電車で痴漢を疑われた際に、どのように行動すれば逮捕されないのか

2017.08.02 (水)

電車の中で痴漢の疑いをかけられたら、あなたはどう行動すべきでしょうか。

 

 

通勤時間帯の朝、満員電車に乗っていたら、とつぜん誰から片腕をつかまれ、振り向くとあなたの腕をつかんでいる若い女性。その女性は泣き出しそうな弱い声で「この人、痴漢です。」

 

 

そんな状況になったら、あなたはどのように行動すればいいのでしょうか。前提として、あなたは痴漢をしていないことです。

 

 

逮捕される場合、この後の大筋の流れとしては、その女性と一緒に次の駅で電車から降りる。騒ぎを聞きつけた駅員さんが駆けつけてくる。一緒に駅の事務室に行く。しばらく待つ。警察が来て事情を聞く。痴漢が濃厚で被害者の女性が被害届を出すなら逮捕。警察署へ。というのが主流です。

 

 

本当のことを言えば、わかってくれるのか

 

 

確かに「やっていないならビクビクする必要はない。警察に本当のことを言うだけ」と言う考えもあります。ネット上には、「堂々として本当のことを説明すればオッケー」と言う意見も見えます。ですがそれは、あまりにも無責任な意見だと思うのです。

 

 

と言うのは、警察に本当のことを話したとしても逮捕されるかどうか、どっちに転ぶかわからないからです。

 

 

女性が勘違いして、本気であなたを痴漢の犯人だと思っている可能性もあります。そうしたら、あなたがいくら必死で状況を説明したとしても、相手も必死です。しかもその相手は、か弱い女性です。女性が恥ずかしい思いをしながらも、涙ながらに説明してくる状況では、いくら男性がそれを打ち消そうと状況を説明しても、打ち消しきれるものではありません。

 

 

警察も、しょせんはその場にいなかった第三者です。科学的なハイテク機材を使って痴漢があったかどうかを確認するわけではありません。頼りになるのは、被害女性の声と、痴漢を疑われている男性の声です。

 

 

結局は、どんなに説明したところで警察にも本当のところはわからないのです。2人の話を聞いて総合的に判断して「この男性が痴漢の犯人だろう」と推測するところまでしかできません。ドラえもんの道具でもない限り、その時間、その場で何があったのかは推測でしかないのです。

 

 

ですので、警察に本当のことを説明しても、逮捕される可能性は十分にあるのです。ではどうしたらいいのか。それは「身分を証明しつつその場を離れること」です。

 

 

身分を証明しつつその場を離れる

 

 

逮捕には通常逮捕、緊急逮捕、現行犯逮捕の3種類がありますが、一番気をつけなければならないのは現行犯逮捕です。それは逮捕するのに要するハードルが低いからです。

 

 

逮捕するには、本当にその人間が犯人で、逮捕するだけの悪いことをしたのか、などを証明しなければなりません。そのために色々と書類を揃える必要もあり、時間もかかります。ですが現行犯逮捕とは、徐々に間合いをつめるものではありません。一気に大手です。突然、日常から切り取られるように姿を消すことになるのです。

 

 

気をつけるべきは、現行犯逮捕です。どうすれば現行犯逮捕を避けることができるのでしょうか。それは、とりあえずその場から離れることです。いったん、その場から離れてしまえば、現行犯逮捕の要件の一つである時間的・場所的接着性がなくなります。現行犯逮捕を回避できるのです。

 

 

ですが無理矢理に逃げてしまえば、「やはり後ろめたいことがあるから逃げたんだ」と思われかねません。そこで、逃げる前に身分を証明する必要があるのです。「逃げも隠れもしない。自分はこういう人間だ。」という意味です。

 

 

身分を証明するとは

 

 

できれば免許証を置いていきたいところですが、免許証がないと車が運転できないなど不便なので、免許証のコピーを置いていくのが理想です。そのコピーに電話番号も書いていけばベターです。名刺は公的なものではないので、身分を証明するにはやや足りません。免許証のコピーと名刺を置いてくのは、いい組み合わせです。

 

 

ちなみに現場で免許証をコピーする暇はないでしょう。ですので、あらかじめ免許証のコピーを持っておくのが、痴漢対策としてはいいでしょう。

 

 

いつその場を離れたらいいのか

 

 

痴漢と疑われた直後は、逃げるのが難しいと思います。ギャラリーも多いので、電車内で「痴漢だ」と聞けば、正義感を出した人間が多く寄ってきてすぐに抑えられるはずです。周りから見れば、痴漢の疑いをかけられたあなたは完全に「悪」です。周りの人間の目に、あなたのその場を離れようとする行為は「逃げる」以外のなにものでもなく映ります。

 

 

警察官が来てからでは遅いでしょう。警察官が来てしまえば、ベルトコンベアーに乗ったも同然です。あとは流れ作業で、逮捕されるかどうかはどっちに転ぶかわかりません。

 

 

ですので、その場を離れるタイミングは相手が駅員になった時です。正義感を出した周りの人たちは、駅員が駆けつければ、その場を離れます。みんな首を突っ込みたがりますが、駅事務室までは付いて来ません。それぞれ仕事に遅れてまでつい回ろうとはしないはずです。

 

 

駅員を相手にして、身分証を置いて、その場を離れるのです。ただし、駅員と言えども「事情を話せばわかる」と思ってはいけません。駅員は「とりあえず警察が来るまで」と時間を伸ばそうとするはずです。「自分たちはわからないので警察に任せよう」とするはずです。

 

 

ですから、駅員の説得を振り切ってその場を離れることになります。身分証を置いておけば、基本的には身分を証明しているのですから、その場から離れることを強制的に止めることは駅員にはできません。

 

 

「自分は痴漢をやっていないこと」「身分は証明してあること」「この場から離れること」「離れるのを止めることは誰にもできないこと」をうまく伝え、その場を離れましょう。

 

 

逮捕されないように一番いいのは

 

 

というわけで説明しましたが、結局は痴漢の疑いをかけられないのが一番であることには変わりありません。無理にその場を離れようとすれば、リスクが伴います。線路に飛び出したり、車道に飛び出したり、他の通行人を怪我させたり、痴漢とは本来関係ないリスクが出て来ます。

 

 

痴漢を疑われないように、満員電車を避け、女性の近くを避け、手を上げておく、のがいいのでしょう。

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