子どもが非行に走らないようにするには、どうしたらいいか

2018.09.26 (水)

突然ですけど、酔っ払いってたちが悪いですよね。いつまでもくだを巻いていて。妙に強気で、呂律が回らないのに大声で。話も支離滅裂なことの繰り返し。おんなじことの繰り返し。私が警察官をやっていたときは、本当によく酔っ払いの相手をしました。酒に酔っている人は喧嘩をしやすいんですよね。喧嘩っ早いんです。

 

 

しかも、自分が酒に酔っている、大酔っ払いの状態である、ということに気づいていないから、なおもタチが悪いんです。しっかりと酔っ払っているのに「酔ってねーよ!」と全否定。酔っていて危ないから座っているように言っても、酔ってねーよと立ち上がるし。

 

 

酔っ払っている人の一番の問題ってわかりますか?酔っ払っている人に一番、欠けているものです。それは「酔っ払っている」という認識です。自分で酔っ払っていると気づいていないので、自分の行動を改めることがないんです。

 

 

もし酔っ払っている認識があったら、「自分、酔っ払ってしまいましたぁ」とでも言って、座るように言われたら座っているし、静かにするように言われたら静かにしていると思うんですよ。

 

 

それと、警察官をやっているときに、暴力的な人とも接しました。そういう人も同じです。自分が暴力的だってことに気づいていないんです。だから余計にタチが悪い。人を殴ったり、胸ぐらをつかんだりしておいて「自分は暴力を振るうような人間ではない」という趣旨のことを言います。「いま実際にやったでしょ?」と言うと、「これは仕方がない」とか「このくらいはなんでもない」とか。暴力的な人は、自分が暴力的だってことに気づいていないんです。

 

 

もしこの人がせめて、自分が暴力的なことに気づいていたら、自体はもっと落ち着いていたでしょう。自分は暴力的であることに気づいていたら自分を戒めるでしょうし、際限なく暴力を発展させることはありません。どこかでストッパーがかかるはずです。

 

 

自己中もこれと同じです。非行とは自己中の塊であり、自己中だから非行に走る原因にもなり得るのですが、自己中な人の最大の課題は、自分が自己中であることに気づいていないことです。

 

 

もし自分が自己中であることに気づいていたら、いずれ自己中ではなくなる可能性があります。ですが、自分が自己中であるという気づきがないままでは、自己中でなくなる可能性はゼロなのです。

 

 

気づくこと、認識すること、それが自己中から脱するためのカギであり、最大の課題になります。

 

 

では、どうすれば自分が自己中だという認識をすることができるのでしょうか。自己中と一口に言っても、人は状況次第で自己中になる場合もあれば、自己中でない場合もあります。男の人であれば、自分と違う価値観を持つ人が現れた際、その相手が男であればちょっと意地を張って自分も自己中になるかもしれません。ですがその相手が女性であれば意地を貼ることもないので、自己中でなくなる可能性があります。

 

 

女性であれば、自分と違う価値観を持つ人が現れた際、その相手が恋人であれば、自己中になるかもしれません。恋人ではないならば、自己中でならないのかもしれません。

 

 

自分が自己中だと気づくためには、実はそんなに難しいことはありません。簡単な方法があります。それは、「間違っているのは自分かもしれない」と思うことです。人と言い争いになった時、自分とは違う価値観を持つ人が現れた時、納得がいかない説明をされた時。そんな意見や価値観がぶつかった際に一歩引いて、「間違っているのは自分かもしれない」と思うのです。

 

 

そうすると、自然と相手の頭が気になるようになります。「この人はもしかして、自分が分かっていない事を分かっているのかもしれない」と思うようになるのです。考える力が働いて、目には見えない相手の頭の中を想像するようになるのです。

 

 

「こんな風に思っているんじゃないか」「こんな考えを持っているんじゃないか」「こういうバックグラウンドがあるんじゃないか」と、意識を拡張するようになるのです。それは、自分が知らないことを意識することでもあります。自分にも知らないことは沢山ある、という前提に立つことができます。つまり、相手を責めること矛先が緩むのです。

 

 

「自分は間違っていない」と思い込んでいる人は最強です。際限なく相手を責めることができます。なんてったって、自分は間違っていないのです。責任は全て相手方にあります。だから自己中になれるのです。

 

 

大事なのは、意識を広げることです。自分が見ている世界だけを世界だと思わず、他にも自分が知らない世界は沢山あることを認識することが大事です。そうすれば、自分を押し通すこともなくなるので、自己中でなくなります。

 

 

自分の都合でお店の商品を盗むこともなくなります。自分の価値観が優っているからと言って、他人に暴力を振るうこともなくなるでしょう。断絶して考えてしまって、他人のおじいちゃんやおばあちゃんを騙すこともないでしょう。

 

子どもが非行に走らないようにするには、自分が自己中だという認識・気づき、なのです。

 


 

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非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

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