なぜ抽象化思考が子どもの非行を防ぐのか

2018.06.08 (金)

抽象化思考を意識すると、思いやりや優しさを持つようになるからです。

 

 

抽象化思考を意識すると「相手は、自分には見えない世界を見ているのかもしれない」という想像が働きます。自分や相手、個々一つ一つが断絶しておらず、全てが繋がって見えるのです。分からない相手に対し、「全く別のもの」として認識せず、「繋がっているけど違うだけ」という認識です。相手の価値観を想像しようとする意識が働きます。それが「思いやり」や「優しさ」と呼ばれるものです。

 

 

なぜ抽象化思考を意識すると、自分に見えない世界を想像できるのでしょうか。それは、「間違っているのは自分かもしれない」と思うようになるからです。人には「見えない世界がある」ことが分かるのです。違う価値観に出会った時、相手が「自分には分からない抽象化された世界が見えているのかもしれない」と想像できるようになるのです。

 

 

抽象化された概念は、分かる人にしか分かりません。例えばピカソの絵の価値に気づく人と、気づかない人。例えばベテラン社員と新入社員。例えば業界に精通している人と、疎い人。

 

 

抽象の概念を意識することは、自分にはわからない世界があることを気づかせます。

 

 

具体レベルしか見えていないと、価値観が固定的になります。具体はわかりやすいが故に、皆んな具体の方向に流れてしまうのです。それ以外の価値観を認めなくなり、それ以外の価値観があることを認識すらしていない状態です。自分の価値観=世の中の全てになってしまうのです。

 

 

抽象の概念を理解していると、「自分には見えないものがある」ことが分かっているので、それを理解しようとすることができるのです。というのも、具体と抽象は対照ではありません。具体から抽象は分かりませんが、抽象には抽象と具体の両方が分かるのです。

 

 

具体しか見えな人に抽象の概念はわかりませんが、抽象の世界が見える人には具体の世界も見えます。具体レベルしか分からない人に抽象の世界が見えている人の気持ちは分かりません。それに対して抽象レベルがわかる人には、具体レベルしか分からない人の気持ちがわかるのです。まさしく「視野が広がる」のです。

 

 

具体と抽象の、押さえておきたいポイントが二つあります。

一つは、一度抽象化した概念を使い出すと使う前には戻れない、と言う事です。例えば、業界用語やカタカナ語。算数の公式。言葉の無い世界は想像できない様に。いつの間にか訳の分からない事を言っている側になっていたりします。

 

 

二つ目は、抽象の概念を理解できる人とできない人に分けられるのではなく、同じ人でも抽象の概念を理解できる分野とできない分野がある、と言う事です。基本的に、自分が精通している分野は抽象の概念を理解しやすいです。けれど、その日のコンディションやその時の感情にも左右されます。

 


 

 

 

 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

 

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