思いやりのある子どもに育てる思考法とは

2018.06.03 (日)

それは抽象化思考を意識する事によって、思いやりが持てるようになるからです。抽象化思考は視野を広げます。「複数のものをまとめて一つ」とする考えなので、分断されているものの間に繋がりが見えるようになるのです。「山の向こう側に何かある」という想像ができるようになるのです。

 

 

自分と違う価値観を持った人がいたとして、具体レベルしか見えていなければ、「自分とは価値観が違う」という事実のみを見てしまうでしょう。ですが抽象化思考ができれば、もう一段上から全体を見ようとします。「なぜ相手は自分とは違う価値観を持っているのだろう」「自分と相手の価値観を別にするモノは何なのか」「相手と自分で何が違うのか」まで意識が回るのです。

 

 

その結果、「間違っているのは自分かもしれない」と思うようになります。相手の価値観を尊重する気持ちが生まれるのであり、それを思いやりと呼ぶのです。それは自己中とは正反対の気持ちです。

 

 

たとえ山のむこう側にあるものが何なのか分からなくても、「何かあるかもしれない」「自分に見えないだけかもしれない」「自分には見えないものがあるのかもしれない」と気づきがあるだけで十分です。たとえ答えが分からなくとも、自分の無知を知っていれば、いずれ知にたどり着くのですから。

 

 

抽象化思考ができるようになると、自分の価値観に固執することがなくなります。あらゆる物が選択肢の一つになるからです。自分が言っている意見も「状況次第である」ことがわかります。状況次第で相手の意見が自分よりも正しくなることを理解しているのです。

 

 

たとえば、誰にで人より秀でている分野があります。自分が仕事をしてる分野だったり、趣味にしている分野だったり、学生時代に打ち込んだ分野だったり。あなたがその分野について話をするとき、もしも話し相手がその分野に関する素人だったらどうでしょう。あなたの話は、相手にとっては何をいっているかすらわからないものでしょう。

 

 

例えば私が警察官をしていた際、地域の住人から要望を受けることがあります。その中の一つに、「車が入ってくるのを制限してほしい」というのがよくあります。その地域に住んでいると、通勤などの理由で頻繁に住宅街を通過する車両が迷惑なのです。

 

 

ですけど、警察官としてはそのような要望があるからと言って、何でもかんでも「わかりました」と頷くわけにも行きません。市民県民の公平性、車全体の流れ、長期的な視点など、全体を俯瞰すると、一部の意見を通すわけにはいかないのです。

 

 

ですが、要望を言ってくる人にそんなことを言っても、なかなか聞き入れてもらえない場合が多いのです。「行政は腰が重い」とか「市民のことを考えていない」と、相手は憤るばかりです。そんな時に私は「どうしてわかってくれないんだろう」と思うのですが、もちろん相手の立場もわかります。生活に支障が出て困っていること。それと、相手の立場では俯瞰的な視点を持ちづらいことを、です。

 

 

交通違反の取り締まりでもそうです。取り締まりを受ける人は、「自分たちが違反金を支払わされる」という自分のことしか見えていません。社会全体としての「事故を少なくするため」とか「法律を守って治安を維持する」という俯瞰的な視点がどうしても見えないのです。

 

 

これが、見えている人と見えていない人の差です。個々具体的な表面のものしか見えておらず、一つ一つが繋がって捉えられていない人。かたや本質を捉えており、個々の現象の間に繋がりが見えている人。具体レベルしか見えていない人と、抽象化思考ができている人の隔たりになります。

 

 

もちろん私は「警察官が俯瞰的な視点を持っている」などと言いたいのではありません。人は分野によって、視野が広い部部分、狭い部分と別れます。これはあくまでも具体例にすぎません。

 

 

素直な頭になる上での抽象化思考最大のメリットは、「自分に見えていない世界がある」と気づくことです。具体レベルしか見えていない人は、目の前の現象にしか見えず、他の物との繋がりが念頭にないのです。

 

 

「間違っているのは自分かもしれない」それが、抽象化思考を意識して得られる、相手の立場・価値観の想像です。それが思いやりへと繋がるのです。

 


 

 

 

 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

 

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