いつの間にかやってしまう仕組み〜ゲームフィケーション
子どもに勉強をさせたいとか、子どもに手伝いをさせたいとか、子どもに習い事をさせたいとか、家族を持っていると、色々と「誰かに何々をさせたい」っていう感情が出てきます。それが人間なんで、そう思うことは仕方のないことです。
ですけど問題は、それが大抵の場合「相手は強制と受け取る」ということです。わかりやすい例が親と子どもですよね。親は子どものためにあれこれと、多くのミッションを用意します。それは全て、子どものためを思ってのものです。
空き時間に読めるような本を用意したり、自習時間にできる問題集を作ったり、習い事のパンフレットをたくさん持ってきたり。相手を思うが故になんです。これをこなせば、相手がより良い状態になると信じて胃いるからこそ、このようにあれこれと骨を折って準備するんです。
ですけど、いかんせん相手は自分ではない、別の人間です。良かれと思って準備したこと全てが、相手にとっては嫌なことなんです。
で、そこで出てくるのが「叱る」とか「怒る」ってことですよね。文字通り強制的にさせてしまうんです。はじめは相手の喜ぶ顔を想像して準備したにも関わらず、もはやこの辺りから自分の気分解消、エゴの昇華のためになるんです。
一度叱ったり、怒ってやらせようとしたら、その時点で終わりでしょう。もはや嫌なことを無理やりやらせようとしていることに代わりはなく、そこには自発性のかけらもありません。
おそらく多くの人は、自発性こそが物事を成し遂げるために必要なことだってことを、一度は聞いたことがあると思います。人からやらさせる物や事っていうのは長続きしませんし、何より面白くありません。だから、やらされ感があると、成し遂げられないんです。ハマれないんです。
一度でも叱ったり怒ったりしたら、その時点でやらされ感が爆発的に増えます。「怒ってはいけない、だけど、相手がやってくれないので怒ってしまう」多くの人が陥ることです。
そんな悩みを抱えている方に、この本をお勧めします。「怒ってはいけない、だけど、相手がやってくれないので怒ってしまう」方は、ゲーム感覚を取り入れてみてはいかがでしょう。私は、子どもと接する機会のある大人の方が、特にこのゲーミフィケーションを理解した方がいいと思います。
ゲーミフィケーションとは、「いつの間にかやってしまう」仕組み作りです。相手にこれをさせたい、だけどやってくれない。のであれば、ゲームの要素を取り入れて、いつの間にかやってしまう状態にさせてしまいましょう。
ゲーミフィケーションがうまく働けば、子どもに対して怒る要素は皆無です。自主性100パーセントの仕組みが出来上がります。
ゲーミフィケーションは、大手の企業が使っているくらい、有効な仕組みです。マーケテイングで有効なの仕組みです。ですが、プログラミングでゲームを構築して、とか、そんなに大げさなものでもないんです。家庭でもサクッとできる感じです。
その第一歩は、記録することです。数値がいいんだと思います。何分でこなしたか、どのくらいの距離を稼いだか、何冊終えたか、などなど。そうすると、次はそれよりも低い数値で終わることを嫌います。さらに次はより高い数値で終わろうとします。そして、その記録更新を続けようとします。これがゲーミフィケーションの第一歩です。
今は環境が整っています。記録できる環境です。現代は、いつどこにいても記録できる環境にあるのですもちろん、それはテクノロジーの発達によってです。常に私たちはスマートフォンを持ち歩いています。行動を記録するのに、大掛かりな装置な何も必要ありません。
記録したいことがあったらすぐに記録できます。常にスマートフォンを持ち歩いているからです。思い立ったら、次の瞬間には記録できます。ポケットのスマートフォンを取り出せばいいだけです。
人間の行動は、なんでも記録できます。スマートフォンがハイスペックだからです。時間的なものから、量的なものから、位置的なものから。スマートフォンの機能を使えばできないことはありません。
具体的な例は特にあげませんが、思い立ったら記録して見ましょう。何か一つ記録してみれば、足りないものとか、直した方がいいものとか見えてきます。それで子どもがうまく乗らなかったら、別のもので試して見ましょう。
ゲーミフィケーションは、いつ間にかやってしまう仕組みを作るのに都合の良い考えです。ついつい子どもに対して叱ったり怒ったりしてしまう、という方は試して見てください。
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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