家庭環境が良くても、子どもが非行に走る場合はどう考えるか
小学校低学年の子どもが非行をしないように成長させるには、周囲の人間で最も影響力のある者が、非行をしないように、犯罪をしないように手本を見せれば良い。周囲の人間が影響を与える育て方は何も、非行に走らないようにする子育てだけに通じる話ではありません。
野球好きに育てたければ、周囲の人間で最も影響力のある者が、野球好きとして接すれば良い。明るく活発に育てたければ、周囲の人間で最も影響力のある者が明るく活発に接し、背中を見せれば良い。
非行に走らないように素直に成長させる方法も、変わりません。一番近くにいて、最も影響力のある人間が、素直に接すれば良いのです。すなわち親や家族です。
特に小学校低学年のうちは、まだまだ親や家族の影響が大きい。小学校高学年になり、親から意識して離れ、友達といることを選択する年齢になると、親や家族の影響も影を潜めてきます。しかし小学校低学年などの、まだ親を意識する前の段階では、やはり親や家族の影響は絶大なのです。
もしかしたら、今このコラムを読んでくれている方に、「自分は比較的、真面目にルールを守る生活をしてきたのに、子どもは非行に走っている」と思っている方がいるかもしれません。
たしかに、親や家族が高い規範意識を持ち、素直に接したにも関わらず子どもが非行に走るケースも、現実にあると思います。反対に、親が社会性に乏しく、法律やマナーの意識に関心が薄いにも関わらず、子どもが非行に走らずに素直に成長するケースもあると思います。
人間が成長するには、様々な要素が組み合わされているため、一概に親や家族の影響のみでないことは事実です。生まれ持っての遺伝子だけで、様々なものがあるであろうし、どこで与えられた影響が、いつ、どの程度の割合で、その人間の成長に影響として表れてくるかなんてわかりません。
近所でも評判の善人の子どもが悪ガキだったり、犯罪者の子どもが真面目な子どもなんていうケースも十分にあります。でも忘れないでほしいのは、一時的なものにとらわれずに長い目で見れば、結局は、子どもは親の影響を受けて成長している事がほとんどという事です。
短期的な視点でなく、もっと長いベクトルで幅広く見てみれば、結局は多分な影響を受けているのです。「真面目に生きているのに子どもは悪ガキ」という場合、子どもの非行性は表面的なものであることが多い。一時的に非行生が表れても、すぐに立ち直ることができるのです。
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