非行グループから息子を離したいのですが、良い方法ありませんか?

2020.10.10 (土)

「非行グループから17歳息子を離したいのですが、良い方法ありませんか? 改造バイクで迷惑な騒音立てて走行したり、傷害事件起こしたり、万引きしたり。さりげなく忠告する方法はありませんか? 」

 

 

親御さん自らが、非行グループと仲良くなるといいと思います。

 

 

非行グループが改造バイクで遊びに来ると迷惑ですよね。警察をやっていると、「近所でバイクがうるさい」とか「不良グループが集まっているのでなんとかしてほしい」という通報をよく受けます。騒音に関しては、本人の家よりも周りの家の方が迷惑に受け取るようです。

 

 

おそらく情報が足りなくて不安になるのでしょう。周りの家の人たちからしたら「どんな人間が集まっているのか」や「いつまでいるのか」など、何の情報もないのですから。

 

 

さて、非行グループに関しては親御さん自らが非行グループと仲良くなってみてはいかがでしょうか。これは、「お子さんを利用しない」「お子さんの立場を尊重する」というよりも、親御さんご自身のためでもあります。

 

 

というのも、非行グループと話すことで、彼らの世界観をのぞき見ることができるからです。非行グループには非行グループなりの世界観や価値観があります。が、身近に話のできる非行グループでもいないと、なかなかその世界観に触れることができません。

 

 

バイクで騒音を撒き散らすような非行グループは私も嫌いです。けれど他人を嫌いな理由が、「対象をよく理解していないから」であることはよくあることです。話してみてみると「なるほど」とか「それは気付かなかった」という新発見もあるでしょう。「そういうことを考えているのか」「そんなことに気を使っているのか」という世代の異なる価値観に触れるチャンスでもあります。

 

 

私も以前、「公園でたむろする高校生をどうにかしてほしい」という通報を受けたことがあります。それから何度かその公園に行って若者たちと話をしてみたのですが、彼らも彼らなりに悩んでいるようでした。「就職するんだけれど、本当に自分に合っているかどうかわからない」「他の友人の進路が羨ましく思える」とかそんな事を言っていた記憶があります。その時の私には、彼らが公園でお互いの不安を言い合って励まし合っているように見えました。

 

 

そんな彼らの等身大の姿、というか外面だけでなく内面にも触れると、不思議と共感が芽生えたりもします。「自分と同じことで悩んでいるんだなあ」のような。そうすると、良いのか悪いのか、不思議と彼らの迷惑行為にも寛容な態度で望むことができます。

 

 

かえってイライラしてしまうこともあるんですけどね。反抗的な態度をとられると「なんだこのガキは」と思いますし。無視されたりバカにされたり、あるいは笑い者にされたりもする場合もあるので、話しかけるにはタフさも必要です。

 

 

それと何より、彼らに話しかけて仲良くできれば、こちらの言うことを聞かせることも可能になります。グループによっては、大人と話をすることに前向きな者たちもいます。どこか大人に認められたような気がするのでしょうか。「大人と対等に話している」ことをステータスのように感じる非行グループもいます。結局は、「背伸びをしている自分たちを認めてほしい」ということなのかもしれません。

 

 

彼らと話ができるようになれば、こちらの要望も伝えやすくなります。「近所迷惑になるから、向こうで話しをしてくれよ」「夜遅いから早く帰りな」と帰宅や解散を促せます。さらには非行グループもこちらの顔色をうかがうようになります。「もう帰ってほしいのかな」とか「俺らがいると迷惑なのかな」というのを、察知してくれるようになります。

 

 

それに非行グループと話すことによる視野の広がりは、子育てにも応用が効くのではないでしょうか。新しい価値観に接触したり、異なる世代の内面に触れたり。同じような世代を育てる親御さんにとって汎用性が高く、本を読むよりリアルに感じるはずです。

 

 

というわけで、私は親御さんご自身が非行グループに話しかけ、彼らと仲良くすることをお勧めします。彼らに対して寛容的な気持が芽生えますし、彼らも言うことを聞くようになります。彼らの見ている世界に触れること自体も楽しいです。

 

 

話しかけるときですが、私だったら一人でグループに入っていって挨拶から入ります。「こんにちは」とか「こんばんは」とか。先制的に話しかけて、話の主導権を握ります。そのうちにグループ内の空気がわかってきます。「こいつは話しかけやすい」「リーダー格はこいつかな」「こいつは話しても意味ないな」など。そうしたら徐々にこちらのやりやすいように話を持っていってみましょう。

 

 

一人で入るのは、この行為がセンシティブだからです。複数で入ろうとすると、意思疎通なんかが必要になるので、一人のほうが楽なんじゃないかと。「引くか、進むか」「もっと踏み込むか、ここらで引き返すか」など、一人で敏感に決められますし。

 

 

一日ではなんともしようがないので、こちらの要求を伝えられるようになるには数日かかると思います。それに当たり前ですが、失敗するときもあります。うまくいかないときもあります。息子さん自身も、親が話しかけることにどう思うかわからないので、それも不安要因です。

 

 

無視されたり相手にされないことを前提で、新しい図鑑を開くようなワクワクの気持ちで話しかけることをお勧めします。

 

 


 

 

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