子どもの非行を防ぐ抽象化思考のデメリットとは
子どもの非行を防ぐのに大変便利な抽象化思考ですが、盲信し過ぎると弊害もあるかもしれません。今回は、考えられる弊害を3つ紹介します。
1 行動できなくなる
猪突猛進ではいられなくなります。それは行動する前に色々と想像してしまうという事です。想像力が働かず、考える前に行動するタイプであれば突破できる最初の抵抗を、もろに受けてしまうのです。例えば、止まっている車を押して動かす際、一番抵抗が強いのは動く前です。動いた後の抵抗はぐっと小さくなります。
ただし色々と想像できた方が、長い目で見た際の時間は短くなりますし、より目標に近づく事ができます。「段取り八分」という言葉のとおり、事前の計画があれば道のりはより平坦になるでしょう。トラブルに対する対処も立てられます。
2 人から嫌われる
抽象化思考はモヤモヤとしたものなので、人に伝わりにくいという欠点があります。誰かに伝えようとしても簡単に伝わるものでは無く、これを用いて何かを成し遂げようとする場合、孤独な戦いに身を置くことになるでしょう。抽象化思考でわかるものは、基本的には自分にしか見えないのです。
自分以外の誰かに伝えるには、抽象化思考と逆を考えねばなりません。世の中では分かりやすいものが求められるので、人が理解するには分かりやすくならねばならないのです。
それに、いちいち「なぜそうなのか」というバックグラウンドを考えていては、人から嫌われる種です。人は、相手にイエスマンであって欲しいと望みます。「自分の考えを持て」と言いつつも、実際の心情としては即イエッサーで動く人を期待するのです。
3 口ゲンカで負ける
「自分には見えていない世界がある」「間違っているのは自分かもしれない」と考えるようになると、相手に強く言えなくなります。皮肉な事ですが、周りが見えるようになればなるほど、口喧嘩に関しては弱くなるのです。
周りが見えておらず、自分だけ正しいと思っている人は最強です。絶対的な正義が自分にはあると思っているので、ひるむ事がありません。「そんな事わかってる!」という人がわかっておらず、あまり強く責められられない人ほど周りが見えているという構図が出来上がるのです。
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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非行の兆しを見せた小学校低学年の子どもを、素直に成長させる専門家。非行診断士。1980年生まれ。大学卒業後、民間企業に就職。その後、警察官へ転職。10年間、警察官として経験を積むも、不自由な立場に疑問を感じ独立。本音と建前、前例主義、上意下達。しがらみに縛られて自由な発信ができない立場から、本音の発信ができる立場へ。警察官の目、警察官の経験を持ちつつも、しがらみにとらわれない素直な発信を武器としている。子どもが非行に走らず、素直に成長するための情報を中心に発信。
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