虐待とは何なのでしょうか。どうすれば元夫といる娘を助けられるのでしょうか
「元々夫と娘3人で暮らしていたが離婚し、小学2年だった娘だけが、娘の希望で夫と暮らすことになった。その娘は今、小学5年。元夫は最近になって再婚し、小学5年の娘は連れ子2人の女の子の姉になった。毎週末に電話して話しているが、最近は電話しても泣いてばかりいる。
自分の娘が元夫の家に遊びに行った際、元夫と再婚相手は、小学5年の娘と連れ子たちがケンカした際に、小学5年の娘にだけ怒鳴っていた。
家事もゴミ捨て、風呂掃除、食器洗いなどは小学5年の娘の仕事で、親は食事作りのみ。
自分自身が実際に見たわけではないが、中学生の自分のむすめ2人が見てきたので、間違いはないと思う。虐待で警察に通報しようかと思うがどうしたらいいだろうか」
虐待、とは言えないでしょうね。
まず、「児童虐待とは何か」というと、「児童虐待の防止等に関する法律」というのがあって、これの第二条に「児童虐待の定義」が載っています。その記載内容はこんな感じです。
で、児童虐待には大きく分けて4つありますよ、と。
1つ目は身体的なもの
2つ目はわいせつ行為
3つ目はネグレクト
4つ目は心理的なもの
これに当たるかどうか、が大まかな判断になります。で、今回の場合、身体的なものではないでしょうし、わいせつでもない。ネグレクトでもないでしょう。心理的なものかどうか、というところでしょうか。暴言などで心理的なダメージがあるかどうか、というところです。
暴言をはいている所を記録に残すのは難しいですし、暴言があったところで、それがどの程度の心理的なダメージになっているかを見極めるのも難しい。たしかに「暴言があった時点で虐待だろう」と言われればそうなのでしょうが、そう単純でもなく、総合的な判断が必要になります。指導とか、教育とか、躾と言われる範疇になるのかどうかの判断が難しい、ということです。
で、僕がするアドバイスというのは法律的なところではなくて、多分に主観が入りやすく、事実を歪曲してとらえがちですよ、ということです。「中学2年の娘2人が見てきた」ということですが、そのまま100パーセント信じる事はできないでしょう。
おそらくあなたは元夫に対して不信感を持っているし、できれば小学5年の娘を引き取りたいと思っているのでしょうから、そんな偏りをもってあなたの娘2人も元夫の家庭を見るでしょうし、娘2人の報告を、あなたは偏りを持って聞くことになるでしょう。
近所のおばちゃんたちが大げさにうわさ話をするようなもので、親しくない相手(親しい相手でも)の噂話には必ずヒレが付きます。ちょっとのことでも思い込み次第でいくらでも大きくなります。もしかしたらあなたも、元夫に対して不信感を持っているために、偏見の目で見ているのではないでしょうか。
で、「実際はどうかはわからない」ということですが、それではどうしたらいいのでしょうか。「もしかしたら虐待なんて無いのかもしれないけれど、もしかしたら虐待があるのかもしれない。虐待があるのとしたら、娘を安全な場所に避難させたい」と思うでしょう。
直接的な働きかけは難しいと思います。「今すぐにでも真相を突き詰めて、虐待なら娘を避難させる」ような事は、たとえ警察や児童相談所に通報したところで、簡単にできるものではありません。警察や児童相談所が訪問したところで、心理的虐待があるかどうかを的確に判断することは難しいです。付きっきりでその家庭を見張るわけにもいきませんし、盗聴器や防犯カメラを室内に設置するわけにもいきません。状況を見たり、質疑応答から虐待を判断するのにも限界があります。真相はわからない、ということです。
では、あなたができることは何か。それは、小学5年の娘の世界を広げ、意識を外に外にと向けてやることではないかと思います。娘がその気になれば、自分で自分の人生をおくれるように、働きかけること。普通の家庭でやっていることと同じです。
虐待があろうがなかろうが、やることに変わりはありません。相手に合わせて受け身で人生を送るのではなく、自分から積極的に人生や世の中に働きかける事ができる主体性を育んでやること。それと、広い世界を見せてやることです。
こもっている人を外へ連れ出すには、外の素晴らしさを見せることだと言われています。小学5年の娘さんがこもっているかどうかはわかりませんが、こもっているいないに限らず、広い世界を見せてやることで、自立心や独立心を高められるでしょう。
幸い、週末だけにしろ接点はあるのですから、そこを活かしましょう。「虐待があるかどうか」なんて小さいことの様に思います。調べようとして調べられるものでもありません。実際に虐待があるにせよ無いにせよ、やるべきことは、小学5年の娘さんに力をつけてやることでしょう。
外の世界を見て外の世界に魅力を感じ、そこに向かって進むだけの自立心や主体性が備われば、もし小学5年の娘さんにとってその家庭が嫌なのであれば、娘さん自身からそのに出ようとするはずです。
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