「テニスの王子様」越前南次郎。優しさとは距離をとることだ。

2020.12.06 (日)

テニスを始めた。

 

今月から近所のテニススクールに通って、ポーンポーンとラケットを振っている。断言するけれど、これまでテニスラケットを振ったことはない。触ったこともなかった。なのでテニスラケットを振る行為はとても新鮮。

 

 

テニスはテニスラケットでテニスボールを打つ時がとても気持ちがいい。インパクトの瞬間、ラケットのガットの中にテニスボールがキュイーンって入っていくような、そんな快感。テニスも長い歴史の中で進化して変化してきたスポーツだと思うけれど、おそらくこの快感を追い求めて進化してきたんじゃないかと思う。打った瞬間の心地よさ。気持ちよさを。

 

 

僕も同じような「打つ」スポーツ、野球やバドミントンや卓球なんかで遊んだことはあるけれど、この吸い込まれるような心地よさはテニス独特だと思う。

 

 

で、テニススクールに通うにつけ、当然興味もテニスに移る。視界に入るテニス関係のものが、目につくようになる。テニスという認識で世界観を見るようになる。客観の世界は変わらないにしろ、テニスというフィルターが加わることで、主観の世界が変わる。

 

 

僕はよく満喫で文章を書くのだけれど、「テニスの王子様」を読むようになった。「テニスの王子様」は、とにかく読むのが早く読める。一緒に「BAKUMAN」も読んでいるのだど、「BAKUMAN」を一冊読んでいる間に「テニスの王子様」なら4冊読める。スポーツ漫画だからセリフが少なく、大きな絵が多いのだと思う。でもって、なにより面白いからサクサク読んでしまうのだ。

 

 

 

 

「テニスの王子様」19巻での、越前南次郎のセリフ「いーんじゃねーの、ガキなんててめえのオモチャでよ」が印象的だ。越前南次郎は主人公・越前リョーマの父親で、自由奔放な性格。南次郎の子育てに対する姿勢が見て取れる。

 

 

僕も普段から、子育てには距離が必要だと思っている。子育てには優しさが必要なのだけど、結局のところ優しさとは距離を置くことなのだ。

 

 

勘違いしている人が多いが、優しさとは相手に寄り添うことだと思っているのではないか。いつも子どものことを考えて、子ども中心の生活をして、子どものために仕事をして。そんな子どもを軸にして見るのが子育てであって優しさだと思っている人が多いのではないか。

 

 

優しさとは決して相手に寄り添うことではない。その逆だ。相手と距離を置くこと。相手から離れること。それが優しだなのだ。

 

 

世の中を見てみるといい。犯罪とはいつも、相手に執着することで発生する。自分の都合のいいように相手を動かそうとして、トラブルや暴力は起きるのだ。皆忘れている。相手が他人であることを。自分以外の人間はすべて他人であって、自分ではない。自分の子どもと言えど、決して自分の願いや思いを託す存在ではない。

 

 

家庭内暴力というのも、子どもに対する「どうして自分(親)の言うことをきちんと聞いてくれないの」という気持ちから発生することが多い。自分の思いや気持が裏切られる(という勘違い)から持ち上がる。これなんかは、親が子どもに対して距離が近くなりすぎているいい例だろう。

 

 

皆んな、距離をとれなくて苦労しているのだ。確かに子どもは可愛いし、特に自分の子どもだと盲目になるのもわからないではないけれど、そこは冷静に自分を見つめるべきだろう。自分だって子どもの頃、親に干渉されるのが嫌だったはずだ。「自分は前の世代とは違う」と思いたいのかもしれないけれど、昔の親も同じように「自分は前の世代とは違う」と思っていながら、子どもから嫌われることをしていたのだ。

 

 

こんなことを書くと、「それでも躾けや教育は親として必要だろう」なんて反発があるかもしれない。けれど、一体自分が何をわかっているというのか。自分が子どもに何を教えられるというのか。自分の教えようとしていることが子どもの足を引っ張ることをどうして想像できないのか。

 

 

親として子どもに教育や躾けをほどこそうとするその一挙手一投足が、子どもの可能性を狭める。広がりのある子どもの可能性が、親が口を出すごとに狭められていく。

 

 

「人間として当たり前のことは最低限、子どもに教えよう」と思っている人がどんなに多いことか。いまだに「子育ては親がしなくてはならないもの」という概念に縛られている人がいる。

 

 

「ガキなんててめえのオモチャでいいんじゃねーの」と高をくくり、自由奔放に生活するくらいが、子どもにとっても気楽で丁度いい距離感なのだ。「子どものため」とか「子育てのため」と前のめりになって自分を抑制するのではなく、自分の素直な気持ちで生活する。

 

 

人間、どんなに客観を見つめようとしても、主観から逃れられるわけではない。どんなに「子どものため」と思っても、「自分のため」というエゴから逃れられるわけではない。であるならば、認識のあるエゴにかじを切った方がよっぽど自然体で生活できる。

 

 

無駄な力が抜けて、リラックスして生活できる。自分のために時間やエネルギーを使えば、それだけ自分の充実度も上がるだろう。生活が満たされ、怒気がなくなり、周りにいる人間もギスギスした空気を味わわなくて済む。

 

 

ガキはてめえのオモチャでいいし、ガキはてめえのオモチャであることが望ましいのだ。

 

 


 

 

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