いじめを無くすことはできるか
先日、岩手県の中学生がいじめを苦に自殺したというニュースを見ました。
いじめを無くすことは、できるでしょうか。おそらく、いじめを無くすことは出来ないでしょう。理由は3つあります。
まず、全国の多くのコミュニティーに、いじめが存在するからです。小学校、中学校、高校、会社、どこにでもあります。〜ハラも、もちろんいじめです。弱い立場の人間を攻撃することなので、同じいじめです。私は社会人になって、大人の世界にいじめが存在することに驚きました。大人の世界にもはびこっているのに、子どものいじめを無くすことはできないでしょう。これだけ多くのコミュニティーにいじめが存在していると、一つ一つ完全に潰すことは不可能です。
次に、いじめ問題は社会性の問題というより、もっと生物学的な問題だと思うからです。人間は、自分が他者より優れた部分があると、快感を感じます。「俺の方がすごい」とか「あいつの方が俺よりバカだ」という気持ちは、誰しもが持っているものです。よほど気をつけないと、この気持ちは外にでてきます。行動になって現れます。子どもは気持ちを制御する力な少なく、ストレートなので、すぐに行動にでます。「あいつはバカだ」と下に見る気持ちがや、「みんな、あいつより俺の方がすごいだろう」と優位性をアピールしたい気持ちが、表にあらわれてしまうのです。いじめは問題の根幹を探ると生物学的な、ある意味どうしようもない所に行き着きます。
最後に、子どもには大人の言葉はなかなか届かないからです。自分もいじめっ子、いじめられっ子、両方の経験があります。いじめっ子だったとき、先生を初め大人は「相手の気持ち」とか「されて嫌なことはしない」とか色々言ってました。が、当時中学生の私にそれらの言葉は聞こえても、心にはひびきませんでした。どこか「俺の事じゃない」と思って聞いていました。「自分がしてるのはいじめじゃない」とも思っていました。相手をからかう快感のようなものを感じていました。今思うと、当時私にからかわれていた人に申し訳ない気持ちです。
このように、いじめは「全国どこにでも存在する」、「突き詰めると生物学的な問題」、「子どもに大人の言葉は届かない」ので、無くすことはできません。ではどうしたらいいでしょうか。私たち大人は、いじめにどう対処したら良いでしょうか。
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