変化を恐れない心〜時代を生きる力
東日本大震災が起きた年に発行された本です。おそらく、東日本大震災を踏まえての、著者の主張がつまった本なのだとおもいます。未曾有の大災害から著者が感じたもの、巨大地震を経験した日本への助言、これからの時代変化に対応するための方法。そんなことが書かれています。
本書の所々には、著者がお勧めするサバイバルグッズも記載されています。エマージェンシーブランケットという災害時に体温を逃がさないようなポリエチレンフィルム。途上国への海外旅行でも役立ちそうな、一本でコップ500杯以上の水を飲むことができるストロー浄水器など。このことからも、大震災を意識した本であることがうかがえます。
本書が発行されたのが震災があった年なので、もう7年も前の本になります。ですが今もなお、本書に書かれている考えは必要でしょう。なにぶん著者が先進的な考えの持ち主であることもあって、色々な意味で、まだまだ本書の主張が通用する世の中です。今だに本書で述べられている問題は解決されずにいます。そして今、多くの人が著者と同じ主張になってきていると感じます。
変化を恐れないこと。1つのことに固執していては可能性が潰されます。多くの選択肢を持っていることは強みになります。変化をしようとするときに必要なのが、自分との対話です。日本の社会では、変化しようとすると「出る杭」として潰されにかかるからです。
しっかりと自分と対話して、ブレない軸を作るのです。自分の強みは何か。自分は何が好きなのか。自分は何に価値を感じるのか。自分は何をしたいのか。自分はどう思うのか。変化を恐れず、変化に対応するために、強い個をつくること。そのための自分との対話なのです。
東日本大震災という転機、変化の機会を目の当たりにして、著者はよりこの考えを深めたのだと思います。
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