子どもの声に耳を傾けると、新たな発見がある。(2)
最近、4歳の長男をスイミングスクールに通わせ始めました。今は元気に楽しんで通っていますが、1日目と2日目、長男は「行きたくない。」と言って、欠席してしまいました。
1日目の朝、元気に「スイミングゥ」と言って喜ぶ長男をプールまで連れて行きました。
プールで保育所の友達とその親御さんに会い挨拶。「あ、こんにちわぁ。通ってるんですかぁ?」「ええ、今日からですぅ。」などと言う会話を親御さんと交わし、その友達とは一旦別れる。それからプールに入り、脱衣所に行こうとしたとき、突然長男が止まり「やっぱり行かない。」とぼそり。
「うまくプールに馴染んでくれたらいいなぁ。」とか「うまく馴染めるかどうかは最初が肝心だなぁ」等と思っていたら、やっぱり嫌な方に転がりました。うまく子どものモチベーションが上がるように、前日から水泳パンツを履かせて鏡の前に立たせたり、おばあちゃんから「スイミング行くの?すごいねぇ。」の電話をかけてもらったりしたのですが、脱衣所の直前でストップが掛かりました。
脱衣所の前で色々と長男から話を聞きましたが、「行かない。」の一点張り。特に長男が行きたがらない理由も思い当たりません。私も「まあ、今回はしょうがないか。」と思い、1日目は諦めました。
一週間、またも長男のモチベーションを高め、再び日曜日。スイミング2日目の朝。前日からの夜勤で職場にいる私の携帯電話に、妻から「スイミングに行かないって。」の電話。
へこたれ、がっかりする私。ついつい「入会金と月謝2ヶ月分前払いしたのになぁ。」とお金の計算をしました。帰宅し、妻と長男から話を聞くと、どうやらプールの前で保育所の友達に会ったことが、長男にストップを掛けたようでした。
その友達は、一緒の保育所に通う女の子です。どうやら長男は、その子を意識して「行かない。」と言っているようでした。初め私は、単純に長男がその女の子を嫌いで「行かない。」と言っているのだと思いました。なんで「一緒のプールには行かないなんて、意地悪なんだろう。」と思い更にがっかりもしました。
しかし、保育所の送りや迎えの際に、長男の様子を見てみると、その女の子と仲良く遊んでいる様子です。他の日にスーパーで会った日も「⚪︎⚪︎ちゃんだ。」と言って、会った瞬間ハイテンションになり、落ち着きがなくなりました。どうやらその女の子が嫌いなわけではなく、かわいくて意識しているようでした。
長男がその女の子に意地悪をしているのなら、叱るか静かに説くかしなきゃとも思っていたのですが、好きで意識しているなら話は別です。私は、長男の心の発達を嬉しく思いました。
スイミング3日目には、長男の心の整理もつき、無事に脱衣所にも入り、そのままプールに行きました。それ以降は馴染めた様子で、その女の子とプールで会っても「行かない。」とは言わなくなりました。
単純に「一緒にのプールに行きたくない。」から「その女の子が嫌い。」なのでだと考え、叱ったりしたくてよかったと思っています。まさか「可愛いから意識している。」だとは思いませんでした。ついつい大人の物差しで子どもの考えを想像しがちですが、やはり子どもの声に耳を傾けると、違った発見があります。おもしろいですね。
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