晩餐メニューに詳しくなる〜知られざる皇室外交
◆宮中晩餐会のメニュー
宮中晩餐会のメニューが詳しく記載されていたので、それが一番の読んだイメージです。食前酒があって、サラダがあって、食後酒があって、デザートのアイス、ワイン、鳥肉の蒸し煮とか、真鯛の〜、牛、羊。自国のメリット・デメリットを考えて、相手によってもてなしのグレードを変えるのがワールドスタンダードである中で、日本の宮中晩餐会では、誰に対しても最高基準のもてなしをするそうです。それが両陛下の姿勢なのだそうです。
著者が晩餐会メニューを本書のいたるところに記載しているのは、皇室外交や国賓をもてなす事において、晩餐会やそのメニューが占めるウェートがかなりの部分があるのでしょう。それは日本ののみならず、どこの国においてもの様です。
◆天皇に対する国内のイメージと外国のイメージのギャップ
我々日本国民は、天皇の存在や言動に政治的・外交的な意味がないことを知っています。日本の象徴とされているからです。ですが海外の反応は違います。海外の人間は天皇を日本のトップと見なし、言動に政治的・外交的な意味を見出そうとします。
天皇が象徴であると思っている・思おうとしているのは、日本国民だけなのです。海外の人にしてみれば、日本のトップが首相だろうが天皇だろうが、あんまり気にしていないのでしょう。政府も、天皇が海外では政治的意味も含めて見られていることを知っており、それを利用している節もある様です。考えてみれば当然ですね。
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