ささっと読んで頭にキャッチコピーの基本を入れて〜キャッチコピー力の基本
◆基本的な作り方を教えてくれる
キャッチコピーの基本的な考えを教えてくれる本です。基本のテクニックを教えてくれる、と言ってもいいと思います。基本的な作り方で作られたキャッチコピーを本いっぱいに記載されているので、例を多く頭に入れることができます。
その基本は、読者に「自分のことだ」と思わせることです。世の中には多種多様なキャッチコピーがこれでもかと氾濫しています。絶えず流れていて、現れては消え現れては消えていくキャッチコピー。うまいキャッチコピーとは、読者を捕まえること。読者の心に刺さること。行動したくなるように読者の心に人波たてること。そのためには、読者に「自分のことだ」と思ってもらわなければなりません。
「自分のことだ」と思ってもらうためには、キャッチコピーを工夫しなければならないのですが、その工夫には大きく分けて2つの方法があります。1つはキャッチコピーの言葉を強くすることです。例えば、命令形やスピード感やリズムを出して言い切ったり。例えば、比喩を使ったり、世の中に語り継がれている名言を利用したり。
もう1つは、読者に考えさせるようなキャッチコピーを工夫することです。クイズ形式にしたり、親身に語り掛けたり、ストーリーを含ませたりです。
◆ささっと読んで基本を押さえてしまおう
キャッチコピーとは何かについて、多くの事例から考えを想起させてくれる本で、ややテクニック的なことが多いです。ですので読み方としては「ささっと内容を一読して、知識を頭に入れて、あとは本棚に置いて必要な時に時々見直す。」のがいいと思います。
著者が本書で述べている様に、ターゲットにしているのは、プロのライターではなく普通のサラリーマンです。日常の中で細かくライティングスキルの発揮を求められる人たちです。生活のコアはキャッチコピーとは別のところにあり、それでもキャッチコピー力でのサポートを求められる人たちです。
キャッチコピー力はあくまでもサポートであり、エネルギーを注ぐべくコアはキャッチコピーではないでしょう。自分のコアに注力すべく、それでも時々サポートとして取り出すのが望ましいでしょう。基本を抑えて、あとは棚にしまっていつでも見返せる様な使い方がいいんではないでしょうか。
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