なぜ小学校低学年の子どもの非行なのか
子どもの魅力の一つのピークが、小学校低学年だからです。
子どもには、多くの魅力があります。外見的な魅力や内面的な魅力。見るだけでわかる魅力や、話すとわかる魅力。近くによるとわかる魅力や、遠くから眺めるとわかる魅力。すぐにわかる魅力や、後から思い出すと気づく魅力です。
それらの多くの魅力は、年月とともに変化します。新生児の魅力、一歳児の魅力、三歳児の魅力、5歳児の魅力、小学生の魅力、中学生の魅力・・。
その中で私が特に引きつけられたのが、素直さ、純粋さ、ひたむきさ、無邪気さ、と言ったものです。私の言うこの魅力が一番深くなるのが、小学校低学年だと私は思うのです。「小学校低学年」というはっきりとした線があるわけではありません。線は太くてあいまいなものです。
この魅力はもちろん新生児からあります。むしろ生まれて間もない赤ちゃんの方が、何の影響も受けていない分、この魅力の輝きは大きいいのだとも思います。しかし、この魅力が薄れてくるギリギリのラインのあたりに、私は手を差し伸べる価値を感じるのです。
小学校高学年にもなると、子どもたちは自我を覚え、自立の度合いが一層高まります。その成長の過程で、社会に適応し、周囲の影響を吸収します。それぞれ度合いはあれど、すれた考えというのを身につけていきます。その最たるものは非行です。
成長や自立の過程で必要な、すれた考えを持つ度合いが高まる手前の子どもに、過ぎて非行に走ることなく、素直さや無邪気さも残したまま、この先も成長してほしいと思うのです。
「もうすぐなくなってしまうかもしれない」というはかなさも感じさせる、小学校低学年という時期における、この素直さや無邪気さという魅力。
この魅力にアプローチすることによって、それは周囲を巻き込む力、彼らの生涯の魅力になり、小学校高学年、中学生、高校生と続く彼らの成長に、幅と奥行きをもたらす大事な礎となるのです。
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