子どもの足を速くする! 〜 非行や子育てについて考えるブックレビュー

2016.04.20 (水)

 

この本は、子どもの足を速くするための本です。

 

いかに速く走るかが徐々に確立してきて、技術的なことはどの本も言っていることが似ているのかもしれません。その中で本書の特徴は「いかに子どもに伝えるか」を、重視しています。

 

著者の競技人生で「これはわかりやすい」「これで一気に競技力が向上した」というアドバイスはいつも、「◯◯のように」といったイメージでの表現だったそうです。

 

本書では、子どもがイメージをしやすいように、漫画のように伝えたい部分をデフォルメしたイラストを使って、伝えたいことを表現しています。DVDも付属しており、本では伝えきれない部分をDVDで補う形になっています。

 

私の長男も、家の中でDVDを見ながら、著者である為末さんの動きをまねして暴れていました。

 

著者は、速く走るポイントは3つだと言います。走る動作は、「弾む」、「はさむ」、「押しきる」という3つの動きの連続であり、足が遅いということは、これら3つのどれかができていない、あるいは3つのバランスが崩れていることだと著者言います。

 

「弾む」とは、走る際に自分の体重が地面に当たって、大きく進行方向に身体が移動することです。地面に着いた瞬間に関節がつぶれてしまわないような姿勢を取れること。そのうえで自分の身体が最もよく弾む方向やタイミングを知っていて、それを実際にできることが重要だそうです。

 

「はさむ」とは、走っている最中に、前にある脚と後ろにある脚とを入れ替え、交差させる動作のことです。はさむ動作が行われる位置やタイミングが合えば、前に進もとする力に、よりスピードを与えることができるそうです。

 

「押しきる」とは、脚が地面に着いたときに、しっかり地面を蹴る動作です。地面は身体の真下で蹴るのがベストなのですが、走ってスピードが出れば出るほど、地面を蹴る時間は短くなります。短時間でしっかりと地面を押すことが求められるようです。

 

本書を読んで子どもが足の速さを得られ、自信という一生モノの財産を身につけられればと思います。

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