なぜお正月に寛容な心が必要なのか
お正月に頻繁に起こるのが「家族内トラブル」です。実家の親と、そこに帰省した息子や娘とが対立してしまってトラブルが全国で発生します。お正月は一年のうちで一番、帰省している家庭が多い時期なので、それだけ意見の対立が起こりやすいのです。
せっかくのお正月を穏便に過ごすには、お互いに相手を「外の人間」と意識することが必要になります。というのも、相手を身内だと思っているからトラブルになるわけです。親からすれば、息子や娘は家を出て、もはや遠くで違う生活を送っている人間です。家で一緒に暮らしていた頃と価値観は違っているわけです。
帰省した息子や娘にしても、実家の親を「外の人間」として接するのがいいでしょう。親元を離れて新しい刺激を受けながら生活しているので、実家の両親の元は時間がゆっくりと流れていると感じます。ですが変わっているのは実家を離れて新しい生活を送り始めた方なので、わざわざお正月の短期間に実家の時間を早回しする必要もありません。
お正月の帰省は、年末年始だけの数日のみです。数ヶ月一緒に暮らす訳ではありません。短期間ですので、別々に生活していたが故の価値観が変わるわけはなく、変えるまでもありません。外の人間として接するのが、お正月の家族トラブルを回避して穏便にお正月を乗り切るコツです。
多様化が進んで昔の風習が徐々になくなってきているとは言え、多くの人にとってお正月は今だに帰省の時期です。年末年始しか計画的に休めない会社が多いので、皆んなが一斉に「たまには帰るか・・」「久しぶりに孫の顔でも・・」と考えます。普段言えなくてたまっていた事、昔一緒に暮らした家族の変わり様、渋滞や混雑に揉まれての疲れ、そんな負のエネルギーが動くのが、お正月なのです。
お正月を負のエネルギーがたまりやすい時期ととらえ、相手の価値観を尊重する寛容な心が、この時期に求められるのです。
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