警察から電話で個人情報を聞かれた
警察官が電話で個人情報を聞くことはないです。どうしてか。情報の取り方として確実ではないからです。
警察官も公務員なので、間違った情報を流してはいけないことを知っています。誰もが公務員や官公庁が間違ったことを言うとは考えないですよね。公務員や官公庁は、いわば答え合わせなんです。「ちゃんとした答えを知りたい」「どっちなのかハッキリしたい」というときに、僕たちは公務員や官公庁に問い合わせます。
少なくとも日本では、誰も公務員や官公庁がワザと誤った案内をするなんて思っていませんし、公務員や官公庁は常に正しい案内をするものだと考えています。
そのプレッシャーは公務員や官公庁職員もわかっていて、自分たちが間違った内容を伝えては、面目が立たない、それどころか社会が成り立たないことを感じています。自分たちが発した内容が「答え」として市民県民国民に認知されることをわかっています。だから、情報のとり方にも敏感なのです。
正しい答えとしての情報を流さなければならないのに、どこから取ってきたのかわからない情報なんか流せないですよね。間違った案内をしてはいけないのに、どこの誰かもわからない人間から聞いてきたことなんか発信できないですよね。
上司「この情報が欲しかったんだよ、ありがとう。この情報は正しいんだろうね。」
部下「もちろん正しい情報です。」
上司「正しい情報だね、そうか。ところで、これは誰から聞いてきたの?」
部下「いや、知らない人です。」
上司「……」
こんな会話があったら、部下が取ってきた情報が正しい内容だとは思えないですよね? なので、警察官は聞いてきた情報の出どころにもシビアになるんです。
前後の文脈にもよりますが、警察官は大事な内容を聞くときには直接会って聞きます。取ってきた情報を組織に乗せる際、「どこの誰から聞いた内容なのか」「その『どこの誰か』というのはどうやって確認したのか」というのを、情報と一緒に乗せるからです。でないと、その情報は「出所のわからない」という扱いになり、使えない情報になるからです。
電話では相手が誰なのかがハッキリしません。「免許証の提示」は、このときのためにあるのです。直接会って、免許証を提示してもらって、相手がどこの誰なのか免許証で確認して、それから聞きたいことを聞く。「免許証で確認した」ということであれば、少なくとも警察組織内では「出所のわかっている情報」という認識になります。
……と、ここまで「警察官が電話で個人情報を聞くことはない」と書いてきてはみたんですけど、あんまり「大事じゃない情報」としては電話で聞くこともありますね。「一応聞いておく」程度のものです。「本当は現場で聞かなければならなかったけれど聞き忘れたので電話で聞いて済ます」みたいな。
なので、前後の文脈から判断して整合性が取れないのであれば、たとえば警察官を語ったオレオレ詐欺の可能性もあります。が、前後の文脈から判断して「どうして個人情報を聞かれたのかわからない」「脈絡もなく突然、個人情報を聞かれた」という状況で無いのであれば、さして心配する必要もないでしょうね。
「個人情報を聞かれた電話があった少し前に、交通事故で警察官と会っている」とか「先日、子どもが警察官から少年補導されている」という前提があるのであれば、電話で個人情報を聞くことも考えられます。でもそういう時って、「これこれこういう理由で教えて欲しいんですけど」って理由を説明してから聞きますけどね。
ちなみに、警察署に対して「警察官から電話があったけど、さっきの電話は本当に警察官か?」とか「さっき警察官が家に尋ねて来たけど、今のは本当に警察官か?」という問い合わせは頻繁にあります。一応、「どの警察官がどこにいる」というのは警察署で把握しているので、問い合わせがあれば、「その時間、そこにうちの署の職員は行っているか」というのは確認できます。近くの警察署に問い合わせてみるのも手です。
それから、いくら「個人情報を電話で聞くこともある」とは言っても、さすがに「暗証番号」とか「カード番号」なんかを聞くことはありません。それらを電話で聞かれたら、オレオレ詐欺と考えて間違いないでしょう。
というわけで、「警察は電話で個人情報を聞くのか?」という論点で書いてみました。
・正規のルートとしては聞くことは考えづらい
・でも補足的な情報としては電話で聞くこともある
・警察との接点が無いのに急に電話で聞くことはない
・前段階として警察との接点があるのであれば、聞くこともある
・さすがに「暗証番号」や「カード番号」までは聞かない
・近くの警察署に問い合わせしてみては
参考にして下さい。
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