万引きの被害届は面倒なのか

2020.11.09 (月)

お店を経営していて、あるいはお店に勤めていて、万引きされたら「犯人を捕まえたい」って思いますよね。

 

 

警察に被害届を出す際の注意点を紹介したいと思います。ざっと流れを知っていいれば、警察への対応も楽になりますし、意志疎通もしやすくなるでしょう。

 

 

110番通報をすると、警察官が2〜3人やってきて被害届けを作成することになります。被害届とは紙になります。ボールペンで紙の被害届に被害の状況を記載していくのですが、紙は警察官が持ってくるはずです。

 

 

こちらにフォームがあったのでリンクも貼っておきます。

 

 

このフォームは基本の形ですね。ほとんどの犯罪被害に対応している形のフォームです。けれど県によっては、独自に違うフォームを作っている警察もあります。やって来た警察官の指示に従いましょう。万引き専用の被害届なんかを作っている県もあるはずです。

 

 

被害を届けるだけなら、だいたい2時間〜4時間くらいの時間がかかります。もちろん、これは被害の大きさによって違います。たとえばコンビニなんかで1点が盗まれた万引き被害であれば2時間ほどで終るでしょうが、イオンなんかの大規模商業施設で数十点がガサッと盗まれたのであれば、倍の時間はかかります。

 

 

まずは被害届を作成で、いつ、どこで、誰が、何を、どうされたのか、というのを記載します。それから警察官の実況見分に付き合います。実況見分とは、商品棚のどこから盗まれたのか、というのを記録していく作業です。それから防犯カメラをチェックします。さらには指紋なんかを採取して終わりになります。

 

 

被害届

被害届を作成するのは、実際には警察官になります。被害届を作成する警察官の質問に答えていく、というのが、被害届を出す側のやることです。色々と面倒なのですが、まずは被害者が誰になるか、というのはよく悩むところですね。

 

 

店長や社長という話になるのですが、被害者の氏名の他、住所や生年月日なんかも記載しなくてはなりません。被害者になる人がその場にいなくてもいいのですが、「店長の住所なんて勝手に教えていいの?」とか「社長の生年月日なんて知らないよ」というのは現場でよく聞く話です。

 

 

それから被害届の「被害金品欄」ですが、一品一品書いていきます。同じ品であれば、たとえば

「食パン 3点」

なんて書けますが、違う品を盗まれた場合、

「食パン(パスコ 6枚切り) 1点、食パン(パスコ 8枚切り) 1点」

とか

「ノート(キャンパス 赤色) 1点、ノート(キャンパス 青色) 1点」

と、細かく分けて書くことになります。なので数十点をまとめて被害にあった場合、被害届を出す方も受理する方も、被害届の作成とは根気のいる作業になります。

 

 

ちなみに、被害金品欄の「時価」とは、市場価格のことです。「今、それを売ったらいくらの値段がつくのか」という金額です。「そんなの知らね〜よ」と思うところですが、大体の値段を想像して伝えましょう。

 

 

実況見分

それから実況見分ですが、どの商品棚からどの商品が盗まれたのか、というのを警察官に説明する作業です。警察官はどの商品棚からどの商品が盗まれたのかを記録していくので、警察官についていってフロアを回ることになります。警察としては、一番面倒な作業の1つです。1品1品を計測していくので、おそらく被害届を出す方としては、面倒な作業をしている警察官に「付き合う」という感覚でしょう。

 

 

お客さんの視線もあるので「早く終わらせろよ」と思うところでしょうが、警察としてもそれは同じです。もしも「計測漏れ」や「どこに置いてあったのか聞き忘れた品があった」なんてなったら、再度来なくてはならなくなります。警察としても「1回で終わらせたい」と思っているところなので、寛容な態度で望みましょう。

 

 

防犯カメラのチェック

防犯カメラのチェックですが、これも面倒です。被害にあったと思われる時間を見なくてはならないので。

 

 

たとえば「午後1時の時点では商品はあった。午後5時に棚を見たら商品が無くなっていた」という被害申告であれば、午後1時から午後5時まで、4時間分の録画記録を見なくてはなりません。

 

 

もちろん防犯カメラを見るのは警察官なのですが、防犯カメラをチェックするのはお店の事務所です。防犯カメラの記録を見ている間、警察官はずっとそこにいることになります。一人か2人で見るのですが、お店の裏方なんてのは狭いことが多く、そこを警察官が占領することになり迷惑極まりない作業です。警察官も「狭いんだから早くしろよ」と思うお店側の意図を十分に察しているので、広い心で付き合ってやってください。

 

 

指紋の採取

最後に、指紋を採取する作業です。アマゾンでも「指紋採取キット」なんてあるんですね。

 

 

警察でお子様相手に「指紋採取体験」なんてやったりするんですけど、アマゾンでキットが売っているのなら体験はあまり意味がないですね。採取キットの方が、キャラクターなんかも描かれていて楽しそうですし。

 

 

で、犯人が触ったところから指紋を採取する他に、「協力者指紋」というのも採取します。これはお店の人の指紋を採取して、犯人の指紋と区別するためです。指や手のひらが黒色にが汚れますが、警察も「申し訳ない」と思ってやっていると思うので、付き合ってやってください。

 

 

根気と寛容さが必要

……とまあ、これが被害届を出す際の簡単な流れになります。ちなみに、これは犯人が捕まっていない場合になります。「万引きの被害にあった」ではなく、「万引き犯人を捕まえた」という話になると、さらに時間がかかります。

 

 

「被害者調書をとらなければならない」場合もあるので、被害者あるいは犯人を捕まえた人間は、警察署に行くことになります。そこで調書を作成する警察官に付き合うことになるのですが、そうなると終るのは、110番通報をしてから7時間後、なんてことにもなるはずです。

 

 

 

警察官が作業している間、「早くしてくれよ」とも思うでしょう。一連の作業が終わった後で「もう1回、どこに置いてあった商品なのか教えてください」とか「書類の印鑑が抜けていたので警察署に来てください」なんてことも言われるかもしれません。

 

 

こう書くと確かに被害届は面倒なのですが、より詳しくは「面倒な作業をする警察官に付き合う」というのが実際のようですね。被害届を出す側には、根気と寛容さが必要のようです。

 

 


 

 

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