男の子の非行防止、その原因と心理の理解のため、特に母親は◯◯を理解すべき
「私は中学生のころ、母親と一緒に町を歩くのが嫌で嫌でしょうがありませんでした。」・・という事を言って、理解を示してくれる男の人は多いと思います。
男の子の非行防止、その原因と心理の理解のため、特に母親が理解すべきなのは「親離れ」です。
男の子にとって、この親離れという感情はバカにできません。プライドがかかっている非常に重要な感情であり、同時に繊細な感情でもあります。
女性には理解しづらいと思いますが、男には何をするにしても「男らしさ」というものが常について回ります。この男らしさという考えは、片時も我々男性から離れることがありません。一見、男らしさから距離を置いて生活している男の人でも、「男らしさから距離を置いている」という意味で、意識しているはずです。男は誰でも頭の片隅に「男らしさと」というものを置いているのです。
この男らしさを、男の子は小学校高学年ころから急激に意識する度合いが高くなります。「自分は男らしいか」「この行動は男らしい行動か」「自分の男らしさを周囲に示したい」「男らしくない所を隠したい」というのが、急激に気になりだします。なにも男の子は皆、男らしく生きようとしているわけではありません。「俺は男らしくなくていいや」という感情も含めて、気になり出すのです。
この男らしさはどういうニュアンスかというと、「誰にも頼らず一人で生きていける強さ」というニュアンスです。ゆえに親離れが起きるのです。親に頼って生きていては、一人で生きていけるとはいえません。親と一緒に街中を歩くことは、大勢の前で「自分は親に頼って生きている男らしくない人間です。」と言っている様なものだと、男の子は考えます。しかも一緒に歩いている親が母親である場合、「女に頼って生きている弱い男」というレッテルも貼られると考えます。だから、男の子は特に母親と街中を歩くことを避けるのです。
私も昔、母親と一緒に街中を歩くのが嫌でした。クラスメイトに見つかってしまったら、学校で冷やかされてしまいます。なので買い物に行った際は、離れて歩いていました。
家では「お母さん」と呼ぶくせに、学校では「うちの母(かあ)ちゃんは・・」と言って虚勢を張っていました。
小学生が親に頼らず一人暮らしなんて現実的にできるわけがないのですが、小学生の男児は、誰にも頼らずに生きていることをアピールしたい時期なのです。
親離れが始まってしまったら、その後は思春期に突入です。社会の全てが嫌いになってしまいます。男の子との良好な関係は、小学校高学年前に作っておきたいところです。良好な関係が作れていたかどうかは、何年か後になってみないとわかりませんが。
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