子どもの非行を防ぐ抽象化思考の、おさえておきたい性質とは(1、相対性)

2018.07.10 (火)

抽象化視点の、おさえておくべき性質をお伝えします。それは、抽象もしくは具体という概念は、相対的ということです。絶対的に具体的なもの、絶対的に抽象的なものというのはありません。抽象的や具体的という場合には、必ず他の何かと比べてであるのです。ですので、何かに対して抽象的か具体的かを考える場合、それは時と場合によります。

 

 

例えば「イヌ」という言葉は、抽象的でしょうか、具体的でしょうか。生物とか哺乳類ということばと比べれば、具体的です。が、ダックスフンドやブルドックと比べれば抽象的です。哺乳類を具体化した言葉と考えることもできますし、ダックスフンドやブルドックを抽象化した言葉と考えることもできます。

 

 

それと、抽象と具体の関係というのは階層的です。例えば、生物という概念の中には、動物、植物、菌、などの概念があります。動物という概念の中には、哺乳類、鳥、魚、虫、などの概念があります。哺乳類という概念の中には、イヌ、ネコ、ウシ、などの概念があります。イヌ、という概念の中には、ダックスフンド、ブルドック、シェパード、などの概念があります。

 

 

この階層化に秘密があって、階層の上位が持っている性質を、下位の階層はそのまま引き継いでいるのです。つまり、哺乳類が一般的に持っている特徴(背骨がある、卵でなく赤ちゃんで生まれる)イヌが一般的に持っている特徴(嗅覚が優れている、序列を意識する)はダックスフンドもブルドックも、シェパードも引き継いでいるのです。

 

 

これが、一を聞いて十を知るの正体でもあります。上位階層の特徴を下位階層が引き継いでいるので、他の概念の特徴も想像することができるのです。イヌの特徴がわかれば、ダックスフンドもブルドックもシェパードも想像することができるのです。

 


 

 

 

 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

 

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