小学生の子どもには、親として何を教えたらいいのか(その2)

2019.01.23 (水)

(続きから)

例えば私は昔、スキーをやっていたんですよ。大学の時に。ちょうど2000年くらいの時です。おかげさまで1級保持者です。たかが1級、されど1級です。で、2000年の頃って、スキー板がカービング板に変わる過度期だったんです。滑り方も変わるんですよね。それまでの古い滑り方から、新しい滑り方へ。それまではスキッディングっていう要素が強い足の使い方だったんですけど、それからはカービングっていう要素の強い足の使い方だったんです。

 

 

だから、古い滑り方をしている人に教えられると、どんなにその人がスキーが上手くても、新しい板に対応できなくなるんですよ。対応できなくなるわけじゃないんですけど、古い滑り方が無駄っていうか、邪魔っていうか。古い滑り方ももちろん、スキー板を操作するのには必要なんですけど、それよりは新しい滑り方を習った方が、効率的なんじゃないの? って感じなんです。時間も限られていますしね。冬の間しか練習できないスキーなんて特に。

 

 

余計な事を教えられるくらいなら、教えられない方がいいってよく思うと思うんですよ。それって全てのことに当てはまると思うんです。人間が教えることって、結局は余計な事でしかないんじゃないかと思うんです。

 

 

「知ってるつもり 無知の科学」にも書いてあったんですけど、人間一人の知識なんて、大した事ないんです。例えばいかに水泳がうまくて、水泳に精通していて、水泳で成績を残したお父さんでも、全てに対して精通しているかと言えばそうではないんです。所詮、人間一人の知識なんてたかが知れているんです。だから、無理に押してない方がいいと思うんです。

 

 

「冷蔵庫に像を入れるには」ってな問題があります。どうやって冷蔵庫に像を入れたらいいでしょうか。この冷蔵庫は像が入るくらいの大きさはあります。答えは「ドアを開ける。像を入れる。ドアを閉める」です。

 

 

ではこの冷蔵庫にキリンが入っているとしたらどうします? 一つだけ工程が増えます。「ドアを開ける。キリンを出す。像を入れる。ドアを閉める」です。だけど、私たちっていうのは、キリンを出さずに無理に像を入れようとしてしまいがちなんですよ。

 

 

余計なものがあったら新しいものはうまく入らないんです。一旦、あったものを出さなきゃならないんです。冷蔵と像の例では、目に見えるからまだ気づく人もいるでしょう。物理的なものであれば、炊いては「無理に詰め込もうとしてもダメだ」ってのがわかります。

 

 

だけど問題は「頭に入れる」際です。頭に無限になんでも入ってしまうと思いがちですが、頭の中も限られているんです。新しい事っていうのを入れようとすると、古い事が邪魔をするんです。「三つ子の魂百まで」って言葉もあります。3歳までに染み付いた習慣や考えは死ぬまで取れないって事です。

 

 

だから、あんまり「いい生徒」に子どもをしてしまうのもどうかと思うんですよ。リーダーシップって重要だと思うんですね。サバイバル能力とも言えると思います。自分で生き抜いていく能力です。それっていうのは、水泳の泳ぎ方のようなテクニックではありません。

 

 

もっと人間が生きていく上での根幹のものになります。体がどう動くとか、体をどんなふうに動かしたらいいのか、ってなことの前の段階。意識レベルでのことです。自分で考えて、自分で選んで、自分で決めて、自分で行動するっていう事。そんなことこそが、子どもには重要だと思うんです。

 

 

これを教えるのは難しいですよ。一般的にある教育者像とは正反対のところを目指さなければなりません。すなわち、待つってことです。積極的に子どもに何かを教えていくのではなく、子どもが自分からするのを待つ姿勢が、教える側には求められるんです。

 

 

しかも、それでいて本当にリーダーシップが養われるかどうかは難しいところでしょうね。リーダーシップの作り方っていうのはモヤモヤとしていて、「これをやったからリーダーシップが確実につく」っていうのは、今のところ無いでしょう。

 

 

ですが、子どもの頃から少しずつリーダーシップの目を育んでいくってのは、確実性を感じる方法なのでは無いでしょうか。少なくとも、子どもの頃から「いい生徒」にさせていたのでは、リーダーシップを持った人間とは反対方向に行ってしまうのだと思います。

 


 

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