本音で生きる 〜 非行防止の子育てや原因・家庭環境・少年の心理を探る
2016.03.01 (火)
この本は、 未来を自分で切り開くため、本音で生きることを提唱する本です。「やりたいことをやれ」「自分に制限を掛けて、本当はやりたいのに嘘をついて、やらないでいるのは考えられない」という内容です。
共感できたのは、「世の中の問題は二極で分けられない」という考えです。「好きか嫌いか」「黒か白か」「右側か左側か」そんな両極端だけで分けられるほど、世の中は単純ではないのです。
たとえ意見が合わなくても、好きな相手はいます。意見が合わないからといって、相手を全否定してしまうわけではありません。だから、意見が合わないことを確認するために、本音をいった方がいいのです。嘘をついて意見を合わせる必要はありません。
なのに、世の中は「意見が合わない=全否定」という感じです。「意見が合わないから、お互いに仲良くなれない」「あいつは俺らと違うからシカト」。
本来、人間関係は、割り切れるものではありません。灰色な部分はいくらでもあります。徐々に色が変わっていき、どっちとも取れない部分があり、どっちとも取れる部分もあり、その後に相手の色に変わっていきます。著者は、本来人間関係は「色彩色豊かなグラデーション」と表現しています。
本音で生きれば、相手に合わせて生活している時とはまた違う世界が見えて来るに違いありません。相手に合わせることに疲れ、モヤモヤしている人に勧められる本です。
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