「何を」学ぶかより「どう」学ぶか〜1億稼ぐ子どもの育て方

2020.04.30 (木)

 

 

子育て本としては良かった方だと思う。

 

 

子育て本を急に読みたくなったので、5冊ほど買ってみたけれど、過去に読んだ3冊は、あまり価値のない本ばかりだった。子育て本の新書だと1500円くらいするので普通に考えれば、本の中身は1500円ほどの価値がなければならないわけだけれど、過去の3冊に正直それほどの価値はなかったように思う。

 

 

過去の3冊を読んで「子育て本って、どれもこの程度のものなのか」と諦めかけていた時にこの本を読んだので、いくらか救われた気分である。面白かったし勉強になった。過去3冊との違いは、著者の力量だろう。著者自身の視野の広さ、思慮の深さの違いと言える。

 

 

この本の著者はビジネスに精通しているので、その辺りからの考察が表面的でなくて好きだった。内容的には「現状の学校教育を批判して『イノベーターを育てよう!』」的なノリなので、決して目新しさがあるわけではない。

 

 

確かに目新しさがあるわけではないのだけれど、目指すべき方向を改めて教示してくれた感じである。今僕がやっていることを、「間違いではない」と確認をとれた。

 

 

というのも、僕も「学校教育に縛られない、主体性や興味を生かした子育て」を模索しているわけだけど、こういうのは時々自身が無くなるし、心が折れる。自分の子どもの子育てとなると特にそうだ。

 

 

主体性をもって自分から進んで道を切り開けるような子どもになってもらうには、自分が興味のある分野でなければ不可能だ。自分が好きでもない分野で道を切り開けるかと言ったらそんなことはできない。メンタルはいつか諦めに落ちてしまう。

 

 

だから「自分の好きな分野はどこか」「自分が得意な物はなにか」を意識して、そこで自分から進んで学ぶことの楽しさ、積極性、集中力、なんてのを子どもには知ってもらいたいと思っている。当然、子どもの好きとか得意なんてのは、学校教育のど真ん中(算数とか国語)であるわけはなく、学校教育という観点からは理解されにくいところ(ゲームとか動画)だ。

 

 

僕は正直、ユーチューブを見ていたりする時間が子どものためになるとは思わないけれど、そこを批判しようとすることが古い考えであるとは思っている。子どもがユーチューブを見ていることを批判することは子どもの興味を否定することでもある。なので、できるだけ否定しないようにはしているつもりだ。

 

 

けれど、時々抑えが効かない時もある。不安になるのだ。本当に国語をおろそかにしていいのか。算数をおろそかにしていいのかと。

 

 

「子どもの興味や自主性を尊重するっていうのは、国語や算数をおろそかにすることとは違う」なんて言う人がいるかもしれないけれど、そんなものは言い訳だと思っている。子どもの興味のある分野(ゲームや動画)に時間を費やすことは、本来であれば国語や算数に費やせた時間を削るわけなので、これは「おろそかにする」以外の何物でもない。

 

 

子育てをしていると、「子どもの主体性を尊重しよう」という気持ちがぐらついてしまうときがあるのだ。そんなときに、この本に書かれているような著者の主張を読むと、気持ちを軌道修正することができる。

 

 

僕が覚えている中では、「何を勉強してきたかよりも、どう学んできたかが試される」という言葉(第一章より引用)が良かった。

 

 

といのも、子育てというのは、いつの時代も後追いでしかない。

 

 

子どもに教育をするのは親なわけだけど、親は自分の経験から子育てを実行する。当然、将来を予想しながら子育てをするわけだけど、未来を正確に予想できるはずもなく、「こうなっているだろう。故にこんなことが必要だろう」程度の予想でしか無い。

 

 

それに対して過去や現在の「こんな風に勉強しておけばよかった」や「この分野を学んでおけばよかった」という反省は具体的である。未来への予想よりも、過去と現在からの反省を土台にした子育てに流れてしまうこと、意識的にしろ無意識的にしろ選んでしまうことは想像に難くない。

 

 

子どもになされる教育とは、主に親の過去と現在を土台にしており、「30年程時代遅れなもの」という宿命をはらんでいる。子育ては後追いしかできないのだ。

 

 

そんなわけだから、子ども時代に何を学んでも、子どもが大人になる頃には学んだものが時代遅れになっている可能性はある。「何を学べば時代遅れにならないのか」を正確に予想することは、未来から来たドラえもんでもない限りできない。何を学んでも失敗する可能性があるのだ。

 

 

何を学んでも時代遅れであり失敗なのであれば、何を学べばいいのか。

 

 

その答えが、「何を」学ぶかではなく、「どう」学ぶかなのだ。たとえ学んだものが時代遅れになったとしても、学んだ姿勢が時代遅れになることはないだろう。「どう」学んだかとは当然、「主体的に学んだか」である。

 

 

子どもがおとなになった時に、それまで学んできたことが全て時代遅れになったとしても、どう学んだかを経験していれば、その時点から再びスタートを切れる。

 

 

たとえば国語を一生懸命学んできて、その子どもが20歳になったときに日本がなくなったとしよう。日本がなくなってパプアニューギニアにでも合併されたとして、急にパプア語を話さなければならなくなったとする。

 

 

そのときに国語を学んできた人たちは、途方に暮れてしまう。だって、もはや日本語は使えないからだ。「何を学んだか」に焦点を絞ってきた子どもは、ギャンブルをしていたのと同じで、その時点でギャンブルに負けたことになる。学んできた「何か」がはずれた形である。持っているものがゼロだ。

 

 

けれど、その時点で主体的に学ぶことをしてきた人たち、いわゆる「どう」学ぶかに焦点を絞ってきた人たちは、主体性をもって状況を打開できるに違いない。なぜなら主体的に学んできたそれまでの経験があるからだ。

 

 

主体性とは道を切り開く能力である。急にパプア語を話さなけれならないような、持っているものがゼロのような状況になっても、主体性があれば状況を打開できる。だから、「何を」学ぶかよりも、「どう」学ぶかなのだ。

 

 

今の時代、どの本を開いても「主体性が大事」とか「常識に縛られない」なんて言葉が踊っている。少しでも子育てを学ぼうと思えば、今の親は「主体性」という言葉に触れることができる。だからといって、子供の興味を大事にした子育てができるかというと、そうではない。

 

 

お金や時間の制約もあるし、なにより現状の子育て環境の中で、ずっと突飛な態度でいられることは楽ではない。学校の成績があって、中学受験する家庭なんかも周りにあって。そんな中でいると、子どもの主体性を重視することに疑問を持ってしまうのだ。

 

 

そんな自身が無くなりそうな時に、この本を読んでほしい。「いい学校に入学させる」という現状の学校教育に反対する立場をインプットすることで、突飛な子育てを貫くことの後押しを受けることができる。

 

 

 


 

 

 

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