イライラを抑える方法を教えて下さい
僕なりのイライラに対する対処法を紹介します。僕もイライラする時はありますが、そんな時は「イライラするのは視野が狭い人間だ」と考えるようにしています。
確かに方法は色々とあるんでしょうけれど、僕の場合は考え方一つですね。「寝て忘れる」という人もいます。けどいつもいつも寝られる状況にあるわけではありません。イライラって、仕事なんかの寝られない状況の中で起こるものですよね。
「時間を置いて」とか「10秒数えて」という人もいます。僕の場合は、時間を置くことがあまり効果がありません。待っている時間にイライラするのが嫌なんです。たとえば「10秒時間を置こう」とすると、置こうとしている10秒の間にイライラしてしまうんですよね。
なので僕は、「イライラすることは視野の狭い人間のすることだ」と考えるようにしています。
でもこれって、よく考えると変ですよね。というのも、イライラしてから「イライラするのは視野が狭い人間だ」と考えてイライラを抑えているんです。「イライラするのは視野が狭い人間だ」と考えた時にはもう既にイライラしてしまっているんです。
本来であれば、「イライラするのは視野が狭い人間だ」と考えるからこそイライラしない生活をおくれるのだと思いますが、イライラしてから「イライラすることは視野の狭い人間のすることだ」と自分に言い聞かせています。
「卵が先か鶏が先か」という言葉があって、因果関係のある2つに対して「どちらが先か」を考えることに意味は無い、あるいは「どちらが先ははわからない」というジレンマがあります。
それと同じで、「先」と「後」がある時に、「『先』と思われるものが実際に『先』である必要はない」ないと考えています。
実際に起こるイライラと、「イライラすることは視野の狭い人間のすることだ」という考えでいうと、
「イライラすることは視野の狭い人間のすることだ」 → イライラしない
でも
イライラしない → 「イライラすることは視野の狭い人間のすることだ」
でも、どちらでもオッケーだし、どちらでもオッケーだと考えられなければならないと思っています。
僕が中学校の時に変わった数学の先生がいて、普通は黒板に線を引く時は左から右に向かって手を動かします。黒板でなくてもノートでもなんでも良いのですが、右手で線を書こうとすると、左から右に向かって線を引きます。
けれど、その先生は黒板に線を引く時に、「左から引いたら今度は右から引かなければならないんです」なんて言いながら、意識して右から左に向かって線を引くようにしていました。「左→右」ばかりでなく「右→左」もできなくてはならないと。
その数学の先生は、近代の大数学者ガウスが好きなそうで、「僕が中学生の時はガウスの写真を生徒手帳に入れていたんです」と言っていました。「A→B」のときには、「B→A」も視野に入れなくてはならない、という意味です。
よく趣味にお金をかける人っていますよね。道具から入る人のことです。僕は学生時代にスキーをしていましたが、スキーは技術勝負であると同時にマテリアルの勝負でもあります。年々進化すると言われているスキー板やブーツを最新に揃えることが、大会でいい結果を出す要因になる(と言われている)のです。
本来であれば、技術を身に着けてから道具を揃えるべきだとは思います。ゴルフだって、下手なくせに道具ばかり良いものを買っては「宝の持ち腐れ」と言われます。「形から入る」という言葉もあるように、道具から入ることは揶揄の対象です。
けれど実際は、スキーでもゴルフでも、技術と道具の相乗効果で上手くなるものです。いい道具を揃えればモチベーションが上がって気分が良くなって、余計にのめり込みます。のめり込めば熱が入り、つらい練習でも耐えられて人よりも早く上達するでしょう。
それに、道具を揃えれば後に引けなくなります。背水の陣と一緒で、「道具を揃えてしまったからやるしか無い」「大金を投入してしまったのだから後に引けない」という状況に自分を追い込むことで、脇目も振らずに進める状況を作るんです。「技術→道具」でもいいし、「道具→技術」でもいいんです。
実際のイライラでも、「イライラすることは視野の狭い人間のすることだ」という考えでも、どちらが先でもいいんです。
僕がイライラしやすいのは、仕事の時にです。若手に対して「何やってんだよ」とか「もっと早くしろよ」とか「なんで要領よくやらないんだよ」と思います。けれど、若手に対してイライラするのは人間の傾向であって、本当に「その若手のしごとが遅いのか」「その若手の要領が悪いのか」と考えると、真意は怪しいものです。
「最近の若者は」という言葉が昔から永遠と繰り返されているように、人間は年下に対してマウンティングしやすいものです。自分が年上というだけで、「若手は仕事が遅い」と思い込んでいるだけかもしれません。
それに究極的には、「どちらが良かったのか」はわからないものです。一般的に「良い」と言われているものでも、その「良い」が自分にとっても良くないものかもしれません。さらに言えば、本当にそれが良い結果になったのか悪い結果になったのか、判定するのは難しいものです。
今、世界的にコロナウィルスが流行っていますが、このコロナウィルスの流行が善なのか悪なのかすら、判定は難しいでしょう。ウィルスの流行は一般的には悪と考えられがちですが、人類全体・地球全体にとっては人口の減少は善かもしれません。東京五輪が中止・延期になって喜ぶ人も、局地的にはいるでしょう。
柔軟に考えなければならない、ということです。イライラするのは、物事を一方向からしか見えていない証拠です。偏見を持って、固定的な視点でしか見られていないからイライラします。柔らかい頭をもって、固定を拒みながら見れば、一見、悪に見えるものでも善に変わらないものではありません。
イライラには柔軟な頭が大事なのであって、考え方一つです。
イライラは良くないし、できればイライラしないで生活したい。 感情的になりがちな性格をコントロールして、楽しく笑いながら生活するためのヒントを載せた本です。 違反者や酔っぱらいなど、警察の世界にひしめく怒りっぽい人たちを観察してきた僕が、子ども相手についイライラするお父さんお母さんに向けて書きました。
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ようやくできました。「妄想スナイパー理論」です。タイトルは「インパクトがある方が人目につくかな」と思って、こんなタイトルにしていますが、中身は「犯罪と非行をなくして、思いやりを育む方法」になります。
思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」「それってどういうこと?」と聞かれた場合や、「どうやって持つことができるの?」と疑問に思ったときに、うまく答えられないと思うんです。
そこで、一つの具体案として、「思いやりとはスナイパーのようなものだ」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりは、似ているんです。
スナイパーと思いやりはどうして似ているのか。スナイパーと思いやりの間の共通点とは何なのか。スナイパーと思いやが似ているのだとしたら、思いやりを育むにはどうすればいいのか。そんなことを、この小冊子に載せました。35,222文字です。目次はこちらで公開しています。
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