夫婦ケンカ解消の鍵は自然淘汰にあった。イライラや怒りを抑える方法

2020.07.03 (金)

イライラや怒りを抑える方法には、対象から距離を置くことが必要である。一歩引いて対象を眺められる様になると、イライラや怒りを抑えられるようになる。

 

 

仕事に思い入れがあって、少しでも自分の気に入らないことや自分の思い通りにいかないことがあると、イライラが出てくる。そんなときは、距離を置くのだ。距離を置く方法にもいろいろあって、責任感を放棄する、という方法もある。責任感のある人は仕事に対して実直なので、仕事の存在感が本人の中で大きいのだろう。責任無く「どうとでもなるさ」と気軽に構えると、想定外が起きても「別にいいよ」と思えるようになる。

 

 

責任放棄の他にも「精通する」という方法もある。対象に対して詳しくなるのだ。自分の容量を超えた時に想定外と感じるのだから、自分の容量を増やせば容量オーバーになることもなくなる。自分の抱えている仕事に詳しくなれば、焦ることも亡くなり、想定外も想定外でなくなり、容量を超えることもなくなる。余裕を持つことができるようになる。物事に対して詳しくなるのだ。

 

 

親としては子どもに素直に成長して欲しいと思っているが、親自身がイライラして生活していると、子どもにイライラが伝染してしまう。人の性格やスタイルが周囲に伝染することは、誰しもが感じることだろう。家庭でなくても職場に明るい人が一人でもいれば職場は和やかになるだろうし、一人がイライラしていればその日一日をモヤモヤした雰囲気で過ごさなければならない。子どもを素直に成長させるには、影響を与える家庭がイライラせずに素直なスタイルを育まねばならない。

 

 

親のイライラの原因は、多くが夫婦間のイライラだと言われている。夫婦間が良好であれば子どもにもイライラ伝染せず、素直に成長する割合も高くなるだろう。

 

 

夫婦関係についてイライラがなくなるように、夫婦関係について距離を置いて眺められるように、夫婦関係について想定外がなくなるように、夫婦関係について進化生物学の視点から見てみることにする。

 

 

夫婦間のイライラの原因としてよくあるのが、「どちらが家事をどれだけ持つか」である。「自分は洗濯したんだから、あんたは掃除してよ」とか「自分は夕飯を作ったのだから、そっちは後片付けしてよ」という会話は、どこの家庭にもある。他人の家庭の話を聞いていても、この家事の分担が、夫婦間のイライラの原因の大きな割合を占めているようだ。

 

 

一人で生活するのなら「すべて自分で」と腹をくくれるが、二人で生活していると共通部分が出てくる。「二人でやらなくても一人がやればいいじゃないか」である。アパートやマンションの共用部分のようなもので、「各部屋に階段やエレベーターをつけなくても共用にすればいいじゃないか」という発想である。

 

 

夫婦間の場合、家事がこの共用部分になる。二人が別々にやらなくても、どちらか一人がやればいいじゃないか、である。二人で生活することや結婚のメリットというのは、この共用部分にあるとは思うのだが、これが夫婦間のケンカのもとになるのだ。

 

 

どちらか一方がやれば、その分の時間も労力もお金も浮くのだから、別々に生活するよりも合理的である。けれど合理的だけじゃないのが人間であって、今度は「どちらが共用部分をもつか」が問題になる。家事の押し付けあいである。

 

 

「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」という本があって、これは男女間に関する問題に対し、進化生物学の視点からメスを入れる内容だ。身体的なものにしろ考え方的なものにしろ男女の違いは、何千年という哺乳類の、あるいは何万年という生物の、自然淘汰の歴史が積み重なって現代に至るのだ。

 

 

夫婦間のイライラも、進化生物学的に見れば自然淘汰の歴史があってのものであって、これは夫婦間の騙し合いのゲームのようなものなのだ。すなわち、どっちが共用部分を受け持つか、家事を受け持つか、育児を受け持つか、である。

 

 

「私はここを離れて新しいパートナーを探す。この子供を育てたいなら、そうすればいい。ただし、そちらが嫌だといっても、私は〈育てない〉!」

ジャレド ダイアモンド. 人間の性はなぜ奇妙に進化したのか (Japanese Edition) (Kindle の位置No.343-346). Kindle 版.

 

 

究極的に言えば、根本的に言えば、本質的に言えば、夫婦間のイライラとはこのセリフに凝縮されるのではないだろうか。もちろん、夫婦の数とは星の数ほどあるし、夫婦ケンカの数もそれだけレパートリーは豊富である。例外はあるだろうし、当てはまらない場合もあるだろうと思う。

 

 

けれど、夫婦間のイライラというものを眺めると、共用部分の押し付け合いがかなりの割合を占めているし、共用部分の押し付け合いとはつまるとこころ、その本質はこのセリフに凝縮されていると思う。

 

 

イライラや怒りをなくすには距離を置くのが有効であって、対象に対して精通すると距離を置けるようになる。生物、進化、自然淘汰、という根本から夫婦ケンカを見てみると、そこには母親と父親の騙し合いが見えてくるのだ。

 

 

 


 

 

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