前に進むことでしか生きがいは得られない〜「自分」に執着しない生き方
格闘マンガ「グラップラー刃牙」にでてくるキャラクターで、愚地独歩がいる。空手の達人である。
(グラップラー刃牙より引用)
「曰く、武神」
「曰く、トラ殺し」
「曰く、人喰い」
絶海の孤島でトラと二人で過ごし、食料がなくなって襲ってきた(戦闘力マックスの)トラを、手刀で屠り去っている。日本刀を持った相手に対しても、素手で拳を打ち込んで勝っている。街の若いごろつきにも負けず。裏拳でビール瓶の土手っ腹に穴を開ける。
そんな愚地独歩のスタイルは、前へ前へ、である。「後退のネジが外れている」らしい。相手が強いとなると、闘いたい(やってみたい)欲望が出てきてしまってよだれを流すような人間である。決して退かず。現在、少年チャンピオンで猛剣と対戦中。
そんな愚地独歩が書いた様な本だった。妄想に逃げているような軟弱な若者に活を入れる内容である。
「後退は安楽ではなく、人間としても破滅を意味するのである。人間として破滅するとは、生きがいを失って生きる、ということだ」
「前進することによって現在の困難を突き破ること、それが生きがいなのだ」
「もうダメだ」「苦しい」「絶えれない」「自分には向いていない」と思ったときこそ、前へ出なければならない。「続けられない」と思ってからが勝負なのだ。もしもそこで退いてしまったなら、それは今後、超えられなかった障壁となって今まで以上の高い壁になってしまう。
株投資なんかのローソクチャートと同じで、一度下がってしまうと、その下がった場所は天井になり、もう一回駆け上がろうとしても簡単には超えられないハードルになるのだ。
例えば作家として稼げるようになろうと思っていても、なかなか稼げない人がいるとする。毎日毎日文章を書いているけれど、PVが思うように伸びない。企画を練って出版社に持っていは行けど、なかなかGOが出ない。そんな時は、心が折れそうになるだろう。作家という夢を諦めたくなるだろう。
だけど、本書に言わせると、そこが踏ん張りどころなのだ。もしもそこで諦めてしまったらどうなるだろうか。「作家になりたい」という夢は「作家になりたいけどなれなかった」という天井に変わり、今後成長しようとする際の障害になってしまう。
作家以外の夢ができてそれに向けて頑張っていても、「作家の夢ですら諦めたのに」「あの時も夢を実現できなかったのに」という更に大きなハードルになって、夢へ向かう道に立ちはだかってしまうのだ。
人生は車のようなもので、抵抗が無いと前に進めない。障害のない人生など、地面という抵抗がなくてタイヤを空転させている車のようなものだ、と本書では言っている。泥沼にハマって、タイヤが空回りして前へ進めなくなっている。泥沼から抜け出せなくなっている。
そんなときにはどうすればいいのか。石なんかの抵抗を置けばいいのだ。抵抗があればタイヤはグリップし、抵抗を踏み台にして力強く前へ進み出すだろう。抵抗から避けてばかりでは前へ進めない。抵抗があるからこそ前へ進めるのだ。
ニヒルになってはいけない。「あんなヤツ、大したことんないよ」だの「あんなのどうってことないよ」など、冷めた目で避難する自分を正当化してはいけない。
相手を避難しているということは、自分から逃げている証拠である。「働くなんてやってられないよ」「雇用なんて搾取なんだから労働に意味はないよ」なんて言って逃げていては、いつまでたっても人生に充実など訪れない。
充実した人生にするには、一生懸命になって、一心不乱に自分から相手に与えるしかないのだ。他人から与えられるのを待っていても虚しいだけである。
確かに新しい環境に飛び込むのは怖い。正直、ビビる。けれど、ビビりながらも脇目も振らず環境に飛び込むのと、賢いフリをして環境に飛び込めないのでは、どちらが中身のある人生なのか。
たしかに一心不乱に突き進んでいる人たちは盲目的である。視野が狭い。思惟が狭い。けれど、その環境に飛び込んですらいない人に、突き進んでいる人をバカにする資格はないのだ。バカにしているのは羨ましく思っている自分を隠すためだ。
すっぱい葡萄と同じである。本当は自分もほしい。本当は自分のその環境に飛び込みたい。仲間に入りたい。一緒に走りたい。けれど、一歩が踏み出せないからといって、走っている人たちをバカにしては、その時点で地に落ちるのである。
責任を恐れないことだ。「自分も成長したい。けれど責任は取りたくない」「自分も仲間に入りたい。けれど人前に立ちたくない」「自分も一緒に汗を流したい。けれど隠れていたい」では、どっちもつかずである。無いものねだりの子どもと一緒だ。
苦労する覚悟が無くてはならない。充実した人生を送っている人は、決して楽を選んでいる訳ではないし、成功者と言われる人たちの多くは、決して苦難から逃げているわけではない。みずから苦労を選んでいる。「苦労してでもそれをやりたい」と思える環境に、自分から飛び込んでいっているのである。楽な道などなく、結局は「どの種類の苦労を選ぶか」でしかないのだ。
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