誰にも教えたくない、社会の本当〜超Webライティング バズる単語300

2018.12.15 (土)

 

素晴らしい本ですね。まず、分かりやすいです。内容が簡単なので、分かりにくいところがないんです。文章も分かりやすいし、難しいことは何も書いていません。「これを使いなさい」って感じで、いわゆるバズる単語をズバズバと出してきている感じです。

 

 

ハッキリしているのも、分かりやすい理由の一つでしょう。迷いがない感じです。実際、著者自身に迷いがないのかどうかは分かりませんが、「バズる単語はこれ」ってハッキリと出しています。面倒臭い理由とか、なぜその単語がバズるのかなんて小難しい話は一切ありません。

 

 

そして面白いことに、この本に出ているこれらの言葉をウェブ記事のタイトルに使えば、その記事はPVを稼げると行っているんです。

 

 

あらかじめ言っておきますが、私はこの本をどちらかというとリスペクトしています。これほどハッキリと分かりやすく、しかもシンプルに読者メリットを提示できる本は、他にないのではないでしょうか。これほど高い次元で「分かりやすい」と「使える」を融合させている本は、他にないのではないでしょうか。

 

 

だけど、だからこそ、私は考えてしまうのです。この素晴らしい本を読めば読むほど、考えてしまうのです。この分かりやすくて、しかも使える本のことを考えれば考えるほど、世の中について悩んでしまうのです。

 

 

というのは、「世の中は結局、ねじれているんだなぁ」っていう諦めというか、爽快感というか、感嘆というか。

 

 

確かに、この本に書かれている、これらのワードを使えば、バズることができるんでしょう。それだけの勢いを、各ワードからは感じます。これらのワードを見て、「ああ、これらのワードを使うと、確かに読まれそうなタイトルになるな」と感じます。

 

 

ですけど、「結局はタイトルでしょ」と私は考えるのです。されどタイトルだとは思いますが、その前に結局はタイトルなのに、と思うのです。この本のバズるワードは記事のタイトルに入れるものなので、中身にまでは影響を及ぼしません。いくらここ本に書かれているワードを使ったからと言って、記事の中身が良くなるわけではないのです。

 

 

言ってみれば、表面的なのす。取り繕っているだけのものなのです。伝わりやすく言えば、詐欺になるのではないでしょうか。だって、記事に関係なくタイトルを誇張させる方法なのですから。この本のワードを使えば、確かにタイトルはいい感じになるでしょう。

 

 

これらのワードが使われている記事を見つければ、間違いなくクリックしたくなるはずです。広大な海の中で、珍しい魚を見つけるようなものです。砂場の中で、偶然にも光る宝石を見つけるようなものです。

 

 

目を惹かれますし、手に取りたくなります。その先を期待してしまいます。早く中身を読みたいと、読者は思うでしょう。早く中を開けてみたいと、見つけた人間は思うでしょう。

 

 

ですが、ここで中身が伴わなかったら、読書は騙された、という印象を持つことになるのです。あんまりPVに記事の中は関係ないのかもしれませんが、そうであれば、なおさら世の中は表面的だなあと思うんです。

 

 

やはり抽象化の視点、具体と抽象の関係は、なかなか崩れないと思うのです。世の中の全てのものには具体と抽象とが存在します。世の中の全てのものに、具体的な見方と抽象的な味方の両方ができる、とも言えます。

 

 

で、具体的っていうのは一つ一つにフォーカスすることで、故に一つ一がハッキリと見えます。ハッキリと見えるので、分かりやすいんです。隅々まで見ることができるから、それに対する疑いがなく、すぐに信じてしまうんです。ハッキリとわかるから、行動にも移しやすいんです。なんてったって、モチベーションは、ハッキリとわかる方が上がるでしょう。ハッキリと分かるということは、現実的でもあるんです。

 

 

それに対して抽象的っていうのは、まとめて一つとすることです。一歩引いた視点から全体を見るので、一つ一つはボヤーっと見えることでしょう。ハッキリとは見えないのです。ハッキリとしなくてボヤーっとしているが故に、現実感がありません。現実感がないので、モチベーションは上がりにくいでしょう。誰かに伝えようにも、自身が分かっていないので、うまく伝えられるものではありません。

 

世の中は具体の方向に流れます。抽象的なものは嫌煙され、多くの人が具体的な方向に行こうとします。ベクトルは常に、抽象から具体へ、なのです。一人の独裁国家で生まれても、国はいずれ民主化します。一人のアイディアから生まれた事業も、社員を求めるようになります。モヤモヤとしたアイディアから始まり、具体的な行動が求められる現実の世界へと移動するのです。

 

 

でも覚えておいて欲しいのは、具体に本質はないってことです。あくまでも具体的なんです。そこに物事の本質は含まれません。表面的なんです。本質を掴もうとしたら、抽象と向かい合わなければなりません。世の中は複雑です。そんな複雑な世の中を説明しようとすれば、抽象的になるのは必然なのではないでしょうか。

 

 

具体的に表現できなくて当たり前なのです。それを無理に具体的に表現しようとすれば、一方向の見方でしか表現できません。

 

 

私は、このバズるワードを使ってタイトルを作る方法が、本質とはかけ離れたところにあると思うんです。だって、中身である記事本文には、なんの影響も与えないのですから。

 

 

この本は素晴らしいです。決して嫌味ではありません。ただ、ここまで具体を体現した本も目面しいなと思うんです。

 

というわけで、ここまで書いといて、この記事のタイトルにはバズるワードを使ってみました。みんな、読んでください。

 


 

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