本好きの警察官が言う、子どもを非行に走らせない方法とは

2020.02.10 (月)

子どもを非行に走らせない方法としては、「本を読むこと」なんです。けれど、ただ「本を読むこと」なんて言ったところでなんの説得力もないでしょう。ただ「ソレ本当?」「そんな曖昧なことで非行がなおるの?」なんて感じると思うので、説明します。

 

 

本を読んで何が良いかと言うと、「ああ、そんな考え方もあるのね」と思えることなんですよ。これっていうのは、とてつもなく大きな、自分の価値観に革命を起こすような変化ではないです。本自体にもそれほど価値はありません。900円とか、1300円を出して本を買って、「その本丸ごとためになった」とか「非行を治すための具体的な方法が見えた」っていう大きなものでは得られないでしょう。本を一冊読んだところで、何か具体的な方法、手のひらにずっしりと乗るような重い価値っていうのは、手に入れることができません。

 

 

本を読んで得ることができるものは「そういう考えもあるか」とか「この著者はそう考えているのか」っていう、もっと軽くて薄いものなんです。めくるページの節々に、そんな軽い価値が転がっている。それが本だし、そんな小さな他人の考えを拾うのが、本を読むことです。

 

 

だから、本を一冊読んだからといって、問題が解決するわけではない。本を読むことのベクトルはむしろ、自分を変えることにあります。本を読むことの目的は、「あの人をどうしたい」とか「この人をどうしたい」とか「あれをどうしたい」とか「これをどうしたい」っていうものに向かうのではなくて、「それを見ている自分をどうするか」「自分がどうなるか」にあるのです。

 

 

確かにことの始まりは、「あの人をどうしたい」「これをどうにかしたい」っていう、相手に対して変化を求めることに間違いはないでしょう。そこが起点であることは事実なんだとは思います。だからといって、その問題を解決してくれるような答えが本に書いているわけではないんです。どういうことかというと、本を読んで、その問題をのものを解決するのではなくて、その問題を見ている自分をアップデートするっていう感じです。

 

 

多くの人は、具体的な答えを求めすぎているんです。はっきりした答えとか、わかりやすい解決方法とか。けれどそん具体的な答えは、表面的でしかありません。薬で言えば、対処療法みたいなものです。風邪そのものを治すのではなく、表面的に咳を押さえたり熱を下げたりする程度。根本的な問題の解決はしてくれません。

 

 

というのも、根本的な問題の解決には自分が変わるしか無いんです。ありきたりな言い方になってしまうんですけど、「他人は変えることができない、自分が変わるしか無い」ってやつです。本を読んで買えることができるのも、子どもが非行に走るとか、子どもが問題行動を起こすとか、問題そのものではなくて、その問題を見ている自分なんです。

 

 

いってしまえば、子どもの非行をどう見るか、子どもの問題行動をどう考えるか。そんな「どう認識するか」に変化を起こすしかないんです。

 

 

例えば、子どもが問題のある行動をするようになったからといって、その子どもに親として何ができるでしょう。罰を与えて問題行動を抑えることはできるかもしれませんが、それでは問題の解決にはなりません。行動を抑圧して、気持ちを抑えているだけだからです。

 

 

熱心に子どもに対して問題行動がいかにダメな事か説くのでしょうか。そんな事をしても、おそらく子どもの心に響くような説明はできないでしょう。自分の親から言われて行動が変わる子どももいないでしょう。厳しくしても子どもを変えることはできないし、厳しさを抑えても子どもを変えることなんてできません。

 

 

じゃあどうするかって言うと、身近な存在である親が、考え方を変えるしかありません。親が考え方を変えれば、家の空気が変わるでしょうし、家の空気が変われば子どもにも変化があるでしょう。「非行が大したことではない」とか、「子どもの問題行動は見方次第でどうにでもなる」と見られるようになれば、しつこくて嫌われるような態度も無くなって、子どもからも接しやすい態度に見られるのではないでしょうか。

 

 

親から子どもに対するしつこいアプローチを無くせば、かえって子どもは自分で動きやすいのかしれません。親が身を引くからこそ、子どもが自ら底に足を踏み入れようとするものです。それは、受け身ではなくて、自分から起こしている行動なので、親からのアプローチよりも、よっぽど期待の持てるものになります。

 

 

「子どもを変えたかったら、自分が変わりましょう」ということです。本を読めば、「ああ、そんな考えもあるんだ」というちょっとした気付きがたくさんあるので、そのちょっとした気づきをためていきましょう。

 

 

本一冊から得られるものは決して大きくはありませんが、本を10冊、20冊と読んでいくうちに、確実に自分の中にたまっていくものがあります。ふとした行動、とっさの考え、何気ない仕草。本を読み重ねることで、確実に自分は変わります。世の中の見方が変わって「子どもの非行って大したこと無いな」と思えるようになることが、子どもの非行を直すために、本を読むことの意味です。

 

 

 

 

 


 

 

 

イライラは良くないし、できればイライラしないで生活したい。 感情的になりがちな性格をコントロールして、楽しく笑いながら生活するためのヒントを載せた本です。 違反者や酔っぱらいなど、警察の世界にひしめく怒りっぽい人たちを観察してきた著者が、子ども相手についイライラするお父さんお母さんに向けて書きました。

 

電子書籍でも買えますし、紙の本(プリント・オン・デマンド)も選べます。

 

「人に優しくなれる発想法」購入ページへ

 


 

 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

自己中が思いやりに、
生真面目が寛容に、
怒りっぽさが優しさに、
そして非行が素直に変わります。

 

心よりお待ちしております。

[contact-form-7 id=”10255″ title=”セミナー申込みフォーム”]


 

 

30分の無料相談を承っています。子ども、非行、犯罪、警察対応、などのキーワードで気になりましたらご利用ください。基本はウェブ会議アプリを使ってのオンラインですが、電話や面談も対応できます。

 

モヤモヤ状態のあなたが、イキイキとする無料相談です。次の一歩を踏み出すために、お気軽にお問い合わせください。

 

下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]

 


 

 

ようやくできました。「妄想スナイパー理論」です。タイトルは「インパクトがある方が人目につくかな」と思って、こんなタイトルにしていますが、中身は「犯罪と非行をなくして、思いやりを育む方法」になります。

 

思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」と聞かれた場合や、「それってどういうこと?」と深く知ろうとした場合、それと「どうやって持つことができるの?」となった場合に、うまく答えられないと思うんです。

 

そこで、一つの具体案として、「スナイパーのようなものだと」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりっていうのは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりっていうのは、似ています。

 

スナイパーと思いやりはどうして似ているのか。スナイパーと思いやりの間の共通点とは何なのか。スナイパーと思いやが似ているのだとしたら、思いやりを育むにはどうすればいいのか。そんなことを、この小冊子には載せてみました。35,222文字です。目次はこちらで公開しています。

 

下のフォームにてお名前とメールアドレスを入力のうえ、無料でダウンロードできますので、ぜひ読んで頂ければと思います。

 

[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 本好きの警察官が言う、子どもを非行に走らせない方法とは

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

contact@konokoe.com

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP