常時エンペラータイムを発動できる人はいない。新しいことに挑戦して怒りを鎮めよう
新しいことに挑戦すると、自分の程度がしれて、怒ることもなくなる。
僕は「優しい」という言葉を、「怒る」とか「怒り」とか「イライラ」と反対にあるもの、対局にあるもの、という認識で使っている。
で、子どもを素直に成長させたり、世の中から犯罪をなくすには、この「怒り」というものを減らさなくてはならないと思っている。というのも、非行も犯罪も、怒りから発するものだからだ。
「火のないところに煙は立たず」というけれど、「怒りのないところに犯罪や非行は立たず」だと思っている。煙の根本には火があるように、犯罪や非行の根本には怒りの感情があるものなのだ。
非行や犯罪をなくそうと思ったら、優しく、おおらかにならなければならない。攻撃したり、怒ったり、誹謗中傷したり。そんなものとは対局にある雰囲気を、自分なり世の中に広めなくてはならない。
ではどうすれば、怒りの感情を鎮めることができるのだろうか。僕なりに色々とその方法や考え方を、このホームページのコラムをとおして発信しているのだけれど、今日は「新しいことに挑戦する」という切り口で話してみたい。
新しいことに挑戦することがどうして怒りを鎮めることに繋がるのか。それは自分の程度が知れるからだ。
相手に対する怒りは、自分に自身のある時に出てきやすいのではないだろうか。例えば職場では、上司が部下に対して怒っている光景が思い浮かぶ。どうして上司は部下に怒るのか。どうして上司は部下に怒りやすいのか。
それは、部下よりも上司の方が仕事に精通しているからだ。当たり前だけど‥。
仕事に精通しているから「上司」だし、仕事に精通していないから「部下」になる。また、上司は長い期間、その仕事に携わっているわけだから、自然と仕事に精通してくる。部下は仕事に携わっている期間が上司よりも短いから、上司よりも仕事に精通していない。
怒る人というのは、その場の状況に精通している人であって、「自分が精通している」というのをわかっているから怒れる。「自分はわかっている」というのをわかっているし、「自分の方が正しい」と思っているから怒れる。
そういう意味では、自分に自身があるわけだ。自分に自身があるから、相手を正そうとするし、相手に正しいやり方や正しい答えを教えてやろうとする。上司は部下に、その仕事つまり状況における正しさを教えようとするから怒るのだ。
「自分に自身がなくなれば、怒ることもなくなるだろう」というのが僕の考えである。自分に自身がないのに、他人に対して自分の考えを強く押し付ける人もいまい。自分に自身がないのに、怒ってまで「俺が教えてやろう」「俺が正してやろう」とする人はいまい。
怒りやすい人というのは自分に自身がある人だし、自分に自身がある状況だから、他人に対して怒ることができる。
自分に自身がなくなれば、他人に対して怒ることもなくなるだろう。自分に自身のない状況をつくることができれば、他人に対して怒ることもなくなるだろう。
どうすれば自分に自分に自身のない状況を作ることができるのか。それは、新しいことに挑戦することで作れると思っている。
自分に自身がある人は、確かに「有能」という面を持ち合わせているのだと思う。他人よりも優れている面だ。他人よりも優れている面があるから、相手に対して「俺が教えてやろう」「俺が正してやろう」と思う。
けれど、他人に対して怒れる人は。全局面において有能なわけではない。いつでもどこでも人より優れているようなスーパーマンではない。常時エンペラータイムを発動できる人はいないだろう。
(HUNTER×HUNTER第33巻より引用)
もしかしたら人よりも有能な面は広いのかもしれないけれど、自分が得意な面のみを見て、自分に自身を持っているだけなのではないか。だから、自分に自身がある人は、自分の殻に閉じこもっているだけとも言える。自分が得意な部分だけを見て、自分が有能さを発揮できる状況だけにとどまって、自分が他人よりも優れている面だけをもってして、相手を怒っているのだ。
ガキがイキっているのと同じだ。人生経験が少ないからこそ他人に対して怒りを放出できるのだ。
もっと新しいことに挑戦しよう。自分が不利な状況を作ろう。自分が劣っている面と向かい合おう。
確かに新しいことに挑戦することは怖い。面倒くさい。労力が要る。けれど、新しいことに挑戦することによって開ける視界。それは自分の殻に閉じこもって見ている視界よりも、明らかに気持ちのいいものだ。「自分ってまだまだだったんだ〜」と思うからこそ、爽快感を感じるし、怒ることもなくなる。
自身をなくそう。自分が無能になる状況をあえて作ろう。自分の程度を知ろう。それには、新しいことに挑戦することが一番手っ取り早い。「新しいことに挑戦する」というと、なにか崖から飛び降りるような、そんな大げさが気がするが、初めの一歩は具体的で何気ないものであることが多い。
「これまでと何か変えよう」とか「違うもの、異質なものを日常に取り入れよう」とか、その程度。そうすれば、「新しいことに挑戦する」への一歩は踏み出せたことになる。
犯罪や非行を防いだり、子どもを素直に成長させるには、怒りとは対極にある優しやさおおらかさを社会に広めなくてはならない。怒らない人になるには、自身のない状況を作り出すことである。それには、新しいことに挑戦することがいいのではないか。
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