千葉とうしろうのプロフィールについて(前半)
私は、非行診断士という肩書きで活動しています。非行の兆しを見せた小学校低学年の子どもを、素直に成長させる専門家です。このキャッチフレーズを言うと、「小学校低学年のような小さいうちから非行ってあるんですか?」と聞かれますが、そうではありません。
非行のメイン層は、中学3年から高校1年にかけてです。もっと大きくなってからが、非行のメインターゲットです。ですが、その年代の子どもに「素直に・・」なんて言っても、おそらく聞いてくれません。だから、もっと早い段階からの働きかけをしようと言う意味で、「小学校低学年」と言っています。幼稚園児では早すぎるので、格好つけて生意気になる前の段階。ということで、小学校低学年にしました。
「非行の兆し」というのは、特定の行為を指しているのではありません。親から見て、嘘をつくことが非行の兆しだと思たら非行の兆しだし、万引きが非行の兆しだと思ったら非行の兆しだし。ご自身で判断してもらって結構です。ただ、はっきりと非行が現れる前の段階から、早めに先を見据えた方がいいという意味で「非行の兆し」と言っています。
「素直」というのは、非行の対局の言葉として使っています。頭の柔軟性があり、自分の価値観に固執せず、状況や相手に応じて変化できる事。周囲を見ることができ、自分を含めたその場の状況を一歩引いた視点から眺められること。全体を俯瞰できることです。
私自身がどういう人間か、説明します。私は、1980年代に宮城県で生まれました。最近でいうと、宮城県は「東日本大震災があった場所」として有名です。私は震災当時、関東で働いていたので、直接に大震災は経験していません。
私の実家は内陸だったので、津波の被害にはあいませんでした。ですが、揺れの被害にはあいました。食器棚やブロック塀が、自身の揺れで倒れました。それと、インフラが止まりました。実家には私の父と母が住んでいたので、彼らは小雪が舞う中で一週間、電気や水道やガスがない状態で生活していたようです。倉庫から火鉢を出して暖をとっていたようです。
そんな宮城県で、私は18歳まで過ごしました。私は子どもの頃、内気な性格でした。何がきっかけでうち気になったのかというと、私はいじめだと思います。小学校5年の頃に受けたいじめが、感情を表に出さない一つのきっかけだったのではないかと思います。
いじめは辛いですね。私も「死のうかな」「死んだらどうなるんだろう」と考えました。結局、死ぬ勇気もなかったので今でも生きていますが。私は、先生が教室から出て行くのが辛かったです。先生が教室から出て行って監視の目がなくなると、途端にいじめが始まるので。後ろのロッカーに入っているものを隠されたり、野球のグローブに落書きされたり、悪口を言われたり。
その時は、学校の先生と私の親とで連絡を取り、いじめグループの親に連絡してもらうことでうまく対処できました。いじめグループの人間が、確か親に連れられて謝罪に来た記憶があります。まあ、いじめを受けた記憶が大きくはあるんですけど、私も他の人を攻撃していた記憶もあります。いじめるのといじめられるのって、紙一重なんでしょうね。
で、中学校は部活動がメインの生活でした。バスケ部だったんですが、青春時代に仲間と汗を流せる環境があったことは、いい思い出です。で、本当は高校進学時に、高専高校に行きたかったんです。私はテレビで見た「ロボットコンテスト」に憧れていたんです。高専生数人が手作りのロボットを使って、自陣にいくつボールを運べるか、とかそんなルールで戦うんですけど。アイディアと技術が積み重なって、とても魅力的なゲームに見えました。
でも結局は普通高校に進学しました。特に父親に反対されたんです。「お前は数学が苦手なのに高専に行って、そこで自分だけが数学ができない環境に耐えられるのか?」なんてプレッシャーを掛けられて。まあ、そこで折れる自分も自分なんですけどね。「あそこで理系に行っていたら、もしかしたら今は物作りやSEで起業していたかな」なんてことは思います。やっぱり親は子どもの自主性を尊重しないとですね。大げさに応援するくらいでイーブンです。「お前、そんなとこに進学するなんて言うなよ」って言う、心の言葉も子どもには聞こえるんで。
で普通高校に進学して。高校生活は、そんなに目立つものではなかったです。「大学に入って地元から離れる」という目標があったんです。そのために勉強していました。勉強はしていたんですが、勉強の方法が悪かったのか、そんなに成績は良くありませんでした。「有名大学に入れたら格好いいなあ」なんて思っていましたが、入学した大学も有名なところではないです。
進学した大学では、中東文化の勉強を思いしました。アジア圏の文化を主に勉強する大学で、中国、韓国、東南アジア、インド圏、そして中東と、それぞれ学生は興味のある地域を勉強していたんです。で、私は中東を選んで勉強していました。中東とは、イスラム圏の地域です。現地研修と行って、勉強している地域に一ヶ月間行ける制度があったので、私はエジプトに一ヶ月間、行ってきました。このエジプトの現地研修には、入学に合格した時点から行きたいと思っていました。
今じゃエジプトは、危険で行くこと難しいですよね。行けてよかったです。しっかりとピラミッドもスフィンクスも見てきました。エジプトの大学の学生と交流があったんですけど、これもよかったですね。それまでテレビを通してしか知らなかった遠い国の人と意見を色々と交換できたんで。
同じ人間でしたね、向こうの人も。我々と同じように、遠い国の日本の学生に興味があったし。恋愛沙汰もあるし、笑いのツボなんかも同じだったし。でも宗教や政治の話になると、目つきが変わってましたね。やっぱりセンシティブな話題ですね、宗教や政治って。当時はムバラクっていう人がエジプトの大統領だったんですけど、ある一人が「俺はムバラクが嫌いだ」って言い始めた途端、他の人が「おい、そんな事言うなよ」なんて止めに入ったりして。
で、大学を卒業して就職するんですが、私は公務員になる前に民間企業に5年間、務めていました。港湾運送業と言って、港のコンテナターミナルで荷役のプランを作ったり、外国船の入出港手続きをとたりする仕事でした。
英語をよく使う仕事でしたね。「英語を使ったりして、海外の文化に触れられる仕事がしたい」と思っていたので、希望通りだったのだと思います。でも当時は、満足感はなかったんです。まず英語に関しては、当時は物足りないと思っていたんです。今思うと、相当使っていました。中国人やフィリピン人やロシア人の船長と、積荷に関して意見を出し合うんで、相当恵まれた環境だったと思うんですが、当時は恵まれた環境にいる事の認識がありませんでした。
何より、学生と社会人の環境の差で、非常に隠におちいっていました。うつではなかったと思いますが、毎日「職場に行きたくない」と思っていまいた。朝、通勤のために駅まで行っても、ホームから電車に乗られないんです。足が踏み出そうとしてくれない。何本か電車を見送って、「よし行くぞ」って心を決めてから出ないと、電車に乗られませんでした。
毎日怒られていたんですね。悔しいので、仕事を覚えようとするのですが、なかなかうまく行きません。船の積荷に関する知識的なこともそうですし、コミュニケーションというものがなかなかうまく行きませんでした。仕事で「あいつはダメな奴」というレッテルを貼られると、コミュニケーションまで支障をきたします。
そんな中で転職先を探すようになり、公務員を選びました。公務員を選んだのには、理由があるんです。当時、名古屋で人質をとった立てこもり事件があって、その犯人を包囲していた機動隊員が、犯人から射殺される事件があったんです。新聞やニュースで、死んだ警察官のことを報道していまして、「警察がいかに尊い職業か」っていうのを見聞きしたんです。そんな報道を見たり聞いたりしているうちに、私の内側にも正義の心が湧いてきました。
「自分は港湾でいつまでもグダグダしていられない」「自分も警察官になってお国のために働きたい」と思うようになったんです。それで、公務員試験を受けて合格し、警察官になりました。
後半は独立した経緯になります。
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]
関連する投稿
- 日本語文章を書く際の注意点とは。AERAのムックで大御所連中が言っていたこと
- 親は教育ハラスメントに気づくべきだ。9年浪人するという妄信
- 岸辺露伴から教わったリアリティーの話。文章と言葉に説得力を持たせる方法
- 権威の否定。プロとして仕事をするよりもアマチュアの方が尊いという話し
- アドバイスでなくてユーモアを提供しよう
現在の記事: 千葉とうしろうのプロフィールについて(前半)