父親になるということ 〜 子どもの非行を防ぐためのブックレビュー

2017.09.24 (日)

「正解主義から脱しませんか?」という本です。

 

 

著者は小学校入学前の2〜3年、イギリスとフランスで仕事をしていたらしく、その時に子どもが慣れない外国でどう現地に馴染んでいったか・その時に著者はどう子どもに接したか・そこからどのような教訓を得たか、という内容です。

 

 

そこから著者が得た教訓が、「正解主義から脱しよう」というものです。私たち親は自分の見方を常識・当たり前だと思い込んで子どもと接します。

 

 

ですが子どもからしてみれば、「大人はどうして急がせるんだろう、どうして怒っているんだろう」と不思議に思うし、あるいは不思議に思う余裕すら与えていないのかもしれません。

 

 

 

どの父親も、子どもには自分よりも立派に成長して欲しいし、「自分が子供の頃に受けた理不尽な親の扱いを、自分の子どもにはすまい」と思っているはずです。けれど知らず知らずのうちに、親や世間から刷り込まれた常識を子どもに押し付けてしまっています。

 

 

今の日本は、戦後に培われた世界を常識とし、未だにそこから抜けきることができません。

 

 

本書にはエピソードとして、公園に行く途中、道端の花で遊んでいた子どもを著者が急かした話が出てきます。

 

 

私も子どもに自分の見方を押し付けていた記憶が「悪いことしたなぁ」という罪悪感とともによみがえります。子どもを楽しませることが本来の目的であり、現地で遊ぶことは子どもを楽しませるための手段であるはずです。

 

 

ですが早く現地に着きたくて、移動の途中過程を楽しんでいる子どもを急かすことが多々ありました。それではせっかくの楽しい思い出が台無しなのです。

 

 

「しっかり、ちゃんと、早く、などと言って正解を押し付けようとしない」のが、著者が説いているところです。

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