少年犯罪の種類を、警察庁の統計から読むと

2020.02.03 (月)

少年犯罪は減っている

 

 

「少年犯罪は減っている」ということを、まずは念頭に置かなければならないでしょう。

 

 

ここから統計データを引っ張ってきて、これを元に話します。

 

昭和58年と平成10年に、山がありますよね。これが、少年犯罪の最近のピークになります。

少年犯罪の検挙人員は、昭和58年が196,783人で、平成10年が157,385人となっています。

 

 

で、単純に「人口が減っているから少年の数も減少しているんだし、少年犯罪が減るのも当たり前なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、この統計では丁寧に「人口比」も数字が出てるんですよね。

昭和58年は18.8パーセントで、平成10年は16.9パーセントです。

 

 

それに対して直近の平成30年を見てみますと、少年犯罪の検挙人員は23,489人で、人口比は3.4パーセントとなっています。確かに日本の人口は減少していて、それに伴って子どもの数も減少しているんですけど、子どもの減少の割合以上に、少年犯罪の割合は減っていることがわかります。

 

 

この統計っていうのは警察が検挙したものなので、警察が把握した犯罪という事になります。警察が把握していない犯罪、世の中に知られないで埋もれてしまう犯罪もあるのでしょうが、それにしても「昔よりも子どもは犯罪に走りにくくなった」「非行に走りにくくなった」と考えて間違いないでしょう。

 

 

大人もそうですし、子どもも常に心に闇を持っています。ムシャクシャを抱えていて、そのムシャクシャを時々開放したいとは思うのですが、その開放が、法律に沿う形で開放されやすくなったのでしょう。例えば、昔はムシャクシャしていればバイクで暴走なんてのもあったのかもしれませんが、今の時代はわざわざ手間のかかるバイクという手段をとらなくても、スマートフォンがあるために、ムシャクシャを開放しやすい環境があります。家の中にいながら遊べるから、犯罪や非行に走りやすい「夜の街に繰り出す」ってことをしなくてもいいようになったのでしょう。この少年犯罪の減少率は、驚くべき数字に見えます。

 

 

万引きに走りがち

 

平成30年の少年犯罪を罪種別に見てみると、

暴行や傷害に分類される粗暴犯が15.4パーセント、

窃盗犯が56.0パーセント

になっています。

 

 

窃盗犯のうち、万引きが27.3パーセントなので、万引きが大部分を占めるようです。

この統計には成人の場合との比較が載っていて、成人の場合でも万引きは全刑法犯の約30パーセントを占めるので、多くの人が万引きをして捕まっている、ということになりますね。万引きっていうのは、それほど人を引きつけるものなのでしょう。買い物をしなくては生活できないし、買い物をしようとするとお金が必要になるし。「お金がなくても買い物をしたい」「お金が足りないけれど、高価な商品が欲しい」とは誰もが思うことなので、我々が生活する上で万引きっていうのは、やりやすい行動なのかもしれません。

 

 

凶悪犯では

 

「凶悪犯」という分類も設定していて、その罪種は殺人、強盗、放火、強制性交等となっています。「少年犯罪は10年前に比べて大幅に減っているけれど、凶悪犯はそれほど減っていない」ということになりますね。ざっくりいうと、少年犯罪は4分の1になっているんですけど、その中の凶悪犯は2分の1にしかなっていません。

平成21年の少年犯罪は90,282人で、平成30年は23,489人

平成21年の凶悪犯は949人で、平成30年は463人

凶悪犯も減ってはいるんですけど、それよりも少年犯罪そのものの減りが激しいので、結果的に凶悪犯の割合は増えていることになります。

 

 

凶悪犯の中では、10年前に比べて強盗が一番減っていますね。

平成21年の強盗が696人で、平成30年が256人

 

 

増えているのは強制性交等ですね

平成21年の強制性交等が120人で、平成30年が139人。「年々増えている」というわけではなくて、波があるようですね。平成23年の強制性交等は69人、平成27年の強制性交等は78人、それ以外の年は、100人強、といった感じでしょう。

 

 

振り込め詐欺

 

振り込め詐欺の検挙人員は、大幅に増えています。

平成21年が33人

平成25年が262人

平成30年が746人

となっていて、平成30年が、それまでの年よりも大幅に数字が上がっています。平成30年は振り込め詐欺に走る人員が増えたのか、それとも警察の捜査が功を奏して検挙される人員が増えたのか、どっちなのかは、グラフからはうかがい知ることができません。

 

 

初発型非行

 

初発型非行と言われるものは減っています。刑法犯の少年に占める割合が、

平成21年は72.4パーセント

平成30年は53.7パーセント

になっています。子どもの犯罪や非行への入り口は、単純に万引き、自転車盗、オートバイ盗などではなくなってきているのでしょう。

 

 

全体敵に少年犯罪は減って入るんですけど、性犯罪のみが微増している、ということになりますね。

 

 

 

 

 


 

 

 

イライラは良くないし、できればイライラしないで生活したい。感情的になりがちな性格をコントロールして、楽しく笑いながら生活するためのヒントを載せた本です。

 

電子書籍でも買えますし、紙の本(プリント・オン・デマンド)も選べます。

 

タイトルは、「人に優しくなれる発想法」。想定されると読者は、主に子ども相手にイライラしてしまうお父さんお母さんですが、仕事やプライベートでのイライラする人間関係が気になっている方にも読んで欲しい内容となっています。

 

「人に優しくなれる発想法」購入ページへ

 


 

 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

自己中が思いやりに、
生真面目が寛容に、
怒りっぽさが優しさに、
そして非行が素直に変わります。

 

心よりお待ちしております。

[contact-form-7 id=”10255″ title=”セミナー申込みフォーム”]


 

 

30分の無料相談を承っています。子ども、非行、犯罪、警察対応、などのキーワードで気になりましたらご利用ください。基本はウェブ会議アプリを使ってのオンラインですが、電話や面談も対応できます。

 

モヤモヤ状態のあなたが、イキイキとする無料相談です。次の一歩を踏み出すために、お気軽にお問い合わせください。

 

下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]

 


 

 

ようやくできました。「妄想スナイパー理論」です。タイトルは「インパクトがある方が人目につくかな」と思って、こんなタイトルにしていますが、中身は「犯罪と非行をなくして、思いやりを育む方法」になります。

 

思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」と聞かれた場合や、「それってどういうこと?」と深く知ろうとした場合、それと「どうやって持つことができるの?」となった場合に、うまく答えられないと思うんです。

 

そこで、一つの具体案として、「スナイパーのようなものだと」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりっていうのは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりっていうのは、似ています。

 

スナイパーと思いやりはどうして似ているのか。スナイパーと思いやりの間の共通点とは何なのか。スナイパーと思いやが似ているのだとしたら、思いやりを育むにはどうすればいいのか。そんなことを、この小冊子には載せてみました。35,222文字です。目次はこちらで公開しています。

 

下のフォームにてお名前とメールアドレスを入力のうえ、無料でダウンロードできますので、ぜひ読んで頂ければと思います。

 

[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 少年犯罪の種類を、警察庁の統計から読むと

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

contact@konokoe.com

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP