警察に被害届を出すとどうなるのか

2020.05.30 (土)

被害届を出すと、当然のことながら、警察が捜査することになります。窃盗の被害届を出したのであれば警察は窃盗の犯人を捕まえるように捜査しますし、暴行の被害届をだしのであれば警察は暴行の犯人を捕まえるように捜査しますし、詐欺であれば詐欺の犯人を捕まえるように警察は捜査するでしょう。

 

 

けれど世の中は、何事もメリットとデメリットが混在しています。優しい人は同時に冷たさも持っています。気持ちの揺れが激しい人は、穏やかなときもあるし、激しい時もある。

 

 

被害届と聞いて、「出しておこっか」とか「とりあえず出しておこう」という気持ちで出すのもしょうがないのかもしれませんが、「デメリットもある」ということは頭の隅に置いておいてもらいたいです。「被害届を出しておけば、あとは警察が勝手に処理してくれる」「あとは自動で警察がやってくれる」なんていう気軽な気持ちでは出さないほうがいいと思います。

 

 

デメリットとしてまずは、警察と連絡を取り合うことになります。「なんだそんなこと。そのくらいは協力しますよ。べつに連絡することくらいいいですよ」と思うかもしれませんが、おそらく被害届の届出人が思っているよりも、ことは面倒なはずです。

 

 

警察っていうのは、普通の人にとっては異質なんです。日常を生きている人にとって、警察なんて関わりにならないのが普通であって、警察に関わることになる生活は異常なんです。短期的にも長期的にも、生活の中に警察と関わる時間なんて組み入れないですよね。

 

 

だから、いざ警察が被害届の届出人と連絡を取ろうとすると、邪見にされることがしばしばあります。もちろん、「犯人を捕まえてほしい」という意思で被害届を出すのだと思いますが、モチベーションは下がるものです。本屋でこの本を読みたいと思って買っても、2〜3日もすると相対的にモチベーションが下がって、他の本の方を優先的に読みたくなるでしょう。

 

 

被害届を出す時は、「悔しい思いをした。犯人が許せない。自分は何も悪くないのに!」という気持ちが高ぶっているので「警察の捜査に協力します」っていうし、そんなモチベーションなのでしょうが、次第に警察に呼び出されたり連絡をとることが億劫になってくるんですよね。

 

 

警察と連絡をとったりして関わること、一般的に言う「警察の捜査への協力」というのが面倒になる、というのが、1つ目のデメリットです。

 

 

2つ目のデメリットとしては、必ず捕まるわけではないので期待はずれに終わる、ということでしょう。当たり前ですが、捜査すれば必ず犯人が見つかる、というわけではありません。見つかるときもあるし、見つからないときもある。

 

 

被害届けを出す側だと、「自分は何も悪いことをしていないのに」という気持ちがあるので、「この穴埋めがなされなくてはならない」「被害をどうにかして穴埋めしてほしい」という気持ちで世の中を見るようになります。そうすると、「当然犯人は見つかるだろう」という目で見るようになります。

 

 

けれど、捜査っていうのは偶然の積み重ねです。偶然に道が拓けることもあれば、偶然に道が閉ざされることもあります。それまで順調に歩けていたものが、突如として行き詰まりに突き当たることもあります。

 

 

例えば世の中では防犯カメラの普及が広がっています。技術の進展、住民意識の変化があって、防犯カメラの設置に前向きな人が増えています。「防犯カメラをつけるのは当たり前だ」と感じている人もいるでしょう。

 

 

けれど、どんなに防犯カメラをつけても、撮影している範囲と撮影していない範囲を比べると、圧倒的に撮影していない範囲の方が広いんです。もちろん、主要な所に重点的に防犯カメラは設置されるでしょう。コンビニで言えば、出入り口です。ですが、出入り口に防犯カメラを設置したからといって、その付近で犯行があるわけではありません。確かに出入り口は多くの人が通るの場所ではあるのですが、犯行は別です。

 

 

くわえて、防犯カメラの程度という問題もあります。精度が悪くて画像が荒く、何を写しているかわからない防犯カメラもあります。それと当たり前ですが、防犯カメラが犯行場所を向いていても、間に障害物があれば、防犯カメラに犯行の様子は写っていません。駐車場なんかそうなんですが、「他の車が駐車していて当て逃げの様子が録画されていなかった」なんてのがよくあります。

 

 

なので被害届を出す時は、メリットばかりじゃなくてデメリットもある、ということも考えて頂ければと思いますとりわけ「警察と関わりになる」というのは、思いのほかストレスなはずです。無いのが当たり前なのであって、あるのは普通ではない異常なのですから。

 

 

哲学には欲望相関性の原理というのがあって、あるのは事実ではなくて解釈のみです。人は自分の都合のいいように世の中を見て出来事を解釈するので、もしも「誰が見ても〇〇だろう」「どう考えたって〇〇だろう」と思うことがあるなら、それは出来事を一般化しているのかもしれません。自分にとって〇〇だと思うことが、一般的に同じように考えられると思うのは早計です。「自分はこう思うんだけど、本当にそうだろうか」と疑問を持つことができれば、警察との関わりにおいても良好な関係をつくれると思います。

 

 

 


 

 

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