子どもと距離をおく。子どもを非行に走らせない家庭環境とは

2020.02.15 (土)

子どもを非行に走らせないようにするにはどうすればいいのか。

 

 

主体性を大事にってことは最近、どの子育て本でも言われていますよね。例えば「一流の子育て」っていう本があるんですけど、これでも一番初めに言われていることです。

 

主体性を大事にすると何が良いのかと言うと、まずは自分で人生を切り開く積み重ねになりますよね。自分で考えて、自分で決めて、自分で実行して、自分で責任を負って。そんな自分主体で生きていくことは、社会人になって大人になって、急に「はい、やって」と言われてもできるものではありません。

 

 

それまで何でもかんでもやってもらっていたのに、突然ある時点から自分でやろうとしたところで、何から手を付けたらわからないはず。というか、自分で主体的に生きることのハードルの高さに困惑するはず。なので、小さい頃から自分主体で生きていく、自分の人生のハンドルを握ることをさせるんです。

 

 

まあ、いろいろな意見もありまして、「じゃあ子どもにそんな勝手に自由にさせて良いのか」という問題になりますよね。他の子育て本では「教えてから自由にする」なんて事を言っていましたね。たしかその本の著者は小学校の先生で、算数の授業での出来事を例にあげていました。

 

 

算数の授業(三角の図形について)で、児童に自由に考えさせたら、思うように授業が進まなかったと。まずはある程度教える事をして、それから自由を与えないと、児童は困惑するだけだ、と言っていました。

 

 

僕としては「あんまり算数の授業と子育てを、自由において繋げるのってどうなんだろう、繋がらないのではないか」と思います。というのも、「教えてから自由にする」っていうのも、結局は方向性を親が決めていることに変わりないと思うんです。

 

 

それと最近、家に会った子育て本(名前は忘れました)を読んでみたら、やっぱり主体性を軸に話が進んでいて、その中で「子離れすること」なんてのも書いてありました。子どもが親から離れることは簡単でも、親が子どもから離れることは難しい時代のようです。

 

 

親としては、「こんなに離れて良いのだろうか」「放任すぎるんじゃないの?」と思うくらい離れて良いんだろうと思います。親が思っている距離感と子どもが思っている距離感は別でして、親が思っているよりも子どもは距離が近いと感じているはずです。なので、親が意識して離れないと、知らずしらずのうちに距離が近くなってしまう。距離が近くなるといっても一方的な距離のことで、相手を自分の思い通りに動かそうとしてしまう。

 

 

警察をやっていて思うんですけど、暴力っていうのは相手を自分の思い通りにしようっていう距離が近いこと端を発しています。家庭の暴力も、男女間の暴力も、親子の暴力も。相手は自分の言うことを聞いてくれなくて、その中で一緒に暮らしていかないといけないことをわかっていない。

 

 

子どもの非行にしろ犯罪にしろ、その根底にあるのは反優しさ・非優しさと呼べるものです。優しさの反対側に暴力がある。となれば優しさとは距離を置くことなのだろうと思います。単純に言えば、距離が近いから暴力が起きるので、距離が遠ければ暴力は起きない、つまりそこには優しさがあるんじゃないかと思うんです。

 

 

「どうせ俺が言ったところで物事は改善しないよ」という投げやりな気持ち。それこそが寛容さであって、優しさだと思うんです。皆んな、相手に優しくなれなくて、相手と距離をとれなくて、「自分の言うことをわからせよう」っていう気持ちから逃れられなくて苦労しているので、投げやりとも言えるような態度を取れるのは今の時代、貴重です。

 

 

それに、距離を置くことの利点はもう一つあって、それは視野を広く持てることです。距離が近いとソレばっかりが気になって、他のことが目に入らなくなります。余計なことが目に入ることを拒否してしまいます。距離をおいて、「子どもなんてどうなってもいいや」とか「子どもが非行に走ったところで、大した問題じゃないんじゃない?」と思える事が、一番の目的だと思います。というのも、そんな態度が視野を広く持っていることなので。

 

 

子育てとか子どもの非行とか、それが視野の広い部分を占めていると、そのことばっかりが気になって、他のことが見えなくなって、最善の選択をとれなくなります。が、子育てとか子どもの非行が視野の一部分でしかないことがわかれば、余裕を持って生活をおくれるようになりますよね。そのことに囚われないで、自分がやりたいように人生をおくれるわけです。

 

 

このことが結構重要で、自分の人生を謳歌していない人が、子どもに人生を謳歌する事を見せるられないと思うんです。親としては子どもに楽しい人生をおくってほしいと思うわけで、だとすると親が楽しい人生をおくっている姿を見せるしか、子どもに伝える方法はないのではないかと思います。

 

 

距離をとれるようになれば、子どもに強制することはないし、視野も広くなるし、親の背中を見せられるようになる。子どもとは、意識して距離をとることです。

 

 

 

 

 


 

 

 

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ようやくできました。「妄想スナイパー理論」です。タイトルは「インパクトがある方が人目につくかな」と思って、こんなタイトルにしていますが、中身は「犯罪と非行をなくして、思いやりを育む方法」になります。

 

思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」と聞かれた場合や、「それってどういうこと?」と深く知ろうとした場合、それと「どうやって持つことができるの?」となった場合に、うまく答えられないと思うんです。

 

そこで、一つの具体案として、「スナイパーのようなものだと」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりっていうのは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりっていうのは、似ています。

 

スナイパーと思いやりはどうして似ているのか。スナイパーと思いやりの間の共通点とは何なのか。スナイパーと思いやが似ているのだとしたら、思いやりを育むにはどうすればいいのか。そんなことを、この小冊子には載せてみました。35,222文字です。目次はこちらで公開しています。

 

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