心の本質を探る方法〜色とココロの教科書
文章よりも、言葉よりも、深く心の様子を表現する方法、それが色なんでしょう。
私は具体と抽象の関係って好きなんです。一例を挙げると、具体っていうのは表面的で、抽象っていうのは本質的なんです。例えば私は柔道二段を持っています。柔道二段ってすごいと思いませんか? オリンピックに出場する人でも柔道二段っているんです。
それに誰でもわかりやすいですよね。柔道二段っていうと、どんなものかは分からないせよ、なんとなく「すごい」と思えます。だからみんな段を欲しがるし、人には段を取ることを進めるんです。社会もはっきりしたものを求めます。
でも私、柔道二段を持っていても、柔道のことは何にもわからないんです。相手をうまく投げられません。社交ダンスのようなもので、愛tが阿吽の呼吸で私に合わせてくれないと、私は相手を投げることができないんです。
私は柔道二段っていうはっきりしたものを持っていても、柔よく剛を制すっていう柔道の本質をわかっていないんです。柔道の本質は段には現れません。いくら段を持っているからといって、その人が柔道を分かっている人なのかと問われれば、それは関係ないでしょう。
段は、柔道の本質とはまた別のもの。段は具体的なんです。段は、その人の柔道の一方向からの見方でしかありません。ハッキリしたものや分かりやすいものがあると都合がいいっていう社会の求めがあります。人に示す時に都合がいいんです。だから具体的なものに多くの人が流れます。だけど、ハッキリしたものに本質は表れないんです。
色っていうのは文章や言葉よりも抽象的なんで、その分、心の本質を表すことができるんだと思います。文章や言葉ではどうしても表現できない心の微妙さってあると思います。例えば、赤ではないけれど、言うとしたら「赤」としか言いようがない色。これって、言葉にすれば表現できませんが、色を見せられれば一発でわかるはずです。
それとか雰囲気の明るさとか暗さです。この雰囲気の程度も言葉にしようとすればなかなか表現できるものではないんですけど、色にすれば簡単に人に伝えることができます。色で伝えるって言うのは、抽象度の高い心の表現方法なのです。
色彩心理もそうなんですけど、具体と抽象で説明するとしっくり来るものって結構あるんです。これは右と左のようなものです。世界っていうのは具体と抽象でできています。森羅万象全てに、表面的な具体と、その奥にある本質的な抽象があります。
中心部にふわっとした捉えどころの無いものがあって、その周りに固い殻があるよう、卵とか地球をイメージすれば分かりやすいんですかね。中心部があって、周りに表面があって。その中心部が本質なんです。これは結構、厄介です。見える人には見えるし、見えない人には見えない。気づく人もいるしそうで無い人もいる。見えているとしても、人によって同じ答えが出てくるとは限らない。まぁ表面的なものよりかは本質的なものの方が、人による差はないんでしょうけれど。
そんな心の本質を表現する手段が色彩心理です。抽象的な分、文章や言葉よりも本質を表すことができるんです。
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