「ドラえもん のび太の新恐竜」を見て、ダーウィンの進化論との相違について考えた

2020.09.08 (火)

ドラえもん のび太の新恐竜」を見てきた。

 

 

大人の自分が見ても「没入」するほどのめり込むことはなかったけれど、子どもからすれば面白かったのだろうし、「まあ良いだろう」と思う映画だった。

 

 

作中のひみつ道具の中では引かれたのはキャンピングバルーン。これが欲しい。のび太やドラえもんなど、いつものメンバー5人が冒険中に宿泊したホテル。膨らませるだけでホテルが出来上がるなんてずるい。

 

 

ノビノビとくつろげるし、上昇するから景色はキレイだし。フカフカの壁と床なんて、「ととろ」のネコバスを思い出してしまった。ネコバスも壁と床がネコの体みたいにモニャモニャ、ネコの毛でふかふかになっていたと思う。あっちも座り心地や寝心地がよさそうだった。

 

 

 

 

そう考えると、建築物にわざわざ床とか壁を固くする必要なんて無いのかもしれない。柔らかいままで快適に過ごせるなら、ミニマリスト的には理想かも。壁とか床が柔らかい材質で作れるのなら「小さくたたんでしまっておく」構造にすることが容易になるのではないか。

 

 

で、それはそうと、映画の中で一点だけ気になったのが「進化の瞬間」という言葉である。「進化の瞬間」ってのはあり得ないものなんだけど、この言葉がストーリーの重要な部分で使われていたのが気になった。

 

 

最近、僕もジャレド・ダイアモンドの本やら、さらには「種の起源」なんて古典を読んでいるで、タイミングよく出てきた「進化の瞬間」に違和感を覚えてしまった。

 

 

もしもジャレド・ダイアモンドの本や「種の起源」を読んでいなかったら、そのまま僕もスルーしていたのかもしれない。「おかしいのかな」とは思いつつも、「それほど気にすることでもないだろう」と気に留めなかっただろうと思う。自分の守備範囲に異物が入ってくると、たとえその異物が普段は気にするほどのことでなくとも、心を向けてしまうのだろう。

 

 

「進化の瞬間」というのはあり得ない。というのも、進化とは世代交代を経るごとに徐々に変わっていくことだからだ。

 

 

本来であれば進化は、何万年という時間を要して行われるものだ。約700万年前に、ヒトとチンパンジーは共通の祖先から枝分かれした。約10万年前に、現生人類はネアンデルタール人など他の人類と枝分かれした。これほどの膨大な時間を費やして、環境に適応していったのである。

 

 

けれど、「時間が問題」というよりは「世代交代を経て」というところが問題なのだと思う。一つの個体がその生の中でする変化は進化とは言えない。

 

 

そう考えると、ポケモンなんて「進化」という言葉をメチャクチャに使っているものだと改めて思う。ポケモンでも「進化」という言葉を使っているけれど進化ではない。ピカチュウがライチュウになったり、あれはただの変身だ。先程も言ったように、世代交代を経ていないからだ。

 

 

種の起源の中でダーウィンは、鳩を交配させることを例に上げて進化を説明していた。ダーウィンは鳩の愛好家だということは、本を読むまで分からなかった。おそらくマニアなんだと思う。気持ち悪いくらいに鳩について、ダーウィンは本の中で語っている。

 

 

愛好家というものは、自分が好きなものの対象物に対して目が肥えている。たとえば僕はパソコンに対しては疎くて詳しくないのだけれど、パソコン好きにとってパソコンは、型が違うのであればまったく別物に思えるのだろう。どれも同じような形をしていても、用途も得意分野も想定される使用者も異なる。ただ、僕のように疎い人にはすべて同じに見える。

 

 

僕は味にも疎い。ラーメンはラーメンだし、コーヒーはコーヒーでしか無い。いくら「ここのラーメンは〇〇味が効いていて」とか「ここのコーヒーは良い豆を使っていて」なんて言われても、僕には区別ができない。区別ができるかどうか。それが対象を好きでいるかどうかの違いだ。

 

 

ダーウィンは鳩を随分と区別できていたようだ。「〇〇という種の鳩は尻尾が長くて……」「〇〇という種の鳩は砂嚢が可愛らしくて……」「〇〇という種の鳩は羽が青色なところが良くて……」と、興味のない人にはどうでもいいことを延々と述べている。

 

 

で、鳩の愛好家は、鳩を交配させることで自分好みの鳩を作っている。たとえば青色の鳩と、それとは別にしっぽが長い鳩がいたとする。「この二種類の鳩の青色という特徴と、しっぽが長いという特徴。両方を持った鳩がいいなあ」と思えば、その二種類を交配させて、それぞれの特徴を持った鳩を作ろうとする。

 

 

実際には難しくて簡単に出てくるものではないのだろうけれど、うまく青色で尻尾の長い鳩が生まれてきたら、その交配は正しかったことになる。

 

 

進化とは、このように世代交代を経て変化することだ。その個体自体の生の中での変化は、進化とは呼ばない。人工の交配でなく、自然の中での進化もこれと同じで、鳩の交配では人間の好みに合わせて親鳩とは違う形状をもった子鳩をつくった例だけれど、環境の好みに合わせて親鳩とは違う形状の子鳩を作るのが自然の中での進化だ。

 

 

「環境の好みに合わせる」というか、環境に対してより適応した個体がより多くの子孫を残すので、ちょっとした形状の違いが、世代交代を経るごとに濃くなっていく。膨大な時間の末に振り返ってみると、元々の形状とは随分と違う形状にまで濃くなっていることに気づく。それが進化である。

 

 

 

「ドラえもん のび太の新恐竜」という映画そのものは面白いし、ドラえもんというコンテンツも素晴らしいと思う。ミスチルの歌も久しぶりに聞いた。

 

 

映画を見ていて気になったのは。「進化の瞬間」という言葉が使われていて、さらにその使われていた場面がストーリーの中心になるような場面だったことだ。企画を練り始めた段階から「本来の進化とは意味が違うけれど、まあいいだろう」的な感じだったのか。それとも随分と後になってから「本来の進化の意味とは違う」と発覚して、だけどストーリーの中心ネタだったから、もはや変更できない状態だったのか。

 

 

とにかく「『進化の瞬間』という言葉に違和感を覚えた」ことが頭に残ってしまった。

 

 


 

 

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