悩み苦しんでいる時に、人はもっとも幸せになれる〜フェルマーの最終定理

2019.07.04 (木)

「人は、悩み苦しんでいる時に、もっとも幸せになれる」

 

 

そんなことを感じる本でした。数学を紹介する上で、数学を人に勧める上で、その人を洗脳するのに一番効果的な方法は、「フェルマーの最終定理」について話をすることかもしれません。フェルマーの最終定理とは、17世紀のフランスの数学者、ピエール・ド・フェルマーによって予想された数学の定理です。一見、簡単そうに見える定理、これが真であることを証明せよ、というです。300年近くも証明されることのなかった定理です。多くの数学者がこの定理の証明に挑みましたが、ずっと証明されなかったのです。

 

 

このフェルマーの最終定理ってのは、とても難しいパズルなので、そっとやちょっとの努力では証明することができません。また、フェルマーのメモ書きのようなもので「この定理の驚くべき証明を私は知っているが、それを書くにはこの余白は狭すぎる」なんて書かれていただけなので、本当に証明することができるのか、ただのフェルマーの勘違いではないのか、あるいはいたずらのようなトラップではないのか、なんて思うのも普通だと思うのですが、それでも著名な数学者たちが、この定理を証明しようと年月をかけてきたのです。

 

 

で、舞台は17世紀から20世紀にかけてなのですが、この時代というのは安穏とした時代ではありません。ヨーロッパにしてみれば暗黒時代です。奇妙なことをやっていればすぐに「魔女だ」なんて言われて、火あぶりにされて殺されてしまうような時代です。その中で多くの人が、この数学という分かる人にしか分からない分野に命をかけてきました。

 

 

中でも、女性数学者たちがこれを証明しようとしたってのが凄かったですね。「女性は数学なんかしないで」、それどころか「勉強なんかしないで……」と言われていた時代です。今でいうアフリカ大陸の未開の地で行われ地得るような女性差別が、ヨーロッパで当たり前に行われていた時代です。中には、男装をしてまで数学を学び、フェルマーの最終定理の証明に一役買った数学者もいたそうです。で、その数学者は、火あぶりにされて処刑されてしまったと。確か、「貝殻で生きたまま肉をこそぎ取られ、火あぶりにされた」ようなことが書かれていました。

 

 

それに、このフェルマーの最終定理は難しいので、挑戦するのはいいんですけど、自分の数学者としてのキャリアを捨てることになります。できるかどうか分からない、完成するかどうか分からないパズルを生涯するよりも、もっとキャリアに役立つものを選択すれば、彼らの人生はもっといい方向に向かうはずです。

 

 

ですが、それでも歴史上の数学者たちは、立ち向かわずにはいられなかったようです。たとえ自分が証明することができないとしても、挑戦せずにはいられなかったのです。

 

 

でも、こういう自分の一生を向けられる、挑戦できる「何か」があるっていはいいことだと思うんです。この上ない「幸福」です。というのも皆、自分なりのその「何か」が分からないでいるのですから。歴史上の数学者は、自分のキャリアと最終定理を天秤にかけて、どっちをするべきか悩んだのだと思います。この定理の証明以外にも、やるべきことがあっただろうと思います。おそらく悩んだことでしょう。「そこまでこの最終定理にこだわるの?」なんて疑問もあったことでしょう。

 

 

けれど多くの人が、この最終定理から逃れることができなかったのです。悩み、苦しんだ末の、最終定理に人生を賭ける、ということの選択です。

 

 

おそらく、この「悩む」とか「苦しむ」ってのは、正しい選択なのでしょう。なぜなら、一生懸命やっていることについて回るものですから。一生懸命やっていれば、それは何であれ、悩んだり苦しんだりすることになるでしょう。一生懸命するわけですから、自分の限界を知ることになるし、「道が閉ざされた」と悲しくなる時もあるでしょう。それでも、悩み、苦しんで前に進むから、そこに輝きが生まれるのです。

 

 

そこがいばらの道だから、簡単には通れない道だから、自分の限界を超えて考え、苦しみ、悩まなければならない。そんな状態で、それでも前に進もうとするから、必死になるのです。それゆえに、そのストーリーには人を惹きつけるものが宿るのでしょう。

 


 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

自己中が思いやりに、
生真面目が寛容に、
怒りっぽさが優しさに、
そして非行が素直に変わります。

 

心よりお待ちしております。

[contact-form-7 id=”10255″ title=”セミナー申込みフォーム”]


 

30分の無料相談を承っています。子ども、非行、犯罪、警察対応、などのキーワードで気になりましたらご利用ください。基本はウェブ会議アプリを使ってのオンラインですが、電話や面談も対応できます。

 

モヤモヤ状態のあなたが、イキイキとする無料相談です。次の一歩を踏み出すために、お気軽にお問い合わせください。

 

下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]


 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 悩み苦しんでいる時に、人はもっとも幸せになれる〜フェルマーの最終定理

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

contact@konokoe.com

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP