女の子キャラが哲学への門を開く〜てつがくフレンズ

2019.05.15 (水)

哲学者たちを女の子の萌え風キャラにしてしまった本。面白いですね。で、分かりやすい。印象に残ってしまうので、大雑把に広く浅く哲学の歴史を通すにはもってこいなのではないでしょうか。今まで印象に残りもしなかったものや、一度は聞いたけれどすぐに右から左だった言葉が、キャラの顔やその時のストーリーと一緒に頭の中に沈殿しています。

 

 

例えば、アナクサゴラスなんて知っている人はあまりいないのではないでしょうか。彼は、ソクラテスの先生だったそうです。で、彼がなんて言ったのかというと、「万物は回転だ」だそうです。で、読後にこれがどんな感じで頭に残るのかというと、「考えもせずに無為に学園生活を過ごす生徒は、まわします!」です。

 

それと「アルケー四姉妹」ってのがなんとなく印象に残っています。アルケーは根元のこと。この、根元は何か、万物は何からできているのか、ってのを突き止めようと独自の見解を言った四人を、四姉妹として登場させています。タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネス、ヘラクレイトス。

 

 

四人は万物の根元について、タレスは水、アナクシマンドロスは無限定な何か、アナクシメネスは空気、ヘラクレイトスは火であると、それぞれ言っています。これだけ覚えられても凄いんでしょうけれど、さらにはそれぞれのバックグラウンドまで、読後は頭に残るんです。例えば、タレスはオオリーブの先物取引で一儲けしたそうです。そんな、ちょっとした背景とか、ミニ知識なんてのも、散りばめてある本です。素直に面白いので、これらのミニ知識が残るんですね。

 

 

残念なのは、古代組の話がメインだったことです。他の年代のキャラも出てきてほしいですね。ニーチェはちょろっと出てきていましたが、まだまだ足りないです。古代組の勢いで、近現代の哲学のストーリーを展開してほしいです。

 

 

哲学は面白いですね。ハマるまで若干、時間とエネルギーが必要でしたが、うまく面白さの波に乗ることができました。こんなにも散々、我々が考えたものが、古代の時代にもうすでに考えられていたものってのが、まずは悠久さを感じさせます。しかも我々の考えよりも、深くて体系化されている。どうして2500年ほど前のギリシャでこんな頭のいい人が揃ったのか。考えることが盛んになったのか。都市国家が発達したのか、不思議です。「銃・病原菌・鉄」風にいうと、余剰食糧が大量にあったからなのでしょう。考えることができる人を十分に食べさせていけるだけの余裕があったことが、食糧生産以外のことに人のエネルギーを費やすことができたから発達したのでしょう。考えることが。

 

 

何事も結局は「遅すぎる」ところから始めるしかないのかもしれませんが、それでもやっぱり悔やまれますね、。この年齢まで哲学に対して馴染みが感じられないでいたことが。「もしもっと早くて哲学に目覚めていれば」なんて思ってしまいます。これからバリバリ読みますよ。哲学関係の本。今までの分も取り戻すくらい。語れるようになるくらい。その土台になる本です。しかし、ラファエロの「アテネの学堂」って、いろいろな意味で素晴らしですね。当時の哲学者や科学者が一同に会する様子を描くなんて。しかもギリシャらしい荘厳な雰囲気の中で。私も哲学のファンになりました。

 


 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

自己中が思いやりに、
生真面目が寛容に、
怒りっぽさが優しさに、
そして非行が素直に変わります。

 

心よりお待ちしております。

[contact-form-7 id=”10255″ title=”セミナー申込みフォーム”]


 

30分の無料相談を承っています。子ども、非行、犯罪、警察対応、などのキーワードで気になりましたらご利用ください。基本はウェブ会議アプリを使ってのオンラインですが、電話や面談も対応できます。

 

モヤモヤ状態のあなたが、イキイキとする無料相談です。次の一歩を踏み出すために、お気軽にお問い合わせください。

 

下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]


 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 女の子キャラが哲学への門を開く〜てつがくフレンズ

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

contact@konokoe.com

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP