非行を減らすには、干渉しない文化を
「一生懸命にな人に対して笑ったりしない」
そんな文化が育まれればいい。そうすれば、もっと一生懸命な人が増えるのではないか。非行なんていうくだらないものに時間を費やす子どもも減るのではないか。真剣になっている人の足を引っ張ったりせず、もっと応援してやったらいい。
「そんなことをしても無駄なのに」
「お前にはできないよ」
「それよりも他のことをやりなさい」
知っている風な顔をして、諦めることを促すようなことを口にしていないだろうか。
皆、人の目が気になっているのだろう。誰かに何かを言われるのが怖くて、真剣になれないのだろう。真剣な姿を人に見せると、バカにされるから。バカにされるのが怖くて、真剣な姿を見せないでいるのだろう。
それっていうのは、未来がどうなるか分からない、というのを分かっていない。確かに金銭的なことでいえば、有利不利があるだろう。40代になってから、50代になってから、新しいことを始める人に対して「やめた方がいいよ」と言いたくもなるのかもしれない。でも、それは全部、「お金になるかどうか」という基準なのではないか。
お金じゃないんだよ。お金がなくても幸せに生活できる、そんな考えが世の中に広がれば、もっと新しいことを始めることに前向きになれるし、そのことをバカにする人も減るんじゃないか。
一生懸命なことは何よりも尊い。脇目も振らず、真剣に打ち込むことは、神聖な祭壇と一緒。誰にも侵されることは許されない。一生懸命な人も、楽だから一生懸命なのではない。周りが気にならないはずもない。あえて、脇目を振らないようにしているだけだ。本人だって分かってる。少し油断すれば、周りが気になって、泥沼からは出せなくなってしまうことを。泥沼にはまってしまって身動きが取れなくなることを避けたいがために、周りが気になっていないかのように自分に言い聞かせているだけだ。
「真剣になる対象が見つかったから、周りが気にならない」わけではない。「周りを気にしていないように振舞っているから、その対象に対して真剣になれる」だけなんだ。どっちが先、というわけではないけれど、とりわけ意識するべきは、「周りを気にしない」ということあろう。
周りを気にする、というのは、吸着力がすごい。油断すると、いつの間にか絡め取られている。周りを気にしないで、打ち込むべきだろう。
自分が逆の立場であっても、そのように振る舞うべきだ。一生懸命になっている人がいても、過干渉しない。それは優しさでもなんでもない。優しさとは相手のやりたいようにやらせることだ。深く関わらない。距離をおく。それが優しさだ。なぜかというと、我々は干渉したがるから。
「そんなこと意味ないよ」
「それをやっても無駄だよ」
「それって必要なくない?」
そんなことを言いたくなってしまう。それが過干渉なんだ。優しさや寛容さとは対極にある精神だ。なんでもかんでも放っておく、ということではない。そこに一生懸命、真剣、があるなら、放っておくべき。同じように、悩んでいるなら、迷っているなら、深く考えているなら、放っておくべき。
真剣に悩みながら道を進んでいる人に対して、「やめた方がいいよ」なんていうのは、もってのほか。たとえお金にならなくても、たとえ他の人から見たら理解できなくても、その人にとっては幸せなんだ。たとえその人がゴールまでたどり着けなくても、端から見ていて、ゴールまでたどり着けないことが分かっていても、そのままにしておいてやる。それが優しさであって、寛容さであって、非行とは真逆の精神だ。そんな文化が社会に広まったらいい。
だから、子どもの非行が気になる親も、「やめなさい」というかどうかの基準は、そこに「真剣さがあるかどうか」だし、そこに「深く考えているかどうか」だろう。たとえ自分の価値観では理解できなくても、人生の先輩から見て無駄なことをやっているように見えても、本人が一生懸命なのであれば、干渉してはいけない。そんな不干渉の文化が、社会から非行や犯罪を無くすし、そうであってこそ、優ししくて寛容的な雰囲気が社会に満ちることになる。
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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
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