子どもの非行を防ぐため、いかに2つの世界を繋げるか(前編)
子どもの非行を防ぐ方法として、2つの世界を繋ぐ、というのがあります。子どもの非行ばかりではありません。犯罪全般を防ぐのに、この2つの世界を繋ぐことは使えます。どうして非行ばかりでなく、犯罪全般を防ぐのか。それは、根本を解決する方法だからです。
例えばアリの巣があります。アリの巣は、巣の中に部屋がたくさんあり、その各部屋にアリが大量にいるのだと思います。各部屋のアリ、それぞれを退治していってもいいのですが、それよりも効率よく全てのアリを退治するには、全ての部屋に通じている出入り口を使うことです。この出入り口から駆除剤を流したり、出入り口近くに駆除剤を置くことができれば、全てのアリに行き渡らせることができます。それは、出入り口が、全ての部屋に通じているからです。
非行や犯罪というは、この各部屋に相当します。それぞれを対応するのもいいのですが、それでは時間やエネルギーがいくらあっても足りません。世の中には事件や事故、犯罪、非行が星の数ほど存在するので、それぞれ全てに対応することは、不可能なのです。
そこで、その根本に解決策を見出そう、というのです。天文学的な数だけある事象も、遡れば1つに集約されます。いかに1つに集約させるかも腕の見せ所です。普通に考えてはそれぞれが別個で遠いところにあり、1つに集約できそうもないことでも、いかに1つに集約させるかが、キモになります。
さて、天文学的な数だけある非行、犯罪、事件、事故。その全ては、イライラという感情に集約されます。非行や犯罪、事件や事故。その背景には、イライラという負の感情が存在しているのです。イライラしている人がたくさん集まり、その中の一角が、ラインを超えて非行や犯罪と分類されるものにまで手を伸ばすのです。
ハインリッヒの法則を覚えているでしょうか。「ヒヤリハット」の、ハインリッヒの法則です。1件の重大な事故や災害の裏には29件の軽微な事故や災害。そして軽微な事故や災害の裏には、300件のヒヤリハット(事故野菜がには至らなかったもの)がある、というのです。
私の見立てでは、1件の非行の裏には29件のトラブルや言い争いがあり、さらにその裏には300件のイライラがあるのだと思います。三角形の頂点が非行であり、中腹がトラブルや言い争い、底辺の広い部分にあるのがイライラです。
全ての非行に繋がっているのはイライラであり、アリの巣の各部屋に通じる出入り口に当たるのが、イライラなのです。全てはイライラをどうするか、です。子どもの非行を防ぐには、イライラという負の感情をどう対処するか、が問題なのです。
イライラをなくすにはどうすればいいでしょう。自分を理解してくれない相手、そんな人にはイライラしますよね。そんな相手にイライラしないようにするには、どうすればいいのでしょうか。それは、仲良くなることです。相手と仲良くなってしまえば、イライラしなくて済むはずです。仕事でも、仲のいい人に対してはなかなか怒れませんよね。
では、仲良くなるにはどうすればいいのでしょうか。目の前にいるイライラさせる相手。こっちの価値観をなかなかわかってくれない、違う世界の生き物にも思える相手。こんな相手と仲良くなるにはどうすればいいのでしょうか。それが、2つの世界を繋ぐことなのです。どういうことか。一見離れて関係のないように思える2つの場所を、重ね合わせることなのです。もっと具体的に言うと、自分と相手を重ね合わせることであり、そのための方法とは、共通点を見つけることなのです。
難しいことではありません。同じ出身中学だったり、同じ趣味だったり。共通点がある相手とは、話がしやすいですよね。飲み会でも、周りに知らない人がいる中で、共通点がある人が近くにいると、その人と仲良くなって話をすればいいので、途端に楽になります。
この「共通点を見つける」という行為を、相手にすればいいのです。砕けて言うと、「自分と同じだな」と思えればいいわけです。相手を見て、どこかに「自分と同じだな」と思えるものを感じればいいのです。
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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
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