子どもの非行を生物学的に見ると

2020.09.05 (土)

この本の第9章「なぜタバコを吸い、酒を飲み、危険な薬物にふけるのか」という章では、著者がゴクラクチョウに疑問を持つことから始まる。

 

 

ゴクラクチョウとは尾羽根が異常に長い鳥のことである。なぜゴクラクチョウは尾羽根が長くなることで進化してきたのか、である。野生動物は自然淘汰の元動いている。自然淘汰とは、強いものが生き残り、弱いものが絶滅していく、という自然の掟である。

 

 

突然に表れる、ちょっとした違い。この違いが、動物たちの生死に関わってくる。この少しの違いで、野生の動物たちは長く生きもするし、すぐに死もする。ちょっと違いが、残せる遺伝子の量に影響してくるのだ。

 

 

残せる遺伝子の量が違うということは、ちょっとした有利が偶然にも生存に有利に働けば、それだけ子孫を多く残せるということ、つまり、そのちょっとした有利をもつ生き物が、多くなって幅をきかせるようになる。有利を持っていない、他のものを淘汰することになる。

 

 

つまり、ゴクラクチョウの尾羽根は生存に有利だからこそ、ここまで進化したのだ。自然という環境において、不利な特徴を持つ種が生き残ることはない。特徴は有利だからこそ存在するのであって、不利であるならばとっくに淘汰されてしまっている。

 

 

今まで生き残っているという事実が、「その環境」という限定されたものではあるが、長い尾羽根をもつゴクラクチョウが生存競争上有利であることの証。ゴクラクチョウの長い尾羽根は、生存する上で有利に働く特徴なのだ。

 

 

しかしこの尾羽根。どう見ても有利には見えない。というのも、この尾羽根はムダに長いように、我々には見えるからだ。どうみても飛ぶには邪魔に見える。トレーラーがコンテナを牽引しているようなもので、後ろのでかい被牽引物に振り回されているように見える。

 

 

派手でもある。目立つので、捕食者に狙われやすくもあるだろう。ゴクラクチョウの住むニューギニアには、捕食者であるタカも生存している。

 

 

なぜオスのゴクラクチョウは、こうしたハンディキャップを広告しているのか。そしてなぜ、メスのゴクラクチョウはそのハンディキャップに引かれるのか。

 

 

これを解明するのが、動物たちのコミュニケーションをめぐる理論である。動物たちが必要とするコミュニケーションは、自分の配偶者になるかもしれない相手や捕食者になるかもしれない相手に向かって、すばやく、しかも用意に理解できるメッセージを与えることである。

 

 

たとえば、ガゼルはライオンに対して、「自分は脚が速いので、追いかけても無駄だぞ」とメッセージを遅れれば好都合だ。ガゼルはどんな信号を送れば良いのだろう。ライオンを見る度に、実際にライオンの目の前で走っていては、いくら体力があっても足りない。

 

 

かといって、半端なメッセージでも理解してくれない。ごまかしが出てくると、いずれライオンもガゼルの行動を見抜くようになってしまう。メッセージは、ライオンがガゼルが嘘をついていないと納得させるものでなくてはならない。

 

 

ガゼルが選んだ行動は、ストッティングである。逃げる代わりに、その場で空中に高く飛び上がることを繰り返すのだ。見た限りでは、時間とエネルギーを費やす自滅的な行動としか思えない。ライオンに襲いかかる機会を与えているからだ。

 

 

しかしこれは、ガゼルのライオンに対する明確なメッセージなのだ。「自分にはこれだけ脚力があるのだから襲っても無駄だ」という、明確な信号である。実際にこのストッティングというメッセージを選択したことは正解のようだ。実際に、このストッティングをするガゼルが生き残っていて、子孫を残しているということが、この選択が正しかったことを証明している。

 

 

このガゼルのストッティングはゴクラクチョウにも当てはめて考えることができて、長い尾羽根というハンディキャップにも関わらず生き延びているということは、優れた遺伝子を持っていることの証明なのだ。ハンディキャップにもかかわらず、エサを見つけ、捕食者からも逃れられ、病気にも強いという証明。ハンディキャップが大きければ大きいほど、その証明は重みを増すことになる。

 

 

日本にも、竹取物語というのがあって、美しい女性をものにするために、男たちは危険を顧みないで、女性から要求されたものを探すことになる。リスクを追うことになる。危険を負うことで、自分の優秀ぶりを示すことになる。

 

 

これは非行に同じことが言える。非行とは犯罪と違って、やらなくてもいいバカな行動であることが多い。犯罪が生活に困窮してしょうがなくやっているものであるのに対し、非行は禁止されていることをわざわざやっているようなものである。

 

 

どうしてそんな事をするのかというと、ガゼルと同じである。ゴクラクチョウと同じである。リスキーなことをして、自分が優秀な遺伝子を持っていることを証明しているのだ。だから悪いことをしても子どもは誇示するし、広告するし、ディスプレイするのだ。

 

 

で、そういう雄に引かれる雌が、ともに遺伝子を残すことで、危険なことをわざとする雄と、そういう雄に引かれる雌が生き残ることになる。

 

 

子どもの非行も、自然淘汰で説明できるのだ。

 

 


 

 

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