起業家や副業家が発信する際に参考になる良本。自分の立場で、多岐に渡る問題に答える

2020.09.06 (日)

起業家や副業家のために、本を一つ紹介したい。発信の際の参考になるだろう。ジャレド・ダイアモンド「第三のチンパンジー」である。

 

 

著者は生物学者である。この本の素晴らしいところは、一見生物学とは何の関係もないように思える分野の疑問に、生物学の視点から答えているところだ。

 

 

たとえばこの本の第5章では、「どうして人は年をとるのか」という疑問に答えている。一見この疑問は、医療業界とか美容業界の人間が答えるべき疑問のように思える。「生物学など分野が違う」と言われそうだ。分野の違う人間が答えようものなら、説得力がなくなってしまうのではないだろうか。

 

 

そんなことはない。著者は生物学をうまく使ってこの疑問に答えている。自分の分野の知識を使って答えを出している。自分の得意分野でもって答えているので、説得力もある。

 

 

どうして人は年を取るのか。もしも医療業界や美容業界の人間が答えようとしたら、「体内にある〇〇という物質が年齢とともに増殖して……」とかそんな答えになるのではないだろうか。「これ」といった単一の原因を追求するような答えの出し方。

 

 

しかし生物学者は違う。生物学の視点に立った答えとはどういうものか。生物学者である著者は、自然淘汰によって「なぜ加齢や寿命といったものがあるか」を説明しようとする。加齢や寿命は、自然淘汰で選ばれた選択肢なのである。自然淘汰は、その種が多くの子孫を残せるように働く機能である。老いることで人間は、多くの子孫の残せるようになったのだ。

 

 

体のすべての機能が一斉に停止する一斉崩壊が、生物が多く子孫を残す上で理想だと、自然淘汰がそう判断したのだ。

 

 

著者は、車の修理を例にあげてこれを説明している。車を所有している人は多いと思うが、車生活を長く続けるには3つの方法がある。一つは車に対する個々の修理である。車で走っていると、それぞれに傷がついたり傷んできたりする。

 

 

タイヤがパンクしてしまったり、バンパーに傷がついてしまったり、ボディが凹んでしまったり。これを修理するのが、個々の修理だ。パンクしたタイヤがあればタイヤを交換するし、傷ついたバンパーや凹んだボディがあれば鈑金するし。

 

 

これは人間にもよくあることで、歯が痛くなれば歯医者に行くし、腰が悪くなれば整骨院に行くし、視力が悪くなれば眼科に行って診てもらい、治療する。まずは個々のレベルでの治療だ。

 

 

車はさらに、定期的に点検しなくてはならない。個々に修理するのもいいけれど、ある一定の期間ごとに全体を点検すれば、表に現れずに潜んでいる劣化をあらかじめ発見することもできる。

 

 

これは人間で言えばドックとか定期検診である。悪いかどうかはわからない。けれど一応、全体的に見ておくのである。血液検査、尿検査、視力、聴力、胃カメラなどなど。

 

 

個々の修理、定期的な点検、それでも車はいつまでも乗れるものではない。いつかはガタが来て、乗れなくなる日が来る。車を手放したときのことを思い出してほしい。「もう使えない部分」と、「まだ使えそうな部分」があったのではないだろうか。

 

 

「ボディはキレイだけれど、もう足回りがだいぶ傷んでいるし」とか「まだ走れそうだけど、電気系統がいかれちゃってるから」とか。

 

 

そんな時に車を手放すのは、どこか損した気分になるのではないだろうか。「ここはまだ使えるのに」とか「こっちはまだまだいけるのに」と、いまだ使える部分を惜しむ気持ちがあると思う。実際その気持ちは正しく、使えるのに手放さなければならないのは実質的な損である。

 

 

つまり、車を手放すときは、すべてのパーツが一斉に使えなくなることが理想なのだ。タイヤがパンクして、ボディがボコボコになって、電気系統もいかれて。理想は一斉崩壊なのだ。

 

 

これは人間にも言えることで、個々の修理をして、定期的に点検もしていても、いつかは使えなくなる時が来る。そんな時に、使える部分と使えなくなる部分があっては、使えない部分のために使える部分を切り捨てるのは損になる。

 

 

だから生物は一斉崩壊という手段を選んだのだ。自然淘汰は、一斉崩壊する種の子孫を多く残すように働いたのだ。一斉崩壊に向けた体全体の進行が加齢なのだ。

 

 

こんな説明もされている。いつまでも若くして子孫を残せるような体力があっては、種の存続に不利なのだ。老齢になって子孫を残せなくなっても、人には子どもの世話をする、という役割が残っている。

 

 

人間の子どもは動物と違って、子どもは生まれてすぐに独り立ちできるわけではない。親や先人の手助けが、人間の子どもには必要。だから、子孫を残せなくなってもその先の人生があるのだろう。老後という期間があるのだ。

 

 

この老後という期間を設定した方が、人間がより子孫を残せて反映するということが、自然淘汰の判断なのだ。

 

 

第三のチンパンジーは、面白くて読みやすい。色々な分野の疑問に、自然淘汰という立脚点を持って生物学という立場から答えている。

 

 

起業家や副業家は発信をしなければならないのだけれど、発信する分野が狭くては、発信に限りがでてくる。「発信するネタがない」というネタ切れを起こすのが問題だ。発信できる分野は広いに越したことはない。

 

 

発信できる分野が広いに越したことはないのだけれど、自分も守備範囲外に手を伸ばしては、発信の説得力が薄くなってしまう。説得力をもたせようとすると、普通に考えれば守備範囲は狭くしておいたほうが良い。

 

 

この本は、説得力をもたせつつ、いかに守備範囲を広くするかの参考になる。広い分野に対して、説得力をもたせつつ発信する際の参考になる。発信する範囲を広くしても、発信の仕方次第で説得力は失われない、ということだ。

 

 

発信の参考にしてほしい。

 

 


 

 

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