子どもに思いやりを育む理論について(その1)

2019.09.05 (木)

どうやったら思いやりを育む事ができるだろうか。子どもに限らない。大人でも思いやりが足りなかったり、相手の身になって考えることができない人間はたくさんいる。そんな人たちに、どうすれば思いやりというものを育むことができるだろうか。

 

 

思いやりがある人は、初めから持っていることが多い。人あたりが良かったり、自分よりも相手を優先して考えられる人はいるのだが、そんな価値観を、どうやったら、それを持っていない人に教えることができるだろうか。思いやりとは、非常に抽象的なものである。「コレ」と言って目の前に示すことが難しい。そんな曖昧な思いやりとか優しさというものを、できるだけ具体的に相手に示すことができれば、思いやりを持つ人が広がって世の中がもっと住みやすくなるだろう。相手の身になって考えられる人が増えれば、世の中から犯罪が減って、平和な世界がやってくるだろう。

 

 

思いやりとか優しさとか相手の身になって考えることは、アナロジーというものを引用することで、再現性が高くなる。アナロジーという考えを用いて考えると、具体的に示しやすくなるのである。

 

 

アナロジーとは、連想とか類推といわれるものである。例えば「日本→◯◯」といわれて、◯◯に当てはまる言葉を当てられる人は少ないだろう。だがここで、前提を作る。「韓国→ソウル」「中国→北京」というのを前提とする。ここで改めて「日本→◯◯」と聞かれれば、◯◯に入るのは東京だと想像することができる。

 

 

このような連想を利用するのだ。アナロジーはいろいろな場面で使われるが、例えばビジネスの場面では、3つの効果があるといわれている。1つは、理解しやすくなること。2つは、相手に説明しやすくなること。3つは、アイディアを創造しやすくなることである。

 

近所に新しくできたコンビニに入ったからいって、支払いの仕方がわからない人はいないだろう。初めて入ったコンビニであるにも関わらず、である。これは、過去にコンビニに入った膨大な量の経験があるからである。それが踏み台となって、新しく入ったコンビニにも生かされているのである。

 

人に新しいものを説明する時、たとえ話をいうだろう。そうすれば、相手が理解しやすくなる。相手にとっては新しいものを、相手にとって馴染みのあるものに例える。「2つは同じですよ」ということで、新しいものをよく知っているものとして連想することができるのだ。

 

アイディアを作る際に、ゼロから新しいアイディアを出す人はまずいない。必ずどこかからアイディアを持ってきて使っているのだ。世の中のアイディアは、いってしまえばどれもパクリである。パクリの抽象度(具体度)が違うだけである。

 

 

こんな風に、アナロジーを使うと、未知が既知になってしまうのだ。連想が可能になり、既知から未知へ足場ができてしまうのである。

 

 

これを人間関係に応用する。これが妄想スナイパー理論だ。目の前にある相手の頭の中を、自分のそれまでの経験から想像するのだ。自分のそれまでの経験をベースにして、相手の頭の中を妄想で狙うのである。相手はどんな風に考えているのか。どんな価値観を持っているのか。何が好きで何が嫌いなのか。何をしたいと考えているのか。連想するのである。これが妄想スナイパー理論だ。

 

 

アナロジーとは、共通点を探すことである。未知のものを理解するときも、「過去のアレと同じだ」と、同じものとして見ることで基地になる。相手に説明するときも、「あなたのよく知っているアレと同じですよ」と同じものを提示することによって、未知が既知になるのである。アイディアを創造するときも、「今考えようとしてるものには、アレが応用できるのではないか」と、今考えているものと同じものを見つけることで、アイディアが生まれる。ベースを作って、そこからターゲットを狙うのだ。

 

 

 

アナロジーを人間関係に応用するとは、自分と相手の共通点を探すことである。自分と相手の同じ部分を見つけるのだ。そうすると、どんなに遠くに感じる相手でも、親近感を持って接することができるだろう。何も難しいことではない。我々が普段、よくやっていることである。飲み会で周りに座っている人が知らない人たちばかりの際、同じ趣味の人など、同じものを持っている人を探さないだろうか。同じ趣味や同じ出身地の人を探せば、そこから話をすることができる。話ができるのは、そこで繋がるからだ。共通点を支点にして、自分と相手を重ねて見ることができるのだ。

 

(その2へ)

 

 


 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

自己中が思いやりに、
生真面目が寛容に、
怒りっぽさが優しさに、
そして非行が素直に変わります。

 

心よりお待ちしております。

[contact-form-7 id=”10255″ title=”セミナー申込みフォーム”]


 

30分の無料相談を承っています。子ども、非行、犯罪、警察対応、などのキーワードで気になりましたらご利用ください。基本はウェブ会議アプリを使ってのオンラインですが、電話や面談も対応できます。

 

モヤモヤ状態のあなたが、イキイキとする無料相談です。次の一歩を踏み出すために、お気軽にお問い合わせください。

 

下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]


 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 子どもに思いやりを育む理論について(その1)

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

contact@konokoe.com

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP