子どもが刃物を持ち出したので、警察に相談しようかと思っている
時々いますよね、ナイフとか刃物を持っている若者。
刃物を持ち出すっていうのは憧れだと思うんですよ。悪いことって、男の子であれば憧れると思うんですけど、それと同じです。不良漫画を読んで不良に憧れたり、ロックを歌手の「大人なんてクソくらえだ!」みたいな歌を聞いて「いいな」って思ったり。そんな子どもぽい思考の延長です。だから、「誰か刺したい人間がいる」とか「殺したいほど憎い相手がいる」というわけではないと思います。
私が高校生のときは、キムタクのドラマで「ギフト」ってのが放送されていたんです。この時にバタフライナイフが社会問題になったんですよね。主人公のキムタクがドラマの中で、バタフライナイフを振り回して取り出すんです。それが、「自分もバタフライナイフを持ちたい」って思わせるほどに格好良かったんでしょうね。私の高校のクラスにもバタフライナイフを持って学校に来るのがいました。おとなしい性格のクラスメートだったのですが。
けど、ただの格好つけるために持ち出したバタフライナイフでも、持っていると使いたくなります。いつもカバンの中に忍ばせているだけではつまらない。「自分にもナイフを使うような危ない体験が降りかからないか」と期待するようになるし、そんな危ない雰囲気のする方へ足が向くものなので、全然不良でなくとも、憧れもっつだって、ある程度は行動はエスカレートするでしょう。
法律的なことをいうと、警察官に見つかれば、「銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)違反」になるか「軽犯罪法の凶器携帯」になるかのどちらかです。「軽犯罪法の凶器携帯」は、銃刀法違反の補充的な意味を持ちます。なので、銃刀法に当たらないものを、軽犯罪法の凶器携帯で取り締まる、という意味です。銃刀法には細かい規定があって、小さい刃物は銃刀法違反にならないんです。銃刀法に当たらないような、小さな刃物の携帯を取り締るのが、「軽犯罪法違反の凶器携帯」です。
大雑把にいうと、銃刀法の第22条で、「正当な理由なく刃体の長さが6センチを越える刃物を携帯してはならない」としています。ので、携帯している刃物の刃体が6センチを越えるなら銃刀法、越えないなら軽犯罪法で取り締まられます。
刃物を携帯していた場合、銃刀法の罰則では2年以下の懲役または30万円以下の罰金、軽犯罪法違反では拘留(1日以上3日未満、施設に入れられます)または科料(1000円以上1万円未満、払います)となっています。
で、銃刀法にしろ軽犯罪方の凶器携帯にしろ、どちらも「正当な理由なく」というのが、いつも意見の分かれ目になります。何が「正当な理由」に該当して、何が「正当な理由」に該当しないのか、人によって意見が分かれるんです。警察の中でも。だから、人によっては曖昧とか無責任とかダブルスタンダードのように映るかもしれません。取り締まられる方としては、「ちゃんとした理由で持っているのにどうしてダメなんだ」とか「どうしてあっちは良くてこっちはダメなんだ」と思うところでもあります。
正当な理由ですが、まず、「護身用」は正当な理由になりません。日本において、護身用にナイフを携帯する必要はありません。襲われてナイフでは護身用にならないでしょう。ナイフがあるからといって簡単に刺せるものでもないですし、刺したら過剰防衛になる可能性もあります。
よく若い男の子で「護身用に持ってる」なんて、持っている理由を言うんですけど、これは取締の対象になるので。まあ、「護身用」って理由を言う男の子って、結局は、悪に対する憧れがあるんですよ。「ナイフで見を守らなきゃならないほど、自分は危ない生活をしているんだぜ」みたいな。で、わざと危ない場所に出入りするようになるので。本当の意味で護身用に持っている男の子はいないでしょうね。
それから、たとえば学校帰りに警察官から職務質問されてカバンの中に入っているナイフを見つけられたときに、「以前、家族でキャンプで行って以来、入っている」「カバンから出し忘れた」とか。そういうのも正当な理由にはなりません。もちろん、キャンプに行く時にナイフを持っていくのは正当な理由になるのですが、そのナイフをいつまでもカバンに入れたままにしているのでは、「カバンから出すのを忘れていた」と言っても信憑性は薄いでしょうね。必要がなくなったらすぐにカバンから出してしまう。その時は必要だったのかもしれませんが、必要がなくなったのにいつまでもカバンに入れていては、理由にはならないでしょう。
ちなみに軽犯罪法は、第1条第2号で
正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
としており、軽犯罪法の凶器携帯の適用に「隠して携帯していた」というのが必要なんですけど。「バッグの中に入れておいた」というのは、「隠して携帯していた」の典型となります。
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ようやくできました。「妄想スナイパー理論」です。タイトルは「インパクトがある方が人目につくかな」と思って、こんなタイトルにしていますが、中身は「犯罪と非行をなくして、思いやりを育む方法」になります。
思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」と聞かれた場合や、「それってどういうこと?」と深く知ろうとした場合、それと「どうやって持つことができるの?」となった場合に、うまく答えられないと思うんです。
そこで、一つの具体案として、「スナイパーのようなものだと」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりっていうのは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりっていうのは、似ています。
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