子どもの素直な成長を望むなら、親は子どもから離れるべきだ
おそらく世の中のお父さんやお母さんは、子どもにつきっきりになっている。子どもと一緒に起きて、子どもと一緒にご飯を食べて、子どもに合わせて自分のスケジュールを決めて、子どもを第一に考えて生き方を調整して。そんな生活を送っているのではないだろうか。そんな生き方をしているのでないだろうか。
けれど、私はもう一度考え直して欲しいと思っている。子どもに尽くすのはいいと思うし、そういう「親として子どもを立派に成長させたい」という気持ちは大事だとも思っている。けれど、自分の人生をおろそかにはしていないだろうか。自分の人生に対して、余裕を失ってはいないだろうか。ついつい「子ども優先だから」「子育てがあるから」と言い訳して、自分の人生に逃げ道を作ってはいないだろうか。
子どもはあなたの分身ではない。あなたやあなたのパートナーの遺伝子や血を持っているとはいえ、あなた自身ではないし、あなたの代わりになるものでもない。ましてや、あなたの意思を受け継ぐものではないし、将来あなたに尽くすべく運命付けられているわけでもない。子どもには子どもの人生があり、それは決して親が与えられるものではないのだ。
まず、親自身が、もっと人生について考えるべきだろう。自分はどうしたいのか。自分は自分の人生において何をしたいのか。自分は死ぬまでに続くベルトコンベヤーの上で、どうやって生きて生きないのか。自分の欲望はどこにあるのか。そんな、自分の欲求と向き合うことをするべきではないだろうか。
どこの親も、自分の子どもに夢を諦めるような人間にはなってほしくないだろう。少年のように、夢を追いかけるような無邪気な気持ちをいつまでも持っていて欲しいと願うはずだ。素直で無邪気な気持ちを忘れないで欲しいと願うはずだ。では、その親はどうなのだろうか。無邪気で、素直な気持ちを忘れてはいないだろうか。「自分は子ども優先だから」「自分には子育てがあるから」と言って、本音から目を背けてはいないだろうか。子育てという言い訳を自分に作って、夢や希望を我慢して生きているのではないだろうか。
親であれば、子どもには少年のような無邪気で素直な人生を歩んで欲しいと思う。であれば、その親も少年のように無邪気で素直な人生を歩むべきではないのだろうか。「自分はいいから」とか「自分よりも子ども」と体裁のいいことを言って、一番子どもに見せてはいけない姿勢、諦めるという姿勢を身近でしているのは、親自身なのではないだろうか。
親自身も、もっと自分に素直になるべきなのだ。親であれば、子どもに言うだろう。「素直になりなさい」「正直でいなさい」と。親であれば、子どもに願うだろう。「素直なままで成長して欲しい」「無邪気なままの気持ちを忘れないで欲しい」と。であれば、子どもの一番間近な存在である親自身が、いつまでも素直であり、無邪気であり、正直者であり続けるべきなのではないだろうか。
もっと自分の人生を見つめたほうがいいのではないだろうか。自分の人生を見つめるとは、ある意味、子育てから離れることだ。子どもから距離を置くことだ。子どものために使っていた時間を改めて、自分を見つめる時間にあてがうのだ。それは、巡りに巡って子どものためになることだと私は思う。自分の本音に対して敏感であることを、間近で子どもに見せられることになるのだから。
本音というのは強い。自分の本音が何なのか、自分の本音とはどこになるのか、自分は何をしているときに本音を感じるのか。そんなことを知っている人は、魅力的な人間だ。というのも、本音には人を惹きつける力があるし、人を惹きつける力とは本音のことだからだ。
人の話を聞いていて、魅力を感じない時。そんな時は、その人が本音を言っていないことが多い。仕事でプレゼンを聞いていても、本音で話せていない人や心の底からくるものを開示できていない人のプレゼンには、惹かれることが少ない。プレゼンで話していても、聴衆の反応は、本音で話せている時と表面的な体裁で話している時とでは違う。
本音で話せている時は、聴衆が自分に惹かれてくれる。本音で話しているプレゼンというのは、聴取を引くものなのだ。本音というのは、人を惹きつける、魅力を放つものなのだ。その本音を身につけるのに一番の方法は、身近に本音を放つ人がいることだ。もしも子どもに本音を身につけて欲しいのなら、自分の素直な気持ちを表現することができるようになって欲しいと思っているのなら、親であるあなたが、まずは本音や正直な気持ちを意識することだろう。まずは意識すること。そうでなければ、とても放つことなどできない。
自分の本音はどこになるのか。自分は本当何がしたいのか、自分の素直な気持ちはどうなのか。そんなものを意識して生活してみよう。それは、子育てから、子どもから、距離を置くことかもしれない。けれど、巡り巡って必ず、子どものためになるはずだ。子どもにも、素直な気持ちが芽生えるはずだ。
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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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