親なら必見! 子どもの非行を防ぐための有名な理論とは

2019.11.16 (土)

「割れ窓理論」を知っているだろうか。1980年代に、犯罪の発生が高止まりしていたニューヨークにおいて、犯罪の発生件数を劇的に少なくした理論だ。これは、小さなほころびを徹底的に取り締まることである。たとえば、街の中に、窓の割れた空き家があったとしよう。普通であれば、誰もそんな小さなことは気にもとめない。ただ一軒の家の窓が割れていたからといって、気にしないのだ。だってそうだろう。窓が割れていたからと言って、だれが害を被るというのか。そこの家の持ち主が、困るだけだろう。周りに住んでいる人にとっては、なんの害もないのだ。わざわざ「直そう」とか「修理しよう」という人はいないはずだ。

 

 

確かに一軒の家の窓が割れていたからといって、気にする人はいないかもしれない。けれど、それに対して皆んながモヤッとした嫌な予感を、ココロの中に抱くはずだ。空き家の割れた窓を見て、どこか「荒れている」とか「廃れている」という感じを、誰もが受けるはずだ。実質的に害を受ける人はいない、が、荒廃感を誰もが抱くのだ。この「荒廃感を抱く」」というのが重要なのだ。これを、犯罪発生のきっかけ、犯罪の初期症状、犯罪発生の種、として考えるのだ。というのも、たとえ一軒でも窓が割れた家があり、その家がいつまでの修理されないでそのままにされていると、「窓を割ってもだれも気にする人はいないだろう」という空気を作ってしまうのだ。窓が割れていたとして、それがすぐに修理でもされれば、「窓を割ったらすぐに修理されるんだな」「人の目が行き届いているんだな」と思うことができる。が、修理されないでそののままにされていると、「窓を割っても良いんじゃないか」「だって誰も気にしていないじゃないか」という風に思う輩が出てくるのだ。

 

 

あるとき、家の中の壁に、ちいさな汚れができていたとする。子どもがつけてしまったのかもしれない。で、その汚れをそのままにしているとどうなるか。その汚れの範囲は、徐々に広がってしまいうのだ。子どもが「汚しても怒られない」「汚しても誰も気にしない」と思ってしまい、壁を汚すことに対する抵抗が段々と低くなってしまうのだ。

 

 

職場に行くとき、スーツを着て行く人が多いと思う。いくら職場がフランクになっている時代だとはいえ、特に営業のような仕事であれば、職場にたいして私服で行く人はいないだろう。多くの職場では、いまだにスーツで出勤するビジネスマンが多いと思う。だが、その中の誰かが、私服で出勤したとしよう。で、その私服で出勤した人が注意を受けずに、そのまま私服での出勤を続けたとする。するとどうなるか。「私服で出勤しても注意を受けない」という雰囲気になり、その人は私服での出勤を止めないばかりか、私服で出勤する人が増えてしまうだろう。

 

 

つまり、小さいことから取り締まることが大切なのだ。凶悪な犯罪が横行していた1980年代のニューヨークにおいては、凶悪な犯罪を無くすことが、最重要課題だったのだろう。多くの人の目は、注意は、「いかに凶悪犯罪を取り締まるか」に注がれていたに違いない。だが、いくら凶悪犯罪を取り締まろうとしても、効果は得られなかったのだ。なぜなら、イタチごっこだったからである。凶悪犯罪をいくら取り締まろうとしても、犯人は逃げるし、そう簡単には捕まらない。凶悪犯罪を引き起こす新たな犯人だって出てくる。切りがないのだ。凶悪犯罪を防ぐにはどうすればいいのか。小さな犯罪、犯罪にも満たないようなほころびを、一つ一つ消していくことが必要だったのだ。それは、荒廃感を感じる場所だ。「汚れ」であろう。当時のニューヨーク市長は、至るところに落書きがされてあった地下鉄や地下鉄の駅の落書きや汚れをけしていったのだ。地下鉄はニューヨークの広い範囲に走っており、犯罪の発生も、暗く汚い地下鉄で起きることが多かった。その地下鉄を、キレイにしていたのだ。そうやって小さなほころびを一つ一つ潰していき、荒廃感を抱かせる場所をなくしていき、「汚しても消される」「少しでも悪いことをすれば、それを気にする人がいる」「隅々まで目が行き届いている」という雰囲気を街に作り、犯罪の発生件数を劇的に減らしたのだ。

 

 

さて、我々は、この「割れ窓理論」をどうやって自分ごととして活用すべきであろう。1980年代のニューヨークという遠い昔、遠い場所で実践したこの理論を、どうやって他人事として終わりにせず、自分ごととして活用すべきであろうか。この理論を子どもの非行を防ぐことに応用するとすれば、「家の中をキレイにする」ということであろう。家をニューヨークにみたて、キレイにするのである。散らかっている部屋を片付けるのだ。そうするとどうなるか。「荒れている」とか「廃れている」という荒廃感をなくすことができるのだ。子どもに対して「目が行き届いている」「汚してもすぐに消される」「汚せば気にする人がいる」という事実を突きつけることができれば、それは「荒廃した生活をしないように!」という、目に見えない、けれど明確なメッセージとなるだろう。

 

 

子どもの非行を防ぐには、家や部屋をキレイにすること、なのだ。

 


 

 

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