子どもの非行を防ぐための考え方とは
「相手の話を聞かなかったり」「自分勝手なことばっかりしたり」「自分に都合がよければ悪いことでも平気でできたり」「すぐにカッとなって言い合いになったり」
これは全て、非行少年に対する私のイメージです。警察官の経験をとおして多くの非行少年と接して来ましたが、私が「タチが悪いな」と思う非行少年は、だいたいこんな感じです。非行少年と言っても、度が進んでいるのから進んでいないのまで様々です。ですが私が「放って置けないな」と思うのは、どの子どももこのような特徴を持っています。ざっくり言うと、自己中なのです。
「非行少年や犯罪者には自己中が多い」と言うのが、私の経験です。ですので、「子育てにおいて自己中の正反対を目指せば、非行はなくなるのではないか」という仮説を立てました。自己中の180度反対側を目的地とします。それを私は「素直」と呼ぶことにします。
子どもを素直にするには、子どもと接する機会のある大人に働きかけるのがいい方法です。周囲の大人に、素直な考えを理解してもらうのです。それは子どもが周りの大人をモデリングして成長するからです。
自分の考えに固執せず、相手や状況に合わせて柔軟に対応できること。広い視野を持ち、自分以外の価値観や考えを想像できること。一つ上からの視点で俯瞰できること。このような考えが、私の考える素直です。
素直な考えを理解するには、具体と抽象という概念について理解してもらうのがいいと思います。抽象化思考を意識してもらうのです。というのは、自己中な人間の特徴とは、「抽象化思考ができておらず、具体のレベルでしか物事を見ることができない人」の特徴と同じだからです。
抽象化思考については何度か当ホームページのコラムで紹介していますし、これからも紹介していく予定です。ぜひ読んでいただければと思います。
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぎための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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