子どもに非行の兆しが見えたら考える事

2019.01.11 (金)

子どもに非行の兆しが見えたら、考えてみてください。何がおかしかったのか。何が良くなかったのか。何を変えるべきなのか。

 

 

犯罪も非行も交通違反も、すべて自己中の塊です。自分以外に見えない、視野が狭い考えです。相手の気持ちを考えたり、世間で言われている事を自分事として考えられない結果です。

 

 

では、子どもが非行に走らないようにするにはどうすればいいのか。子どもが非行の兆しを見せたら、何を考えればいいのか。それは自己中の反対側を考えるんです。視野が狭く自分しか見えていない、の反対側。相手の気持ちを考えたり自分事として考えられない、の反対側です。

 

 

素直さとか、優しさとか、寛容さって呼ばれるものです。どうすれば、素直さ、優しさ、寛容さを育む事ができるかを考えるんです。

 

 

一例を出します。線って普段、意識していますでしょうか。世の中に無数に引かれている線。実社会の中に引かれている、目に見えない線の事です。例えば電車の中の、優先席に座れる人かどうか。電車の中には優先席が設けられていますが、その優先席に座れる人は、けが人、妊婦、幼児を抱いた人、などと決まっています。世の中にはいろんな種類の人がいますが、その中でも「優先席に座れる人はここまでの人、そこから先は座れない」って事で決められているんです。

 

 

それと犯罪者かどうかの線。法律で決められています。世の中には色々な行動があります。人間ですから、行動の種類は数え切れないほどあります。が、その中でも「犯罪になるのはここから先。ここまでは犯罪ではない」って決められて線を引かれているんです。職場とか地域とかコミュニティにもあるルールや規則ってのも線になります。

 

 

この線って、何のために引かれているんでしょう。もちろん、多くの人が一つの社会で生活するためです。それぞれ別個の価値観を持った人間が一緒のところで生活しています。お互いに協力し合いながら生活しています。その生活をスムーズにさせるため、線が引かれているんです。

 

 

でもこの線って、諸刃の剣なんです。社会のために引かれた線ですが、この線があるばかりに不都合が起こるんです。例えば犯罪の例でいけば、裁判です。どこからが犯罪でどこまでが犯罪ではないのか、それっていうのはいつも争点になります。

 

もっと身近で言えば交通違反でしょうか。例えば指定場所一時不停止。どこからが「止まった」で、どこからが「止まっていない」になるのか、いつも争いの的です。

 

 

日々の日常っていうのは刻一刻と変化しますし、人間の営みっていうのはグラデーションであって一律ではありません。それなのに、一度線を引いてしまうと、その線が固定化されてしまうので、争いが起きるのです。「線を超えている」「いいや超えていない」という争いです。

 

 

人間社会のために引いた線が、様々なトラブルや争いごとの原因になっているんです。

 

 

ここに優しさを育むための鍵があって、優しい人とそうでない人の違いは、引かれた線を「絶対的なもの」として見るか、それとも「必要に応じて変えられる便宜上のもの」として見るかです。線を絶対に守るべき最終目的として見るか、人間社会を作るための手段として見るか、の違いです。

 

 

優しさっていうのは、トラブルや争いが起きた際に、「線の方が間違っているのではないか」とか「線はあくまで便宜上のものだから、争いが起きて当たり前」という視点を持てるかどうかです。

 

 

分かりやすい、ハッキリとした線っていうのは、固定化されやすいです。あるいは固定化されている事自体に気づきにくいものです。線は固定化されがちだが、より良い社会を作るための手段である事が見えていると、もっと高い視点で世の中を見られると思います。子どもの非行問題にも、違う角度から光を当てられると思います。

 


 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

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下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

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